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2次試験不合格の理由を分析する

みなさん、こんにちは。
早稲田出版、TBC受験研究会講師の櫻野景子です。

中小企業診断士2次試験の合格発表がありました。
合格者数1,557名、合格率18.9%。
全国でたった1,557名しか合格しない国家資格です。改めて中小企業診断士試験の厳しさを感じております。


合格された方、おめでとうございます。
口述試験が終わった後は、今までと180度違うキラキラした世界が待っています。
試験当日までの体調管理を欠かさずに、記述ではない口述試験対策を楽しんでいただきたいです。


そして、今回の2次試験が悔しい結果だった方へ。
私も経験しました。本当に悔しい。大変な試験に手を出してしまったと思いました。


少し心を休息させて、「よし、また挑戦するぞ」という気持ちが出てきたら、以下を読んでみてください。




とても辛い作業になりますが、まずは、不合格の原因を分析しましょう。



1.準備不足
予定よりも十分な勉強時間を確保できなかった。

2.与件文・設問解釈のミス
与件文・設問の理解不足や思い込みが原因で、適切な解答に至れなかった。

3.時間管理のミス
解答に必要な時間を適切に配分できなかった。




不合格の原因を注意深く振り返ることは、とても辛いことです。
でも、中小企業診断士に求められる役割は、うまくいっていないことの原因を突き止め、課題を設定し、対応策を講じること。

試験結果に対して、中小企業診断士として、原因を突き止めてみましょう。


私の不合格の場合は、2.与件文・設問解釈のミスが最大の原因だと分析しました。
具体的には、以下のとおりです。


①事例Ⅰの問題なのに、事例Ⅱのような解答を書いてしまった
こちらは共感いただける方もいらっしゃるのではないでしょうか。
事例Ⅰならば、営業部門を育成するというような組織・人事的な視点を持たなければいけないのに、ターゲット市場を選定して顧客にアプローチするといった完全に事例Ⅱのような視点で書いてしまいました。


②解答の軸が多面的でなかった
①〜、②〜、と解答の軸を作り、自分では多面的に書いているつもりでしたが、客観的に読むと同じ視点の中で細かく切り分けていただけ。他に書くべき内容を漏らしていました。


③抽象化ブロックシートで覚えた用語をそのまま書いただけ
与件文を見て、安易に「抽象化ブロックシートの内容だ!」と飛びついてしまい、暗記した内容をそのまま書いてしまったものがありました。
何も書けないよりは良いかと思いますが、「抽象→具体」ができていなかったと気がつきました。



このように、不合格の原因を自分なりに分析すると、次に取るべき対策が見えてきます。


①事例Ⅰの強化
苦手意識のある事例に多く勉強時間を確保するスケジュールを立てる。
演習問題に取り組む際に、事例Ⅰならばこう書く、事例Ⅱならばこう書く、というようなシミュレーションをしてみる。

②添削の活用
多面的な解答のつもりになっていないか、客観的に気付けるように、TBCの演習問題の添削で評価してもらう。

③暗記から卒業
1次試験と同じように暗記で対応しない。抽象化ブロックシートは単独で覚えない。他のシートと関連させながら、理解して覚える。



上記のように対策を見える化すると、少し前向きになれるような気がしませんか。

分析して対策を講じ続ける

これはTBCの各回の演習問題に取り組む際にも実践しました。
そうすることで、現場対応力が出来上がってきたと感じます。



そして、効果測定。

初めての2次試験点数
Ⅰ48  Ⅱ73  Ⅲ56  Ⅳ61

リベンジ2次試験点数
Ⅰ61  Ⅱ74  Ⅲ61  Ⅳ55


事例Ⅰと事例Ⅲで手堅くA評価。
事例Ⅱで稼いで、事例Ⅳで大コケしない。

自分の強み(事例Ⅱが得意)を活かして、弱み(事例Ⅰが苦手)を改善する戦略どおりの結果で合格できました。



ぜひ、中小企業診断士マインドで、原因分析から対策の見える化をしてみてください。

みなさんの挑戦を応援しております!
最後まで読んでいただきありがとうございました。



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