第5回 エドウィン・ポーターと映画の文法の萌芽
黎明期においては映画という新しいテクノロジーは観客を引きつける大きな魅力であり、動いているものを映像として見ることそれ自体が新しい経験でした。しかしながら、1896年に投影式の映画装置バイオグラフを開発したアメリカン・ミュートスコープ社を始めとする競合の会社が出現し、エディソン社はこれらの会社との競争に勝ち抜く必要に迫られます。第3回でお話しした法廷闘争もその対策の一つですが、映像コンテンツ自体の内容でも勝負を迫られるようになります。魅力的なコンテンツを作ることがひいては映画