大上博行/ゴードン/アトツギ大好き

和紙問屋のアトツギとして8年間勤務。様々なぶつかりを経て新ブランド「和紙田大學」を企画。 その後家業を離れて、オーストラリアのビジネススクールに留学。 帰国後は、アトツギを支援する団体で、かつての自分のような人たちをサポート。 またしても海外留学。マレーシアでPhDを目指してます

大上博行/ゴードン/アトツギ大好き

和紙問屋のアトツギとして8年間勤務。様々なぶつかりを経て新ブランド「和紙田大學」を企画。 その後家業を離れて、オーストラリアのビジネススクールに留学。 帰国後は、アトツギを支援する団体で、かつての自分のような人たちをサポート。 またしても海外留学。マレーシアでPhDを目指してます

最近の記事

長期的に生き残るファミリービジネスの6つの要因

こんにちは!ベンチャー型事業承継のゴードンです! 突然ですが、世界の中で長寿企業が一番存在する国は、どこでしょうか。 そう、ご存知日本です!そして、圧倒的に1番です。 今回は、ファミリービジネスがなぜ競争力を保ち続けられるのか、つまり「長く生き残る理由」を6つのポイントでご紹介します。一般的に、初代から2代目に引き継げるのは30%、その次の代に継承できるのは13%、そしてそれ以降は3%と言われています。生き残っていくのは並大抵のことではありません。 カナダの研究者の超有名論

    • 伝統を守りつつイノベーションを起こす方法(アトツギ事例付き)

      どうも、ベンチャー型事業承継のゴードンです! マレーシアの大学院でファミリービジネスについて研究しています。 家業にいると、「伝統を守ること」と「新しいことをやりたい」という思いの間で葛藤することがあります。伝統を重視すると変革が制限されるし、逆にイノベーションに力を入れると長年の「らしさ」が薄れてしまう気がする…。この「伝統とイノベーションのパラドックス」は、家業を引き継ぐ際の大きなテーマです。 私が読んだ2019年のトルコの論文では、8つの家族経営企業の事例を通じて、

      • 事業承継は家族の空気から始まっている

        アトツギの皆さんと話していると、「自分は継いでくれって言われたことない」という方が結構多いことに気づきます。でも、家業を継ぐことを決断している。これは、いわゆる「刷り込み(imprinting)」というものが関係しています。 家庭内の「刷り込み」に関するスペインの研究 このアトツギが家業を継ぐために醸成される刷り込みに関して、2022年にスペインで行われた研究がこちらです。 ちなみに、後継者にとって一番影響をもたらすのは前任者、つまり社長、そまり親族内承継にとっては親と

        • 後継者育成で最も大切なことは「内発的動機付け」

          どうも、ベンチャー型事業承継のゴードンです。現在マレーシアの大学院にてファミリービジネスについて研究しています。 今回、すごく面白い論文を見つけたのでシェアします! 常々私たちは、アトツギが自分の意思を持ちチャレンジしていくことが大切と伝えてきたのですが、それを裏付けるものが、カナダでの研究から明らかに! 研究の紹介 この研究は、カナダの家族経営企業89社を対象にした12年間の調査(すごい!)で、内発的動機付けが事業承継にどのように影響を与えるかを明らかにすることを目的

          親族アトツギが最もイノベーションを起こすファクト。そして、先代は良きサポーターになってください

          どうも、ベンチャー型事業承継のゴードンです。 現在マレーシアの大学院の博士課程でファミリービジネスの研究をしています。 親族アトツギが一番イノベーションを起こしている ベンチャー型事業承継の根幹になりそうな論文を発見したのでテンションが上がっています。 2021年、455件のドイツのファミリービジネスの承継データを用いて、「親族アトツギ」、「非親族のアトツギ」、「そのミックスによる承継」のパターンを調べたところ、「親族アトツギ」が一番プロダクトイノベーションを起こしてい

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          家業の親子の行き着く先は、ぶつかりか協調か

          こんばんは、ゴードンです。 大学院2週目が終了しました。 教授とのミーティングがリスケされていて、なんと2週目にして初めてのミーティングでした。 1年目は、とにかくリサーチを繰り返し、私自身が博士論文で書きたいテーマを探ります。ここでテーマが良くないと、1年目をやりなおしとのことで、めちゃ厳しい。2年目には実際にアンケートをしたりする調査を、3年目にはどんどん書くという流れです。標準の卒業までの期間は3-4年。ほんまに終わるんかな。 きみは何がやりたいんだっけ 入学審査

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          世界の研究者に注目される「心理的所有」

          どうも、ベンチャー型事業承継のゴードンです。 アトツギ支援を実践・学術両面から行いたいと思い、マレーシアの大学院で研究をしています。(まだ10日ほどですが!w) 私が研究の題材にしたいと思っている「心理的所有(Psychological ownership)」が、今研究者たちの間でライジングしています。その守備範囲は広く、そして、目に見えない心理を扱うので捉え所がない、けれどもそれが故にめちゃくちゃ探求しがいがあります! そもそも心理的所有とは? この領域で最も引用され

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          9月後半から、マレーシアに移住します

          ちょうど一年前、こんな記事を書きました。  この9月から、この2つの記事の内容を統合するようなことを始めることになりましたので、ご報告させていただきます。 マレーシアに移住します  大学を現在の近畿大学からマレーシアのノッティンガム大学に移り、私自身もマレーシアに移住することにしました。家族との時間を増やしたいと思ったこと、そして近畿大学で研究を進めるうちに、ファミリービジネスに関する海外の文献が豊富である一方で、日本人による英語の論文がまだまだ少ないことを知り、その一

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          学びマニアの私がこだわったアトツギファーストのリニューアル

           オンラインコミュニティ「アトツギファースト」を、11月から大幅にリニューアルします。 コホートベースモデルという学び方  今回一番こだわったのは、「仲間同士で学べる」というスタイルです。 「コホートベースモデル」というアメリカを中心とする最先端の学びのスタイルを採用。といっても非常にシンプルかつ原理的です。  Udemyなどの一般的な動画教材の修了率は著しく低いそう(7%程度)です。これはデータにも出ていますし、私自身もセールでたくさん買いますが、恥ずかしながら完走し

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          博士課程で学び始めた

          妻と子供達が マレーシアで大きなチャレンジをしている裏で私も日本で1つチャレンジを始めた。 それが博士課程の取得だ。私は今近畿大学の商学研究科・谷口研究室で博士課程に在籍している。博士課程はよく足の裏の米粒なんていう風にも揶揄されたりもする。要するに取っても食えないということらしい。 自分のビジョンを持った なぜこんなにも、一見意味のないかつ労力が大変かかることをやろうと思ったのかというと、コーチングのおかげだ。The COACHというスクールでコーチングのレッスンやコー

          妻と子供たちが、マレーシアに半年から3年間の留学に行きます。

          2023年4月25日から子供と妻はマレーシアのインターナショナルスクールに通うために留学をすることになった。 何がベストかはさっぱりわからないし、今の予定では3年間という風に考えているけれども ひょっとすると半年で帰ってくるかもしれない。そんな曖昧なものでもとりあえずやってみようとなった。 教育には唯一の正解なんてないし、何かを批判したいわけでもない。ただそこに至った過程を振り返りながら書いておきたいと思った。最初に書いておくが、長いです(笑) 家族でのオーストラリア留

          妻と子供たちが、マレーシアに半年から3年間の留学に行きます。

          アトツギがやりたいことを持ち続けるには、コーチングが効果的。

          どうも、大上です。ゴードンと呼ばれています。アトツギU34という、家業の承継予定者向けのコミュニティを運営しています。 アトツギ(家業の承継予定者)にとって大事なのは、「経験シェア」で視座を上げることと「自己理解/自分がやりたいことをやる」だと思っています。前回「経験シェア」を書いたので、今回は「自己理解」について。自己理解を深めるにはコーチングを活用する方法が良さそうです。 アトツギの成長は会社の成長 私は、常々事業承継は、アトツギにとってのキャリアデザインだと考えてい

          アトツギがやりたいことを持ち続けるには、コーチングが効果的。

          どんな話も「経験シェア」と捉えると、ものすごく楽になるという経験シェア

          どうも、若手アトツギが挑戦できる場を作るアトツギU34に所属している大上です。ゴードンと呼ばれてます。 アトツギにとって厄介なことの一つに、他の会社や先輩経営者と比較して優劣を感じすぎてしまうことがあります。でも、これは「経験シェア」なんだという捉え方をすると、一気に楽になります! 他の人の活躍ってほんと眩しいですよね 周りの成功している企業や人を見ると、ついつい自分なんて、とか、自分にはそんな情熱ない、才能もないよ、と卑下したくなります。めっちゃよくありました。 でも、

          どんな話も「経験シェア」と捉えると、ものすごく楽になるという経験シェア

          もっとアトツギ目線の事業承継支援ってあってもいいよね

          どうも、大上です。 アトツギU34というオンラインサロンを運営する団体に所属しています。 今日は一アトツギだったものの立場から主観全開でnote書きます。 結論、親族内承継の場合、(お金の流れが生まれるので)株を持っている現社長から子供にいかに継がせるか、の方向でしか支援がないのでもっとアトツギ目線で伴走する人が増える必要がある!と考えています。 現社長すっぱり変われない問題 一般的な事業承継では、現社長が突っ走るだけ突っ走って、もうあかんかもとなってはじめて承継について

          もっとアトツギ目線の事業承継支援ってあってもいいよね

          今、名刺が厚い!!

          https://gearpatrol.com/2018/12/29/how-to-pick-a-business-card/ 上記は、アメリカのガジェットメディアの記事ですが、紙屋としては楽しいものでした。アメリカの名刺マスターが語ります。 冒頭の動画では、日本でもツイッター上ではすっかり有名になったアメリカンサイコのシーンからスタート。浮き上がる文字、上品な厚み、雨雲のような白。本文中の言葉でいくと、名刺は個人を紹介する、触れられる良さが、昨今のテックにはない部分だとの

          「オリジナルの紙を作る」ロマン

          和紙の王様、越前和紙の里に行ってきました。写真は、紙の神様をお祀りする「岡太神社」。 とある、新しいお客様仕様の和紙をオリジナルで抄造するためでした。 オリジナルの紙を作るって、ロマンじゃないですか!? 和紙のメリットってどういうところだろうといつも考えます。勿論、歴史があったり、風合いが良かったり、色々とあるのですが、じゃあ和紙じゃないとだめかというと、和紙じゃなくてもいいケースも多いです。 結構明確なメリットとして、「オリジナルの紙が作れる」っていうのがあります。

          「オリジナルの紙を作る」ロマン