見出し画像

いのちを守る現場から(2)妊娠問題

 前回書きましたが、妊娠に気付き産婦人科にゆくのが6週から8週ぐらいという方が多いようです。いのちを守る親の会に電話相談される妊婦さんも、その頃から(6週頃から)が多くなります。

電話相談を受けたときに相談員が、一番に妊婦さんにお聴きするのは「妊娠何週ですか?」と言う質問です。なぜならば「妊娠何週か?」で《母胎の状態と赤ちゃんの置かれた状態》が把握できるからです。
日本での正産期 は37週0日~41週6日。臨月は妊娠36週0日〜39週6日です。「正産期」に産むことを「正期産」といいます。正産期とは、早すぎず遅すぎず出産に安全な時期を言います。早産とは、正産期(37週0日~41週6日)以前を言い、妊娠22週0日から36週6日までを言います。
22週は早産で、22週未満を流産と言います。その理由は、22週の赤ちゃんは治療すれば生きることができますが、22週未満の赤ちゃんは生存する事ができないからです。また、妊娠22週以降は「赤ちゃんの死亡率」がどんどん減り、40週で最も減ります(安産率が高くなる)。
しかし、逆に42週以降は、胎盤機能が落ちてくるために、どんどん危険率(赤ちゃんの死亡率)が高まります。そのため42週以降は「誘発分娩《陣痛促進剤》」で人工的な陣痛を起こし出産に臨む事になるわけです。
妊娠初期の話に戻りますが、6週では胎嚢(赤ちゃんの袋)は確認できますが心拍は確認できない(しにくい)ため、8週まで待ち、心拍を確認します。(「心拍を見る」「心拍が見える」という・・)実は、受精卵の5個に1個は流産してしまうので、8週で「心拍」を確認してから「おめでた」を伝えるという先生も多いようです。
8週までは、「心音」も見えず、不確かですが・・8週でしっかりとした「いのち」を確認した場合、妊婦さんが、どうか、可愛い赤ちゃんの「いのち」を全力で、守ってあげる決意をして下さい。ちなみに母体の胎盤は12週でできあがります。赤ちゃんは6週で「形」を確認され8週で「心拍」を確認される。12週で赤ちゃんは、すでに、この(下の動画)ような状態です。ぜひご覧下さい。
12週の赤ちゃんはお母さんを信じてお腹でこんなふうに遊んでいます。

このような「妊婦さんの状態」「赤ちゃんの状態」を知るために、いのちを守る親の会の相談室では《状態・状況を知るために》、妊娠週をお聴きするわけです。
次回は「母子手帳」と「未受診妊婦」についてです。大変重要で、妊婦さんと赤ちゃんのいのちに関わる話です。ぜひご覧下さい。(相 談 室)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?