寺たん08

丑三つ時、狸の置物が囁きあっている
「今宵も奴が来る」
『ああ、恐ろしい…』

狸達は息を潜めて怖さのあまり目を閉じている
やがて足音が前で泊まり、ガサゴソ音がして、コトンッと音がして足音が去っていく
目を開けると足元には饅頭
「やはりあった恐ろしい」
『これを取りに奴が来る』

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