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『PK shampoo.wav』1枚目解説



ウィーーーーーーー!

福島カイトです。

3年の月日を経て、我らの遅すぎる1stアルバム『PK shampoo.wav』がリリースしました。聴いてくれた皆さんなら分かると思いますが、リテイクした曲は勿論のこと、フルリテイクしてない曲にもトラック追加やらアレンジ変更やらが随所に散りばめられてて、これまでとはガラッと雰囲気が変わってます。なのでこの際、全曲解説しちゃおうと思います。暇すぎるやろ俺・・・

皆、アルバム本当にお待たせ。ありがとう。
ほな、解説始めます。


【星】

完全リテイク。ガラッとテイスト変わってます。
まずイントロのアレンジが大きく違いますね。
最初からビートが入ってます。2回し目から入ってくるコーラスの効いたベースも、話しかけてくるようなフレーズ(伝われ)が魅力的ですね。

さて、Aメロ。「東空の隅に刺さる」後の小節数が変わって、スピード感が上がっています。1回目はブレイク、2回目はスネア連打。前回の音源に比べてテンポ自体がかなり上がってるんで、スッパリ切っちゃいました。唐突でカッケーですね。間のリフ部分にもギターフレーズも追加してます。

続いて間奏。よりメロディックにしたかったので、リードギターにハーモナイザーをかけました。色んなアーティストのリテイク音源を聴くたびに思うんですけど、音数減ったり、歪みが抑えられてたり、テンポが下がってたりすると、ちょっと悲しくないですか?確実に聴きやすくて良い音にはなってるけど、ちょっとスッキリしすぎ・・・みたいな。僕らのリテイクはそんな心配はご無用。ギターの本数はシングル音源のおよそ5倍ほどに増えてます。いや、5倍て・・・

あと曲全体通して、壊れた信号機みたいな音(伝われ)のシンセサイザーが爆音で鳴ってます。聴こえるかな?まあ顔をしかめるレベルの怪音なので、聴こえなくても良いですけど・・・最後の方とか耳を澄ませば聴こえます。まあ、音圧補助が主な目的ですね。

3年前、PK shampoo活動開始と同時にレコーディングした、1番最初の楽曲。前回のverと比べると、ここ3年の成長が感じられますね。アレンジも相まって、最初からクライマックスって感じに仕上がりました。すげーいい。マジいい。

白紙委任状

とんでもない話をしますが、実はこのアルバム、この曲以外の全ての曲が既に世に出回ってます。ヤマトさんのソロ音源にアレンジ変えて入ってたり、シングルの特典に弾き語りverが入ってたり、先行リリースでサブスク解禁されてたり・・・オタクくんさあ、この3年間一体何してたの?

まあ、どの曲もアレンジは違いますし、発売日にロン毛ひろゆきこと論破王・ヤマパンが「はい?既存曲を入れるのが本来のアルバムですよ?」とか言ってくれたんでなんとか耐えましたけどね。ん?耐えてるか?

ということで完全新曲です。この曲の特徴として、珍しく9thコードを使っている点が挙げられますね。オルタナ好きには刺さるんじゃないでしょうか。関係ないけどオルタナって言葉、最近は逆に古臭い言葉みたいになっちゃってません?まあどうでもいいか・・・

この曲のいいところは、やっぱり間奏部分の転調ですね。間奏だけ転調してその後戻るのって、なんかかなりプロっぽくないですか?皆さんに分かってもらいやすいように、間奏だけ転調する曲の良い例を何かしら出すべきだなあと思って色々考えてみたんですけど、X JAPANの『Rusty Nail』しか思い浮かびませんでした。これは間違いなくカズキさんが機材車で『Rusty Nail』を流し続けるせいです。全員飽き飽きして誰も聴いてないのに、カズキさんだけが全力で「Just tell me my life」って叫んでるんですよ。もう3年くらい流し続けてます。鬱陶しすぎる。

最初に「あれから始めたダサいバンドも笑われながら続けてるよ」という歌詞を聞いた時、自嘲気味ながらも暖かみのある素晴らしい歌詞だと思ったんですけど、2021年にもなって車内に爆音で『Rusty Neil』流してるようなバンドは本当にダサい。全然自嘲気味とかじゃない。


天王寺減衰曲線

ライブでは定番の曲ですね。バンドアレンジ音源が外に出るのは初めてです。いや、これはほぼ新曲判定で良いですよね。良い。決めた!コレ新曲!

歌詞からも分かるように、奇跡のアンサーソング的な側面がある曲ですね。いや、本人にそう聞いた訳ではありませんが、多分そうでしょう。汗で透けたシャツ脱ぎ捨ててますから。

PKにしては珍しい、縦ノリ風のアップテンポナンバーということもあり、スネアドラムのドタバタ感を出す為、ミックスに多大な時間を費やしました。結果、疾走感抜群ですね。ベースもガンガン歪んでます。「涙が枯れてしまったってあの曲は泣いてる」部分で俺が弾いているご機嫌なリードギターは、レコーディング中「パパイヤ」と呼ばれていました。南国感ありますよね。まあ、呼んでたの俺だけですけど。ごめん俺、変わってる子やから・・・

この曲は歌詞とコードの整合性が凄まじく高くて、「このまま真っ直ぐ」部分で経過音無しにマイナートニックのコードを鳴らす点や、「涙は半音下がって」部分で実際にコードが半音下がる点、上述の「泣いてる」部分でディミニッシュを挿入して不穏な雰囲気を演出する点などが挙げられます。あんまこういうの書きたくないけど、これに関しては普通に天才すね。一方俺はギターフレーズを「パパイヤ、パパイヤ!」などと・・・

ちなみにこの曲、ライブでの演奏時にはカッコいいイントロが追加されています。是非是非生で見に来てくださいね。ほら。早く。ツアーに来い。どこに住んでいても全箇所に来い。

市營葬儀

シングル曲。我ながらイントロのギターニュアンスが最高です。というかこの曲、全楽器のサウンドめちゃくちゃ良いんですよね。ミックス本当に上手くいってると思います。また、ピアノサウンドが入ってる唯一の曲でもあります。

Aメロ。珍しくマイナートニック始動のコード進行が、タイトルの厳かな雰囲気をより一層醸し出していますね。関係ないけど高3の時、じいちゃんの葬式でシンバルを持ったお坊さんがやって来たの、一体なんだったんだろう。お経の合間に時折鳴らしてたし。坊主にもおるんや、機材厨・・・

はい、サビ前間奏のコード進行はマジでよく分かりません。オレ抑え(知らない人は検索してね!)のまま上昇します。なのでフレーズめちゃくちゃ考え辛かった。前半部分には俺が打ち込んだジャジーなピアノソロを薄っすらですが入れてます。聴こえますか?

サビのコーラスはオク上でハモってます。最近めちゃくちゃ流行ってますよね、オク上のハモり。確実にKing Gnuさんの影響でしょうな。単純に気持ち良いんでいつの時代もちらほらやられてますけど。ということで俺らも・・・やっちゃいました///

その後の静かな間奏部分のピアノは、上述の部分と違って、かなり聴き取りやすいですよね。ピアノっていう楽器自体が、一般的にイメージされるカラーリングとして黒基調(喪服を連想させるもの)なので、そりゃあ葬儀というタイトルの曲には当然の如く相性が良いです。

ちなみに、ラスサビのボーカルコーラス本数とアウトロのギターノイズのトラック数はまあまあヤバい本数が入ってます。レコーディング中何回かソフトが落ちるほどヤバいです。まあ、他の曲も負けず劣らずトラック数多いんで落ちまくってましたけど・・・へへ・・・

夜間通用口

語るに及ばず、定番の曲ですね。これは本当に元の音源の出来が良くて、他の曲と音量やら帯域やらを揃える程度の軽いリマスターをしただけです。解説不要!

余談ですが、この曲のPV終盤に一瞬だけ上裸の俺が映ってます。渋谷クアトロのライブでアンコールの時に何故か脱いで、かなりスベッた時のやつですね。未だにネタにされます。死にたい。実はこれ、ステージ袖で誰かに「脱げ!!!」って言われたから脱いだんですが、終演後「オイ、誰や!俺に脱げっつったの!」と演者全員に問い詰めたのに、誰もそんなこと言ってませんでした。怖すぎ。もしかして、俺の中に、何かが・・・

零点振動

前回解説しましたね。先行配信版よりも明らかに音がデカくなってるの気付きましたか?サブスクって、音量デカすぎると制限みたいなのを食らって逆に音ちっさくされるらしいんですよね。先行配信版はその影響をモロに受けちゃったんだと思います。今回のサブスク版は音量良い感じですね。まあやっぱり、音質と音圧に関してはCDに敵いませんけど・・・

サブスクとCDの音質の差、感覚的にはカニカマと本物の蟹くらい違います。いや、流石に大袈裟か。アナゴとウナギくらい違います。お腹空いたな・・・昔ヤマトさんとスシロー行った時、レール上をグチャグチャに潰れたイカ塩レモンが流れてきて、ヤマトさんが思わず「め、めちゃくちゃやりおる!!!!!!!」って叫んだことあったな。いや、完全に思い出さんで良い記憶や。ここで消したろ。・・・ポカン!

学生街全能幻想

7曲目。この曲は以前、サブスク限定神崎川ep、及び市營葬儀のシングルに収録されてます。3度目。嘘やろ。

実は前回の市營葬儀シングルの時のミックスは俺がメイン、今回のアルバム版はヤマトさんがメインでやってたりします。聴き比べると趣向の違いが見て取れて面白いですよ。だから市營葬儀のシングル買え。買えっつってんだよ。ん?収録曲全部このアルバムに入ってる?うるせえ、◯すぞ!

ん?というかミックス以前に、イントロのギターぶった斬られてない?代わりにちょっとしたノイズが鳴ってますね。「忍法・ノイズ変わり身の術」やんけ・・・

さて、この曲はヤマトさんの大学生活が7回生まで続いたことに準えて、コード進行が7種類存在しており、それに対応する展開作りをしています。例えば、ヤマトさんは大学3回生からバンドを始めたので、3つ目の進行に切り替わるタイミングでバンドインしてますね。なのでリードギターは、前身バンド・トラッシュノイズで最初に作られた「君の秘密になりたい」のサビメロ風のフレーズを弾いてます。

他にもヤマトさんが5回生の時にPKが結成して、俺がリードギターになったので5つ目の進行からギターソロになったり、6回生の時に本格的に活動開始したので6つ目のコードから転調してたりします。いちいち解説するとめちゃくちゃ長くなる上、回生とコード進行の対応の詳細は俺も聞いてないので、この辺にしときます。皆さんも頑張って推測してください。

関係ないですが、「過ぎ去りし日々は 海に似ている」部分のメロディ、なんかロードオブメジャーっぽくないすか?ヤマトさんの才能が、いよいよメジャーの水準にに届いた・・・ってコト!?ワ・・・

【まとめ】

Just tell me my life
何処まで歩いてみても
涙で明日が見えない

解説2枚目】へ続く・・・


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