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まどマギ展の振り返り in名古屋

はじめに

 こんにちは!はじめましての方ははじめまして。
まどマギ研を主催しております、みやさかと申します。

 先日、テレビアニメ魔法少女まどか☆マギカの10周年を祝した展覧会である『魔法少女まどか☆マギカ10(展)』のフィナーレを飾る名古屋会場へ足を運んできました。昨年は多忙を極めていたこともあり会場へ伺うのは今回が初めての機会でした。ここでは会場の様子を撮った写真を添えてまどマギ展を振り返ってみようという企画です。


会場入りまで

東京から新幹線で名古屋へ。

名古屋初めて来ました

会場に向かう途中には数か所でまどマギ展のポスターを見かけました。

名古屋PARCO入口にて
同時開催されていたまどマギ展と大東方展

 会場に近づくにつれ、散見させるポスターも徐々に増えていき、それと共に胸の高まりが大きくなっていったことを覚えています。

 昼食を済ませ、待機列に並びその瞬間を待ちます。このような展覧会にはつきものですが〇〇時入場開始とあっても、整理番号が遅い場合その時間から10~20分ほど遅れて入場することになることがよくあります。しかし個人的にそのようなもどかしい時間こそ、実際に会場で過ごす時間を何倍にも素晴らしいものにするスパイスであるように思います。

会場前

1~3話

 そしていざ会場入り。最初に目に飛び込んできたのはまどマギ10周年のロゴでした。多くの方がこの前で写真を撮られていました。この左側ではコネクトの絵コンテ版が流されていました。実際に見てみるとこうやってできているんだなぁ…というような、でも、感心とはまた違うような感情を覚えるばかりでした。正直これも見たかったものの内の一つだったので、既にこの時にはかなりの充足感を感じていました…(笑)

10周年のロゴ

 第1話の展示と共に全体を軽く振り返ると、それぞれの話ごとにのメインとなる論点と制作の裏側を融合させたような構成をなされていました。キャラクターそれぞれにもスポットライトが当てられていたのはもちろん、原画や絵コンテも豊富でファンが欲する要素をとことん掘り下げられていた印象を受けました。そのため次の展示に進むたびに毎回新たな要素に邂逅したことでファンを飽きさせる要素を感じませんでした。

↑このキャラクターの紹介の仕方、個人的にとても好きです… 

 第1話はまどかの家族にスポットライトが当てられた展示があり、11話のまどかと詢子が対峙するシーンがここで扱っている点がとてもいいですね。


 第2話の展示は主にキャラクター原案にスポットが当てられていました。まどかが憧れの魔法少女に対して思いをはせ、自分が魔法少女になった時の衣装を構想していたのもこの話ですのでそれにあやかっているのだと思いました。また実寸大の魔法少女衣装も展示されており、改めて来てよかったと感じる瞬間でもありました。(もちろんこの後何度も実感することになるのですが(笑))

2話のあのシーン
壁には魔法少女の初期原案が展示されていました

 個人的に5人の立ち位置(この衣装の順番が相当します)の中で、まどかの存在を間に介して並ぶ、ほむらとさやかの立ち位置にグッとくるものがあります。本編ではともに不器用だったが故に最後まで対立することしかできなった、しかしそのような関係であったからこそ新たに成り立った、両者の胸の内を見透かしたような叛逆の物語においての関係。そんなことを衣装の立ち位置を見ながら妄想したりしていました。
 マイナーなカップリングではありますが、実は最近の私的トレンドだったりします。ワルプルギスの廻天ではスポットライトが当たらなくとも、ほむらとさやかの関係性に何か新しいものを見せてもらいたいものですね。


 第3話の展示は魔女や使い魔を主体としたものでした。まどマギをまどマギたらしめる契機となったこの回は多くのファンに衝撃を与えたことになったでしょう。まどマギ展の中でも一際異彩を放っていたこのブースでは、各所に劇団イヌカレーの独創的な魔女空間のデザインが散りばめられ、一瞬魔女空間に迷い込んだのではないかと思わせるほど魅力的な空間でした。

 個人的お気に入りはハコの魔女だったりします。皆さんはお気に入りの魔女や使い魔などはいますか?

ビンの本数、202本らしいです
叛逆要素?もいくつかありました


4~6話

 第4話と第5話の展示ではアニメーションの制作過程についてスポットライトが当てられていました。第4話と第5話はある意味でまどマギを次のフェーズ(魔法少女ではさやかと杏子にスポットを当てる展開)へと変化させる過渡的な役割を持っています。このブースでは話を通じた『変化』という大きなテーマに合わせ、アニメーションの段階を追った『変化』について扱っていたのであろうと思っています。
 また、ここではアニメーションの制作過程のほか、劇団イヌカレーの異空間設計や未使用の背景や武器の原案なども展示されていたりと、見ていてとてもワクワクするような場所でした。

 展示を見る中で改めて再認識させられたのですが、まだ14歳と15歳なんですよね…彼女たち。胸が締めつけられます。

(かわいい)


 第6話の展示はキュゥべえという存在にスポットライトが当てられていました。誰もが初めてキュゥべえの正体や目的を目にしたときに感じたであろうあの畏怖とも形容されるべき感覚が追体験できる、そんな印象を受けました。


 好きのベクトルが異なるのですが、個人的にキュゥべえは大好きです…

 前回のNoteで「ファンはキュゥべえに魅了されている」との内容を書いた記憶があります。当然のことながら、人間の価値基準を判断材料にするとキュゥべえは忌み嫌うべき存在であるでしょう。しかし、その存在が魔法少女システムなどまどマギの背後に流れる魅力を生成しているのも然りです。その忌み嫌うべき存在の展示に対し多くの来場者が我を忘れたかのように釘付けになっていたのを見て、やはりキュゥべえに魅了されているのは正しいのだろうなと。そう感じざるを得ませんでした。

 キュゥべえに関連してソウルジェムやグリーフシードの設定画、実寸大のソウルジェム(写真撮りそびれてしまったのですが…)も展示されていました。


7~9話

 第7話の展示でまず目に飛び込んできたのはさやかと影の魔女の絵コンテ版の映像でした。事前情報なしで行ったためこれが見られるとは思っておらず、聞きなじんだDecretumが鳴り響くなか流れる映像に釘付けになっていたのを覚えています。展示では杏子とさやかをアクションシーンの原画を用いることで鮮やかに対比していました。まどマギは過渡的役割を持つ第4~5話を挟んで6~9話は杏子とさやかの物語であると思うのですが、改めてそれを実感した展示品の数々でした。
 またここまでと打って変わって白を基調としたブースでした。さやかと影の魔女の映像とのコントラストによるものだと思うのですが、何か他に理由があるのであればとても気になります。

この展示ちょっと好きです(笑)


 第8話と第9話の展示は第7話同様、杏子とさやかにスポットが当てられたものでした。その中でも第8話はシナリオ、第9話は音楽の観点で展示がなされていました。魔法少女システムの終着点である魔女化の現実が遂に表出し、ファンもその現実に正面から相対することを余儀なくされた連続する2話。多種多様な感情を抱きながらここまでの展示を巡ってきたファンの多くがここでは同じ感情を抱くことになったでしょう。

杏さや尊い。

人魚の魔女

 ウワサには聞いていたのですが実物で見るとかなり大きくて驚きました。 

個人的に"and I'm home"の一枚絵に対する蒼樹うめ先生のコメントは必読です…

10~12話

 展覧会も佳境に差し掛かる頃合いとなりました。
 第10話、アニメでも大きな転換点となったこの回の展示は原画。ただそれに尽きるといっても良い程に膨大な量の原画で第10話の再現が図られていました。開けたスペースに広がる壁一面の原画に見惚れるばかりだったのを今でも覚えています。


 第10話と第11話の展示の間には"MADOKA MAGICA Initiative Theater"(引用:公式ガイドブック)と題されたムービーが上映されていました。内容としては5人の魔法少女たちの運命を追体験する、といったもので、ここ多くのファンが心打たれたのではないでしょうか。代表自身かなり涙腺が弱い方でここまで何度かウルっときた展示があったのですが、杏子とさやかのシーンで周りをよそにボロボロ泣いていたのを覚えています(笑)叶うことなら、実際に会場へ行けなかった方にも見ていただきたいですね。
 以下はシアターに入る前の展示です。過去の賞や(画像ではないのですが)最終回放映時の新聞広告が飾られていたりと、「過去」というものにファンの心を一旦移しある種ノスタルジーに浸らせる工夫がされていたような、そんな展示でした。
そりゃその状態であの映像見せられたら泣きますよ!って感じです(笑)


 シアターを後にし、11話の展示では壁にほむらの部屋の背景が投影されていたりとほむらの部屋の再現が図られたようなものでした。代表が感極まった状態だったのであまり深く見ることはできなかったのですが、原画の展示もなされていたような気がします。

 ソウルジェムがワルプルギスの夜と共に飾られているのを見ると、やっぱりあの使い魔は過去にワルプルギスの夜と戦った魔法少女たちなのかな…と思ってしまいます。


 ラストとなる第12話では制作スタッフ陣からのコメントの展示が行われていました。今改めてコメントを読んでみると、製作スタッフとファンが同じ方向を向きながらこの10年間、まどマギという作品を「繋いできた」のだなと改めて感じています。そして、最後の5人の魔法少女とキュゥべえのイラストからは今まで繋いできたまどマギを未来に「繋いでいく」、そんな思いを代表は汲み取りました。

5人が同じ方向へ歩みを進めるイラストはやはり良いものですね。


グッズもたくさん売っていました~~
(片手で収まるくらいには買いました(?))


あとがき

 展覧会を振り返って、個人的に「繋ぐ」ことが一貫したテーマであるように思えます。具体的にはコネクトと共に展覧会が始まり、最後のイラストで終わるという構図です。メタ的に捉えればコネクトを最初に配置するのは当たり前のように思えますが、ここに何か制作スタッフからのメッセージのようなものを感じてしまいます。過去から現在へと繋いできた物語を未来へと繋げていく。まどマギやマギレコでは「繋がり」を意識した描写が複数見られるので、そのような意図があってこの構図が構成されていたらエモいな~~、なんて思ってます。

 また先日、まどマギ公式Twitterからまどマギ展の公式図録の発売が告知されていました。まだ詳細は未定ですが音声ガイドや展示映像収録のBlu-rayが付属するようですので、ぜひご参考までに~

 改めまして、このような素晴らしい展覧会の企画に携わったすべての方々、ここまで拝読して下さったすべての方々に厚く御礼申し上げます。

 次回のNoteもお楽しみに!


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