ぼろぼろになるまで読んだ本と、もう一度旅をする為に【手製本:ふしぎをのせたアリエル号】0143
1:子供の頃から一緒にいる この本とは、20年来の付き合いになる。細かい年月日を覚えているのは、小学3年生の時に読書感想文に書いたからだ。
「ふしぎをのせたアリエル号」。日本ではあまり知られていないが、世界各国で出版されている児童文学だ。
もともと母が、喘息で通院していた僕の付き添いの合間に読むために購入した。
分厚い見た目とは裏腹に、優しい語り口で語られる物語は、娘を残して海に向かい戻ってこなかった父。
残された娘は、仕立て屋の父がお守り代わりに作った船長の人