love song

あなたが好きだな
今にもその犬歯で
私は噛み砕かれそうだ

今は土星の表面のゆったりとしたしまを天体望遠鏡で眺めているように遠く安全な場所にいる

同じ日に髪を切ってしまったり
意図せず同じ本を読む

そんな香りのないひやっとするような偶然を重ねる

そうではなく草の中に同じ光を見つけたり
夜のための三つの時制を作るような
とんでもない間違いをしてみたい

今日は炎をナイフで切り分けた


湖を鏡にしてからだを写し
短い髪を整える

いまからでは遅いし
間に合わない

そんな言葉も意味をなさないほどに
柔らかい光の中出かけていく

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