スネアベンチマーク Hendrix Walnut Stave

●2019/12/8

全バラして調べ終わったHENDRIXをリハに持ち込みました。これ、気持ち良すぎてヤバいです😅

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パールのカスタムクラシックをさらに柔らかくしたような打感。固有値から予想した通り基音主体の音色。

変なスナッピーついてますが(笑)反応抜群。ヘッド端っこのタップストロークも残さず拾います。フルボリュームでオープンリムショットするとコンプレッサーがかかったようなサウンドになり、音圧上がりすぎずバンド全体のバランスを崩しません。

強度が心配な薄肉シェルですが、この音は確かにクセになるし、楽器としてのまとまりも素晴らしい。

さらに観察していきたいです♪

●2019/12/1

ICDのいなみさんのシェルでオリジナルスネアを作ってからすっかりステイブシェル大好きなワタシですが、今回興味深い楽器を調査しました。

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Hendrixというブランドの6inステイブスネアなのですが、シェルがとても薄いんですね。
ステイブ(樽木)構造の場合、ブロックを16個とか20個とか30個接着して円筒形にするのですが、あまり薄くすると接着強度が心配。だいたい1/2インチ以上のものが多いのですがHendrixでは中央部を薄肉に削っています。

外見上はリインフォースメントがあるような形状ですが、まず全体を13.4mm程度の厚みで作り、上下端はこの厚さのまま残して中央部内側を研削。

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削りは平行ではないようで、上下端の段差部分では8.4mmぐらい肉厚がありますが、ラグ穴部分では6.7mmぐらいしかありません。つまり直線ではなくアーチ状に削っているようです。

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シェル単体での固有値は一番下が120Hz。次が180Hzぐらい。
非常にやわらかいシェルで、ステイブらしいどっしりした音志向です。

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スナッピーはFAT CATというブランドの調整式24本。
8本+16本+8本という構造になっていて、中央の16本のテンションを独立で調整できるようになっています。
なかなかグッドアイデアと思うのですが、この調整用ネジ部がスネアドラム下方向に出っ張るため、楽器を床に平置きできません。この個体も何度か床に置かれてしまったようで、ボトム側ヘッドがスナッピーに押されて変形したあとがありました。

フープはスティックセイバーのような幅広の内巻き。
素材は2.3mmスチールなのでそのままでも十分強度がありますが、この形状でさらに剛性が高くなっています。
明らかに違うのはクローズドリムショットの音。
普通のプレスフープよりもキレが良い音ですがダイキャストほど耳にきつくない感じ。これはなかなか良いと思いました。あと、リングミュートが落ちにくいのが良いかもです。

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スナッピーは調整式なのですが、このネジ部が出っ張っていてフープより下にあり、そのまま床に置けません。

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今回、実演奏に使う前に分解してしまいましたが、次のリハで使って細かいところを検証してみたいと思います。

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