自動運転における優れた地図の重要性とは?

自動運転車にはセンサーや人工知能が搭載されていますが、優れた地図がなければ限界がある

高精細な地図は、自律走行車を安全かつ広範囲に展開するために不可欠だ。衛星を使ったGPSよりも精度が高く、自律走行車がミスをしないように、走行環境の詳細なモデルや重要な背景情報を提供してくる地図メーカーが重要だ。

あるテスラのオーナーが、自車のオートパイロットシステムが、低い位置にある月を黄色の信号と勘違いし、車に減速を指示し続けた様子を撮影したビデオクリップをツイートした。


テスラは、このエラーの理由を公表していないが、業界の専門家は、テスラのカメラベースのシステムのため、高精度の地図が不足していたと指摘する。
信号機と月が似ていても、自動運転システムは、空間的、時間的、事前の知識を含む文脈的な手がかりを組み合わせて見分けることができると言うわけだ。


歩行者のためのリアルタイムナビゲーション、ドローンのための3Dジオロケーション、ゲームのためのAR(拡張現実)など、デジタルマップはますます洗練されてきており、自律走行車にとって、HDマップは単に高精細な世界を提供するだけではなく、自動運転車が自分の位置を数センチ単位で正確に把握することを可能にしてくれる。


自動運転の開発者の多くは、新しい住民と同じように、テスト都市を知るために車を走らせる。

数週間かけて、複雑な都市環境でテストカーを手動で走らせ、センサーデータを収集し、標識や車線標識、横断歩道や制限速度など、街並みに関するあらゆる情報を書き込んでいく。


これにより、テストカーはリアルタイムで観察したものを詳細な3Dマップと比較し、どのように対応するかを決定することができる。
興味深いのは 運転支援システムを開発しているインテル傘下のモービルアイは、クラウドソースを利用した独自のマッピング手法を採用している。こうしたクラウドベースのデータ収集は将来的には優位性を発揮する可能性があると専門家は指摘する。

カメラベースのソフトウェアチップは、すでに世界中の8,800万台の自動車に搭載されており、日産、フォルクスワーゲン、BMWなどの世界的な自動車メーカー6社との契約により、これらの自動車の多くが、走行中に環境に関するデータを収集・共有し、モービルアイが継続的に地図を更新できるようになっている。

#モービルアイ

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