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本嫌いの子を本好きに育てる方法

幼い子の教育の定番、「絵本の読み聞かせ」
もちろん、我が家でも取り入れて、様々な本を読み聞かせてみたものの、
娘は、絵本の読み聞かせが大嫌い。
絵本読んであげると言ったら逃げていく。
幼稚園でも読み聞かせの時間があったはずなのに、その時は本人曰く、

「つまんなーい」

という、筋金入りの本嫌い。

その本嫌いの娘。小学校3年生の今は、読書が大好きに大変身。
読書大好きにするまでに、要した時間は約8年間!
なんと長い道のり。
でも、実はそんなに難しいことはしていないのです。
どうやって、絵本の読み聞かせさえ逃げていく子どもが、趣味は読書というまでになったかを記録として残しておきます。

文字にも興味なく、小学校入学時には名前も読めなかった

我が家の娘。女の子なのに、文字に全く興味を示しませんでした。
幼稚園では、お手紙交換も流行り、お友達からお手紙をもらってくるものの、文字を書きたくないという理由で、返事も書かない始末。
とにかく、興味を示さないのです。

幼稚園の先生が絵本を読む時間は、

「つまらない時間」

名前ぐらい読めないと小学校で困るからと、教えようとすると泣き叫ぶ。
このご時世、ひらがなぐらい入学前に習得していることが前提じゃないかと、途方に暮れつつも、そんなに嫌なら学校で苦労すればよい!と匙をなげ、小学校入学となりました。
当然、名前も読めず。これでは困ったと本人も初めて気が付き、徐々に文字を読むことが身につき始めます。(当たり前だ)
宿題の音読も後押しし、文章を読むという体験と小学校1年生にして初めて向き合うようになりました。

筋金入りです。本当に。
ありがたいことに、担任の先生による、絵本の読み聞かせが毎日ありました。
ここで、物語を聞くという体験を少々身近に感じ始めます。

毎日、読書をしている親の姿を見せ続ける

私自身は、本が好きで常に読んでいる本がないと落ち着かないタイプ。
家でも、外でも読むので、カバンの中には必ず1,2冊は入っています。
スキマ時間には、ちょいちょい本を開く習慣があり、娘の前でも毎日本を開いて読んでいる姿を見せ続けました。

「ママ本が好きなんだねー」

「面白いもん、娘も読んでみたらいいのに。読んであげようか?」

「やだ、嫌いだからいいよ。学校で絵本読んでもらうし、国語だけでいい!」

相変わらずですが、気にしない。とにかく読む姿を見せ続け、娘の前で小説を読んでゲラゲラ笑ったり、神妙な顔をしていたりしていました。

外出時は必ず書店へ足を運ぶ

買い物など、ちょっとした外出時でも、必ず娘を連れて書店へ行くようにしていました。
毎回購入はしなくても、自分の文庫本を物色したり、雑誌を見たり。
また本屋さんに行くの?と不満げに言われても気にせず行きます。
本当は絵本や児童書のコーナーに引っ張っていきたいのを我慢。
自分の本の物色に徹します。娘はそのうちつまらなくなり、まずは付録付きの子ども用雑誌に興味を示しだしました。

「それ、欲しいの?」

「うーん。おまけが欲しい。本は読みたくない。」

「いいよ。それでも。買ってあげるから好きなのを持っておいで。」

娘は少々驚いて、でも嬉しそうに1冊選びました。
娘の初めての本の購入は、本誌は読む予定がない付録目当ての雑誌となりました。

娘、雑誌の付録で遊ぶことに夢中になる

本来ならば、本誌を読んでほしいところ。でも、ここでは何も言わず、相変わらず、日々書店に通い続け、欲しい雑誌(付録!)を買い与え続けました。
書店に行けば、買ってもらえるをインプット。
本音を言えば、娘の選ぶものを却下し、児童文学を買い与えたいし、読んでほしい。しかし、グッと我慢です。
そのうちに、留守番した時のお土産に、付録の雑誌買ってきてというリクエストが飛んでくるようになりました。

初めての本は「おしりたんてい」

小学生なので、学校の図書室も利用するわけですが、そこで娘「おしりたんてい」に出会います。
沢山の絵があり、文字を追わずとも、内容がわかるわけで。
何度か、学校の図書室から本を借りてくる日が出てきました。(おそらくそういう取り組みで自主的なものでは決してない)

「おしりたんてい、面白いの?」

「うん、面白いよ。テレビでもやってるからわかりやすい」

「なるほど。内容が文章からだけじゃなく、把握できるんだね」

確かに同時期に、アニメの録画もしていました。(こういうことは教えなくても勝手にやる)

「じゃーおしりたんていの本買えばいいじゃん。本屋さんで売っている本なら、内容は何でもいいし、絶対にダメだって言わない。欲しい本を欲しい時にいつでも無条件で買ってあげる。」

「ええええ!いつでも?なんでも?」

「そう。いつでも。なんでも。ただし本屋さんでだけ。」

「すごい!」

しめしめ・・・普段は色々ものを買い与えることを渋っていたわけで。その母がいつでも何でも無条件で書店でなら買ってもいいというなんて、娘にとっては衝撃だったようで・・・

ようやく、書店で「本」を選ぶようになる

既に、2年生の夏休みになっておりました。読書感想文にどうしても本が必要ということで、買ったのが最初です。
もちろん、おしりたんていです。
何でも買ってあげる宣言をしたものの、今はいいや・・・と消極的だった娘。必要に迫られて、初めて本を購入しました。
2年生の読書感想文なのに、ちょっとどうなの?と思わないでもなかったですが、ここは口を出すのをグッと我慢。
面白そうだねー!と、気分を持ち上げておきました。
母は忍耐じゃ・・・

怖い話シリーズに手を出し始める

すっかり定番になったおしりたんてい。新刊が出るたびに、即買いです。
ただ、絵が多いのであっという間に読み終わってしまうんですね。
そこで、だんだん飽きてきたのか、子どもの本のコーナーをフラフラとしていた娘が次のターゲットとして見つけたのが
学校の怪談・恐怖のなんとか・・というような、怖い系の本。
おどろおどろしい大量の挿絵がありますが、ここでの進歩は文字が増えたこと。(と、私は自分に言い聞かす。)
これまた、似たような本を次々に購入し始めます。
心の中では、そんなに似たようなモノばっかり、やーめーてー!と叫びつつ、凍り付いた笑顔で、いいよ!と気持ちよく買い与え続けていました。
ここで、ようやく3年生。

絵が多い本はあっという間に終わってしまうから、文字が多い本にする

なんということでしょう。
あの、筋金入りの本嫌いの娘のセリフです。

「絵が多い本はあっという間に終わってしまうから、文字が多い本にする」

なんということでしょう。(あまりに感動したので2度いいました)
こんなセリフを娘から聞く日がくるなんて!
あの、絵本の読み聞かせから逃げまくっていた幼児はどこへ行ったのでしょう。
心の中でバンザイです。バンザーイ!
しかし、内容は、今いちよくわかりません。怖い話の延長みたいです。
ただ、今までとは全く違います。「児童書」です。
素晴らしい。
本人は、文字ばっかりで、なかなか読み終わらなすぎる。とぼやいていますが読んでいます。

読書好きな子だと思っていました。

ここまでの道のりを知らない、今年の担任の先生。
家庭訪問で、最近の変化を聞かれた際に、本を読むようになったんですよー。とふと、話したところ

「え?読書好きですよね。」

と、びっくりされたことに、こちらが驚きました。
本当にわからないものです。

本を読めー読めー。
これは面白いのよと、大人が押し付けてもダメなのですね。
私自身が本好きなので、嫌いだ読みたくないという心情が理解できないのですが、いつでも本なら買ってもよいというスペシャルな約束と、日々本を読んでいる姿を見せ続けたこと。
さらに、娘の選ぶものを100%受け入れて与え続けたことが、勝因だったのではないかと、分析しています。

更なる野望は。
国語力の強化!(とっても弱いので・・・トホホ)
我が家の本好きに育てる大作戦はまだまだ続きます。
今は、増え続けた母子の本を仕舞う、本棚をリビングに設置したいという計画をワクワクしながら立てています。



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