楽器フェア2016時点タムホルダートレンド

備忘録:タムホルダートレンド...大きな変化なし。

・各社ボール式に収斂
・フローティング方式は4タイプ、すなわち
 1)テンションボルト支持(Pearlその他)
 2)フープ支持(TAMA)
 3)シェル支持(YAMAHA)
 4)ラグ支持(SAKAE,N&C) 

 が混在。

・リハスタで破損事例の多い初代YESSは未だに一部モデルに継続するも、上級セットは3点どめ/4点どめのゴムマウント方式に移行。これらのゴムには貫通ボルトが通っておらず純粋にゴムのみでの支持となっている。音は明らかに初代YESSが一番伸びるが実物を触っていてやはり3点どめ/4点どめの方が圧倒的に安心感がある。

・どの方式にも共通の課題として、タムホルダ軸方向の調整自由度の少なさがある。昔一時期TAMAがトライしたような、ボール側での長さ調整機能が望まれる。

YAMAHAの3点どめタイプ。ゴムマウントが上2箇所、下1箇所。


YAMAHA三点どめ。 シェル深さ方向のゴム位置調整の幅は下側のゴム取り付けを長穴にして行えるようになっているが、シェル深さのバリエーションに比べて調整代が少なすぎる。 「シェル振動を最も妨げない位置で保持する」というのがYESSの最初のポリシー。そしてその位置はシェルの深さによって違う場所になるので、これでは下側のゴムは最適な位置に来ない場合がある。つまり、とめ点を2箇所から3箇所へ増やした段階でポリシー自体が破綻していることになるがYAMAHAのカタログでその点はスルーされている。


初代YESS 未だに一部モデルに使われている。見た目の通りタイコの重量と演奏時の力をボルト2本だけで全部受ける設計。ボルトは大丈夫だが木工品であるシェル側がダメージを受けるという意味で信頼性に問題がある。 しかし音は伸びる。8-12インチの小口径タムに限っては有効な方法かもしれない。

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