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メイキングの記録

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古い道具や小物をリメイクした記録です。
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#雑記

ボトルシュリンプ【テナガエビ脱皮の標本】0114

ボトルシップならぬボトルシュリンプ。 手のひらほどの小さな瓶に入ったテナガエビ君。上からも下からも眺められる。 もちろん真正面からも。蓋がわりに度が合わなくて使わなくなったメガネのレンズを接着した。 よくふらっと遊びに行く川辺にこの美しい抜け殻が落ちていた。 穏やかな砂地だから、外敵に襲われることなくここまで丁寧に脱げたのだろうか。 天女の羽衣ならぬテナガ君の透明な抜け殻、足も爪もほぼ完全に残している。奇跡だ。 休日にはパジャマを脱ぐことすらしない僕には真似できない。

金継ぎ【愛着の器】0067

やろうやろうと思っていた金継ぎを、とうとうやり切れました。 どちらも1年以上前に割れた物を、去年の夏からちびちび始めて、ずいぶん待たせてしまいました。 今はどちらも元と同じように使えています。(レンジにはかけないようにしていますが、あとは普通に使ってスポンジで洗っています。) カフェオレボウルとポットの蓋です。 どちらも真っ二つのみの割れで、初めての金継ぎ体験では非常に直しやすかったです。 ポットは真鍮粉のみ、ボウルは漆と錫粉で模様を描いてみました。 金継ぎをし

椅子【足元に寄り添うたんぽぽ】:0028

自分のアイコンにも使っているたんぽぽの話をします。 今年は我が家の庭たんぽぽ一面に咲き乱れておりました。その光景を、何かに残しておきたいなと描いたものです。 これは元々椅子の座面に描いたもので、真上から撮影してアイコンにしました。(元の写真より明度をやや上げして、加工しております。) 元は焦げ茶色の椅子(脚を支えるクロスした材が、本来の色です)にオフホワイトで下地を作り、上から黄と緑のペンキを垂らし、たんぽぽを描き込んだものです。 僕は、自分の絵が活かせる何かを始めた

雨靴【ツバメの逆行】:0016

リメイク:雨靴にバターミルクペイントでツバメの模様。 一年の中で、赤い物をめちゃくちゃ身につけたい時期があります。 元々赤い色が好きで、元気が出せない時に力をもらう。 元気が出せない時、そう、梅雨の時期です。 だから、この雨靴を見た時「もうこんな真っ赤な長靴、二度と買えないかもしれない!」と鼻の穴を膨らませて衝動買いしました。 けれどもいざ履いて鏡の前に立つと、やっぱ…あれですね。 5歳くらいの子が雨の中をピチピチちゃぷちゃぷと歩くならまだしも、ちょっと自分の年齢で履

長押【青空とはげ鷹 】:0014

小屋に洋服をかけるための長押を作りました。 手ごろな長さの板(以前に張り替えたフローリング材の余り)を切り、ペンキを塗って取り付けです。  長押だし高いところに付けるんで、空と鳥を連想しました。  長い板に塗ったので、ひびをどこに作るかの構図決めが結構難しかったです。  クラック塗料を塗って次に空色の塗料を塗ると、細かいひびが入ります。  濡れ布巾で浮いた塗料を拭き落としたり、千枚通しなどで削ってみると、銅版画のような鋭く繊細な絵が描けました。  こうい