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20240109ふかいメルマガ133回 治に居て乱を忘れず

おはようございます!
令和6年、2024年になって今日で9日目。
あらためまして、本年もよろしくお願いします。
新年恒例の神田明神。
今年も商売繁盛と社員とご家族のご健康に
手を合わせてきました。


新年早々の災害と事故

元日の午後に起きた能登半島地震。
2日の羽田空港での航空機衝突事故。
新年早々に起きた災害と事故は衝撃的でした。
ウェーブ、それにYRK&グループの社員とご家族が、
みなさん無事だったことが何よりでした。

今回の地震で被害を受けた新潟県上越市。
ウェーブの田んぼがある街です。
上越市柿崎区に住んでいる農家の田中基樹さんも無事でした。
田中さんは地震発生時、冬の仕事である除雪基地にいたそうで、
自宅や作業所も、立てかけたものが倒れた程度だったそうです。
田んぼは雪が積もっていて、状態がわからないそうですが、
「柿崎で被害の話は出ていないので、通常営業です」
とLINEをくださいました。

ウェーブの田んぼ(右下)の向こうには日本海

去年の9月、ウェーブの田んぼの稲刈り翌日にみんなで行った
「道の駅うみてらす名立」も地震で臨時休業でしたが、
3日から通常営業に戻っています。

とは言っても、「道の駅うみてらす名立」に向かう時に車で通った
海と山に囲まれた国道8号線は、名立谷浜IC交差点付近の
土砂崩れのため今も通行止めが続いているようです。

9月の「道の駅うみてらす名立」

なんとなく平和な気分を打ち砕いたお正月


この新年早々に起きた災害と事故。
あらためて自らを考えるきっかけになりました。

昨年2023年は、世界がますます分断化し、
民族や宗教の違いが、暴力と憎しみの連鎖に拍車をかけた1年でした。
そんな2023年、日本は平和でした。
WBCでの世界一、ラグビーワールドカップ、阪神のアレとアレ。
ビッグモーターや政治とカネ、五輪汚職など暗い話題もありましたが、
日経平均株価も3万3000円台とバブル以来の高値。
日本の2023年は、なんとなく平和な話題が中心でした。

そんな浮かれた正月気分を打ち砕いたのが
能登半島地震でした。
正月番組は、大津波からの避難を呼びかける放送に変わり、
その翌日の羽田空港の事故。

事故を起こした海上保安庁のボンバルディア社製のJA722Aは、
能登半島へ物資を運ぶための緊急フライトでした。
能登半島地震さえ無ければ、とも思ってしまいます。
しかもこの海保機JA722Aは、東日本大震災時に
仙台空港で津波の被害に遭って、その後復活した機体でした。

20231002木更津航空祭に飛来した海上保安庁のJA722A

この事故で海保機乗員の5人は亡くなりましたが、
衝突したJAL機は、乗員乗客379人全員が
燃える機体から無事に避難。
海外メディアも「奇跡」と報じました。

必然の奇跡

話題になっている8人のCAの判断力と避難誘導。
また機長が燃える機内に最後まで残り、
取り残された乗客を誘導した話も話題になっています。

これは普段の「有事への備え」があるからだと思いました。
「奇跡」を調べると、「常識で考えては起こりえない、
不思議な出来事・現象」と出てきます。
でもこの羽田での事故で起こった奇跡は、
「有事の備え」による「必然」だったと思っています。

万に一つのありえない有事であっても、
慌てず焦らず咄嗟の判断と対応ができること。
わが身のことに置き換えました。
自分にとっての有事は何か。
その有事にどう判断し行動すべきか。

それから、もう一つ感じたことがあります。
事故機に乗っていた乗客の皆さんが冷静で協力的で、
声を掛け合い、誰一人として自分の荷物を持たずに逃げたことです。

これは能登半島地震の被災地でも同様です。
被災された方々が冷静で協力的な姿が印象的です。

比較は良くないかもしれませんが、
海外の災害現場の映像で泣き叫ぶ人の姿、
物資を奪い合う姿とは、大きく違う光景です。

治に居て乱を忘れず

正月早々の出来事は、衝撃的で不幸なことでしたが、
多くの教訓を残してくれていると感じました。
ひと言で言えば、
「治に居て乱を忘れず」。
「平穏な時こそ有事に備えよ」という意味

孔子の言葉です。

有事への備え
冷静な判断力と咄嗟の対応力
有事の時こそ協力的であること
治に居て乱を忘れず

兎年で跳ねて
辰年で一気に登る
そんな年だからこその、
戒めだと思います。

首都消防の凄さ

最後にもう一つ印象的だったこと。

それは羽田の航空機事故で
出場した東京消防庁の消防車の台数です。
東京消防庁の発表によると、115 隊。

(内訳:ポンプ隊 41 隊、救急隊 20 隊、救助隊7隊、その他 47 隊)
隊はそのまま台数に置き換えられるので115台が出場したことになります。

ちなみに今回の地震で被害の大きかった輪島市や珠洲市が管轄の
奥能登広域消防本部の全消防車の数が25台(令和2年石川県消防広域化推進計画)。
(内訳:ポンプ車12台 はしご車1台 化学消防車2台 救助工作車1台 救急車9台) 
上越市でも59台(令和2年上越地域消防年報)
(指揮車1台 ポンプ車12台 はしご車1台 化学車3台 その他車両30台 救急車12台)

さすが首都の消防。羽田空港に集結した消防車は115台でした。

今週から、またよろしくお願いします!

深井賢一

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