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旅の原点はココにある。

僕は旅が大好きだ。

特に海外旅行は格別な思い入れがある。

高校2年の秋、僕は単身ニューヨークに渡米した。

当時、ブリティッシュロックの王様“ビートルズ”にどハマリしていた。
ある日『Mr.moonlight』という曲を友人から聞かせてもらった。

稲妻が落ちた。鳥肌が立った。
メロディーラインも美しく、曲もキャッチーだった。
何よりも歌声に痺れた。
その声は人気絶頂期のジョン・レノンだった。
しゃがれてるが高い声で、そして甘い声だった。

カッコイイ!あんな声で歌いたい!って心から思った。
ビートルズの曲を片っ端から聞きまくり歌詞も曲も暗記した。
そして、ますます、ジョン・レノンが大好きになった。

ビートルズと言えばイギリスの“Liverpool”が原点。

でもニューヨークに行った。
あえてのニューヨークだ。

それには理由がある。

晩年、ジョン・レノンはオノ・ヨーコとニューヨークに移り住み、そこで亡くなっている。
そんな最期の場所である“ダコタハウス”というマンションが見たかったか。

訪れた時は感動した。
高2の僕は興奮と感動で胸がいっぱいだった。
そして、いろんな事を思い巡らせた。

「ジョンはここで射殺されたんだなぁ〜」とか
「よく通っていた、あのカフェはここか」とか
「今もオノ・ヨーコ住んでんだよなぁ」など

一日中、マンションの周りをウロウロしていた。
だからといってオノ・ヨーコに会えなかったし、有名人にも会えなかった。
でも、その1日は人生でもっともエキサイティングだった。

思春期の好奇心旺盛な時期に多様な価値観に触れる事は大切だ。
異文化に触れ、常識や規格から外れた旅は刺激的で興奮する。


深夜特急

『深夜特急』 新潮社  著 沢木耕太郎 

産経新聞に途中まで連載された後、1986年5月に1巻・2巻(沢木は「第1便」「第2便」とつけている)が、1992年10月に最終巻(第3便)が新潮社から刊行された。また、新潮文庫からは6冊に分冊化される形で文庫本として出版されている。
1987年、『深夜特急』が第五回日本冒険小説協会大賞ノンフィクション・評論部門大賞を受賞。1993年に『深夜特急 第三便』が第2回JTB紀行文学賞を受賞している。

インドのデリーからロンドンまで乗合バスのみの陸路で旅をする。
“日本の元祖バックパッカー旅行記”の長編小説だ。

ニューヨークから帰国した僕はあるドラマを目にした。

主演“大沢たかお” 『深夜特急』
ドラマを見て感動した。
ドラマの原作をどうしても読みたくなった。

そして、この本に出逢った。
一瞬で虜になった。

「僕も旅に出たい。そして、それを仕事にしたい」

資格を取るために旅行専門学校に入学した。
しかし時代は就職氷河期真っただ中だった。
ほとんどの仲間が就職先がなく、途方に暮れていた。

僕はそんな仲間を尻目に就職をすることなく海外へ出かけた。
アメリカ、カナダに1年。
タイ、マレーシア、ミャンマー、ラオス、カンボジアなどを約2年間。
バックパッカーとして旅をした。

バックパッカー時代に学んだ事や出逢った人は今でも自分の経験値や人脈として残っている。
おそらく同じ時間を日本で過ごした同期生よりも刺激的で規格外の体験をしている。

例えば…

カンボジアでは移動するバスが2日来なかった。
理由をバス停のおっちゃんに聞いたら、山賊に襲われて来られないと言われた。2日後にバスは何事もなかったように到着したが、シートに血がついていたのでゾッとしたのを覚えている。

タイではニューハーフのロム君と同部屋で暮らしていた。
英語が話せたので良く屋台で、ご飯を食べたり、お酒を飲んだ。
性転換手術のお金をゴーゴーバー(連れ出し売春のようなところ)で働いて貯めているそうだ。一般的にタイ人男性はあまり働かない。女性が良く働く。ロン君はタイ人男性にしては珍しい勤勉なナイスガイ男だった。

マレーシアで宿泊していたホテルが売春宿だった。
やたらと人の出入りが激しく、騒がしい宿なぁ~って思っていた。
しかも、格安だったので違和感があった。
後で知り合ったバックパッカー仲間に聞いたら有名な売春宿で、つい先週も殺人事件があったようだ。
刺激的で非常識な体験だった。

僕は昨年から会社員を辞めて個人事業主になった。
ずっと会社員でいる事に違和感を感じて生きてきた。

おそらく、海外生活の時間や体験が僕の本能に訴えかけるからだ。

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【非常識で規格外を選べ!】
【刺激的で興奮する事を探せ!】
【まだ出逢ってい価値に出逢う行動をしろ!】


おそらく僕の人生は旅と同じだ。
これ無しに生きられない。
僕の今後の人生も同じことを求め続けるだろう。

それこそが原点であるから。

旅の原点とは『刺激と非常識に逢いに行く事』である。

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