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いのちの現場から(8)妊娠問題

マザーテレサ効果といのちを守る実践行動!!
これまでの文章。特に(7)をお読みいただいた方はご理解いただけたかも知れません。いのちを守る親の会は、医療的人工中絶以外の人工中絶、特に「経済的理由による人工中絶」には反対です。ですが、単なる中絶反対運動ではありません。
反対運動をすると「反対運動」に対する、「反対運動」。中絶する権利を主張するジェンダフリー(男女同権運動)などの「反対運動」が始まります。議論に堕するのです。
議論をしている間に「尊い命」が失われます。私たちは、尊いいのちを守る中で、いのちを守る現場から、「いのちの尊さ」「人工中絶の真実」「問題の提起」と「解決方法」を提起したいと思います。
「知る重み」と言うコトバがありますが、力ずくで「説得」するのでなく「本当に大事な事」を大事なものを大事にしながら、心を開いていただいて、心を込めてお伝えすれば、自ずといのちは救われてゆくのです。守られてゆくのです。「100万人の赤ちゃんのいのちを守る運動」ですが、お陰で4年間で「ホームページへのアクセスは50万人以上。公式ブログの記事は1000以上。アクセスは36万人以上。ユーチュ-ブ動画は100以上。世界中に24時間発信されています。」アクセスは関連を全てを入れると、100万人以上となりました。さらには・・・
日本初の「お腹の中の赤ちゃんを守るいのちのミュージアム」が平成27年11月1日に「京都いのちのミュージアム」としてオープン。多くの教育関係者が訪問。翌平成28年1月には「お腹の中の赤ちゃんのいのち守る」教育センター。「京都のちの教育センター」がオープン。平成28年7月には「京都光栄出版社」が設立。
「赤ちゃんのいのちを守る図書」(「うまれるってうれしいなぁ」)が刊行されました。
平成29年3月には妊婦さんから生まれた歌「いのち輝いて」が発表され、8月には「2400人コンサートで」多くの方が心を合わせて歌って下さいました(Duoゴジュウ~様主催 )。
平成29年7月、いのちを守る放送局、明るい放送を目指して「京都光明放送局」が開局。今や、お腹の中の赤ちゃんの「いのちの尊厳」を啓発する事に関しては、日本最大規模の影響力がある団体となりました。多くの皆さんのおかげです。
その考え方として・・今回。(8)では、「熊本慈恵病院」の実例を交えて、大事な事をお伝えしたいと思います。
特に契約を交わした友好団体というわけでもなく提携団体でも外郭団体でもありません。しかし、赤ちゃんを守る事において、接点ができ、その取り組む姿勢と本気に心から尊敬を持って応援させていただいております。また、私たちも多くを考えさせられ、学びも多く、連携の中で、妊婦さんと赤ちゃんを守る体験を幾度となく戴きました。
平成16年(2004年)に熊本慈恵病院(院長) 蓮田太二理事長が、ドイツへ「こうのとりのゆりかご」 のモデルとなる施設の詳細を視察。取組みを学び、平成19年(2007年)5月に「こうのとりゆりかご」( 通称:赤ちゃんポスト) を開設しました。
様々な事情で親が養育できない新生児を匿名で受け入れる「こうのとりゆりかご」。しかし、「いのちの救済か?」「親の子捨て助長か?」という世論が二分。全国的に賛否両論の議論が起こったのです。
しかし、あれから10年が経ちますが「子捨てを助長するどころか、逆に、捨て子は減り続けています。」また100人以上の赤ちゃんのいのちが守られました。
(1)「愛の反対は憎しみではなくて、無関心である」
ここで大事な事にふれておきます。蓮田太二理事長は、当初「親の子捨て助長」という非難を受けて「こうのとりのゆりかご」設立を一度、断念したのです。しかし・・なんと、その月に3人の赤ちゃんが熊本で捨てられ、そのうち2人が亡くなったのです。
その時に、マザーテレサの「愛の反対は憎しみではなくて、無関心である」との声が、まさにご自身に向けられた言葉ではないかと、自問されたそうです。涙ながらのその体験談は今も忘れられません。思えば私も「いのちを守る親の会」を立ち上げたときには、もう、自分はどうなろうとも「赤ちゃんたちを見殺しにはできない」と涙ながらに決意した日のことを思い出しました。
(2)「赤ちゃんの次に捨てられるのは高齢者である」
蓮田太二理事長からお聴きした話です。慈恵病院の敷地は明治の時代は「公園」でした。そこへ多くの「赤ちゃん」が捨てられていたという記録があるそうです。記録を読んでいると、ある日「助けて下さい~」という小さな声が公園の茂みから聞こえてきました。駆けつけると、麻袋の中に「お婆ちゃん」が入れられて、捨てられていたそうです。社会問題の被害というのは、まず社会的に弱い立場の人が受けます。
一番は「お腹の中のもの言えぬ『赤ちゃん』」そして次は『高齢者』。そして・・「障害のある方たち」です。国家間の平和と戦争ばかりが目を引きますが、「弱い立場の人が辛い思いをするのが」戦争です。「弱い立場の人も幸せを感じられる社会こそ」平和です。
いのちに線引きする思想を「優生思想」と言います。
「生きる資格のある人間」と「生きる資格のない人間」に線引きする思想。ナチスの「大量虐殺」は「優生思想」理論が「人種迫害」の土台となりましたが、現代でも・・平成28年の「やまゆりえん襲撃事件」1時間に50人以上が殺傷された事件も、精神障害者は生きる資格がないという犯人の「優生思想」が元でした。尊くない「いのち」など、この世に一人とてないのです。あらゆる人種や国民、障害などにも関係なくそうです。そこに(いのちに)線引きするなどは、言語道断です。
(3)「マザーテレサ効果ー愛されている実感を広めると不幸や犯罪が減るー」
下記、「熊本震災と慈恵病院」でも記述しましたが、私たちは平成28年の5月に、熊本慈恵病院に行きましたが、その時に私(大熊良樹理事長)は、蓮田太二理事長に「こうのとりのゆりかご」は10年で100人以上を救ってきたと言われますが、事実上は100人200人ではない。1000人2000人と言わず1万人2万人と救われているはずですよ、とお伝えしました。
マザーテレサ効果で犯罪が減る(2)

マザーテレサ効果(1)

現にその前年(平成27年)、直接お伝えしましたが、「熊本慈恵病院」から紹介された妊婦さんが何人か「いのちを守る親の会」で救われて、そのうちの1家族が先生にお礼を伝えに、(赤ちゃんポストイン関西で、蓮田先生と奥様が来阪されたおり)大阪に参りました。(ちなみに、今もこのご家族は京都本部の行事に参加され、資料のコピーやCDダビングなどのお手伝いをして下さっています。)
赤ちゃんをポストに投函した元妊婦さんの、(事実電話数は年間6000件以上ですから)少なくとも100倍以上が、電話で救われているはずです。
特に忘れてはならないこと 慈恵会病院は、いのちの救済をする一方で、子捨てに成らないように「助言」や「専門的指導」や「カウンセリング」などもしっかりと行っていることを忘れてはならない。私たち(いのちを守る親の会)は、その真摯な営みに敬意を持って応援してゆきたいと思います。
〇いのちを守る親の会の赤ちゃんポストに関する考え。
電話相談して、赤ちゃんをポストに入れる間に里親を探せば、赤ちゃんは(出生・出自を知る幸せを得て)さらに幸せになれるのです。いのちを守ってくれた事だけでも「愛」の形ではあるのですが…いのちを守る親の会では、地元で周囲と和解しながら「出産」する道を提案し、その後、多くの妊婦さんが幸せな出産を経験。幸せな育児をされています。「安易な育児放棄や、赤ちゃん放棄を」肯定しません。しかし、「殺す」<中絶する>くらいならば…そのいのち、どうぞ、いのちのバトンを、育て親に手渡してください。
日本では10万人以上のご夫婦が子を希求しています。赤ちゃんは優しいお母さんとお父さんのもとで幸せになれるのです。そして、その赤ちゃんの命は、尊い尊い命なのです。どうか助けてください。殺さないで下さい。子殺しは親の自殺なのです。
「親も子も」傷つかない道があります。まず、お電話ください。慈恵病院でも電話相談の対応をされています。
熊本震災と慈恵病院
いのちを守る親の会本部から昨年の5月。熊本震災の避難者から死者が出た報告と、多くの妊婦さんも「現在」危ない状態であることを聴き、急きょ4人の有志で「熊本避難妊婦さん支援隊」を結成。妊婦受け入れをされている「福岡助産師会」の役員様を訪問。すでに受け入れをされ避難していたご夫婦もあり支援させていただきました。
また、全国の会員様から「物資」「水」「新生児用オムツ」などを本部車両で搬送させていただき、「熊本慈恵病院」を訪問させていただき、蓮田先生と奥様の人柄と考えに大きく共鳴共感いたしました。
大熊良樹理事長緊急メッセージ「赤ちゃんポストといのちを守る親の会について」
京都いのちの教育センター主幹
  大熊良樹(一般社団法人「いのちを守る親の会」代表理事)
関西にも「赤ちゃんポストを」という動きの根拠としてテレビの取材で「近畿圏で驚くほど大勢の相談電話があり」(ピーク時は月180件)「多くの妊婦さんと赤ちゃんが民間の有志たちの手で守られ救われている事例がある」(年間100件以上)という京都大学名誉教授 人見滋樹先生(カトリック医師会会長)のコメントが全国放送されました。
「近畿圏で驚くほど大勢の相談電話があり」「多くの妊婦さんと赤ちゃんが民間の有志たちの手で守られ救われている事例」とは一般社団法人「いのちを守る親の会」の活動であることは間違いないと多くの救命サポーターや協力者(エンブリオ・生命尊重センター会員)から涙ながらのお電話を戴きました。ありがたいことでした。
赤ちゃんポストとは正式名称ではありません。「こうのとりのゆりかご」というのが正式名称で、電話相談を中心とした支援で「赤ちゃん受け入れ」を可能にしているのです。着目すべきは「医療」と連携している点です。関西では「病院」でなく「助産院」で受け入れを表明している点において「緊急の場合を考えて」難航しています。
(未受診妊婦の出産胎児の死亡率は5倍です。また集中治療率25%です。それらを考えると、赤ちゃんポストの特殊性から、「特殊治療」(集中治療)に対応できる大きな病院との提携・連携は必須条件でしょう。)私たちは「赤ちゃんのいのちを守る」この前向きでひたむきな取り組みを応援してゆきたいと思います。(平成29年5月)
最後にこれを書いておきたい。
人身売買である非道な「インターネット赤ちゃんポスト」
養子縁組や仲介に金銭は絶対に介在させてはならぬ。
一般社団法人いのちを守る親の会 代表 大熊良樹
京都の「いのちを守る親の会」も、熊本の「熊本慈恵病院」(通称:赤ちゃんポスト)も一切、養子縁組において金銭は介在していません。下記、大事な記事です。
最近、大阪で「インターネット赤ちゃんポスト」を名乗る悪徳業者が出ています。赤ちゃんの養子縁組に「金銭を要求する」行為は人身売買です。道義的に、絶対に認める事はできません。
私たちは「養子縁組」に関しては専門機関に委譲します。また活動経費は100%支援者からの支援であり、大熊理事長の講演会、執筆、季刊誌「よろこび」の広告費、出版利益(いのちを守る出版社・京都光栄出版社)の持ち出しです。
私たちのように持ち出しで、尊い赤ちゃんの命を守ろうとしている団体も多くあります。いのちに関することだからこそ、この点が大事なのではないでしょうか。
尊い命を「お金」に換算して、中絶する行為も「お金」に換算して仲介しようとする行為も「人の人生」(親の人生・赤ちゃんの人生)を軽んじる行為です。
「お金のために産む」というのであれば「お金のために殺す(中絶する)」というのと同じ発想です。果たして、そこに「いのちの尊厳」があるでしょうか。
最後に、熊本慈恵病院の記事を添付します。ご確認ください。(正真正銘の「赤ちゃんポスト」は正式名:「こうのとりのゆりかご」といいます。)
http://jikei-hp.or.jp/cradle-of-the-stork1/
御注意(http://jikei-hp.or.jp/20151113-2/)
※(予備知識)なぜ、45歳以上の夫婦は基本的に養子をとれないのか。(日本では基本的に45歳以上の夫婦には、養子の紹介をしていません。)それは、養子制度というのは子供の(幸せ)ための養子制度なのです。
子供が成人の時点で親が65歳。このラインを越えると健康で「子供の成人」を迎えられない可能性も出てくる。成人までに「老人介護」などの可能性も出てくる。
なるべく子供を健全に守り育てたい。その環境を整えたい。その意味で、(受け入れ夫婦は60歳でもいいではないかという声もあるが)45歳にラインを引いている…ということになっています。それほどに子の事(将来)を優先して考えている制度なのです。まして、自分の出生に「金銭が介在」するなどとは、どれほど、子供は傷つく事でしょう。養子仲介に金銭が絡まなくても「いのち」を守る事はできるのです。※
「救命の現場から」(9)(10)は、救命のアドバイスについて書かせていただきます。

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