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第五話「予襲・復讐」

父さん、この街は本当にダメになってしまいました。
至るところに改造人間のゲスどもが暮らしてらっしゃるんです。
でも、僕は父さんの仇は必ず取ります。必ずね。

町民「おい、そこのあんた・・改造人間だろ?虹色しているもんなぁ」

ライチ「どこですか?改造人間は!!ウィーンガシャンウィーンガシャン・・」

町民「・・・今日は新装開店の方に行こう・・(フラフラ)」

改造人間は見る人が見ればすぐわかるそうです。
虹がかかったような色をしていると聞きます。
怖いことです。

そういえば、アルバイトはクビになりました。
会社都合です。

工場長がトンだんです。
改造人間のやることは僕にはわからない。

自分で始めた工場を放り出すなんて。
人の迷惑を考えられない人たち。
それが改造人間です。

僕は改造人間を恨んでいます。
彼らが僕の前に現れてから僕は失うことばかりだ。
失職、失父、失恋・・失・・あ、矢って漢字に似ている。不思議だね。

ジェントルゆうや「ライチ君、はじめまして、俺は工場長の息子ジェントルゆうやっていうよ」

ライチ「あ、どうも、こんにちわ」

ジェントルゆうや「こんにちわ」

ジェントルゆうや「君さ、俺のオヤジをぶっ壊したんだってねぇええええええ」

ライチ「あ、どうも、こんにちわ」

ジャントルゆうや「こ、こんにちわ」

ライチ「楽しそうな人です、仲良くなれそうだ・・ぐへへ」

ジェントルゆうや「おっと・・その手には乗らないよ。その手から大筒が出るんだってね、情報は入ってるよ」

ライチ「なにをいってるんだ、わからないことを!人の手から大筒がでるわけがないです!それはいけないことです!次言ったら、命はもう2個なくなります!」

ジェントルゆうや「ふん、わけのわからないことを・・父の敗因は、キミを雇ってしまったこと。初対面ではわからなかったんだろうね・・履歴書で騙したんだろうなぁ?善良なオヤジを薄い紙ペラでよぉおおお!!!!オヤジいいいい・・うおおおおおおおん(嗚咽)」

ライチ「リレキショ?なんですかそれは!」

ジェントルゆうや「履歴書のことなんて今言ってねえだろぉぉおおお!!まだ自分のことがわかっていないようだから、教えておいてあげようね?」

ゆうやは激昂したり、笑ったり忙しい人だと思った。
きっと金持ちの子なんだ。ぼくもお金がほしいです。

ジェントルゆうや「ライチ君、この衝撃的な事実を知って生きていられるかな?君はね!!君こそはね!!君が忌み嫌っている改造人間なんだぁ!!!呪われた運命へようこそ!!!!」

ライチ「そうでしたか、僕はB型です、ゆうや君は何型でしたか?O型っぽいなぁ」

ジェントルゆうや「A型です」

ジェントルゆうやは、小綺麗な格好をした鼻持ちならないヤツだ。こういう人間をブルジョワと言うんだ。成金め、滅んでしまえ。

ジェントルゆうや「ちなみに僕は真人間だ。ま・にんげんというんだ」

魔人間ゆうや、なんとおどろおどろしい名なんだ。
この時、僕の中では、ドロドロに溶けたチョコレートのようなマグマで溶けるゆうやの映像がエンドレスリピートしていたっけ。

ライチ「んふふ・・ふふふ・・」

ジェントルゆうや「どうしたんだ、呆けているのか!気持ち悪い!やめろ!」

ババっ!
ライチはゆうやの腕をもぎとろうとした。

ジェントルゆうや「ヒュー。あ、あぶない・・今、もぎとろうとしたな!俺の腕をもごうとしたな!いきなりもぎにくるとはなぁ」

ライチ「気をつけないとだめです!僕のそばに来ると肋(あばら)の2、3本は平気でもってかれます」

肩の回りが悪い。
ライチは肩口に油を注した。

ライチ「あなたごときは、出会い頭にゴっチンです。何事もなかったかのように殺してさしあげましょうか?」

ジェントルゆうや「なんだそれは!聞いているのか?だとしたら、答えは否だ!!俺は死にたくない!死にたくないよ!!!お願いします!」

ライチ「これじゃ水掛け論です!掛け捨ての保険金かけておいてください!!」

ジェントルゆうや「やめろ!ライチ!」

ライチ「やめてます!やめさせられたんですよ!不当な解雇ですよ!」

ジェントルゆうや「君は俺のオヤジに改造された改造人間だ、自分がなんのために生まれたのかわかっているのか?」

ババっ!

ジェントルゆうや「ちょっちょっとぉ~!今、話してるんだけどー!!」

ライチ「そのことと、君をもぎりたい衝動はまったくの別物です!もがせてください」

ライチは、ゆうやをもごうと、じりじりと距離を詰めていく。

ジェントルゆうや「待てよ!ライチ!肩を見てみろよ」

ライチ「なんですか?」

ジェントルゆうや「改造人間はみんな、そこに説明書が入っている」

ライチ「ない、ない!!説明書がないです!!!」

ジェントルゆうや「普通、右だろ」

ライチ「決まってないです!!ない・・ないんですよ!どっちの肩にも!!!」

ジェントルゆうや「それじゃ、この話はもうおしまいです」

ライチ「はい」

ジェントルゆうや「ひざまづけ!おまえにはもう武器はない!おまえも俺とおなじ人と変わらないってことだ!そうなれば金を持っている俺の方が強い!!座れ!」

ライチ「ヒザがガクガクします・・」

ジェントルゆうや「なにをしている!はやくひざまづくんだ!俺はサドだ!サドのひとなのだぞ!!」

ライチ「膝がなんか変です・・」

パカッ!!
ライチがひざまづくと、膝が開き、大筒が発射された。

ジェントルゆうや「へ~・・膝からも出るんだ」

ドカーーーーン

虹が丘はテロリズムによって崩壊を迎えた。

【登場人物紹介】
ジェントルゆうや|工場長の息子

BGM「謳いのブルース」


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