姉の友達と、幸せを感じすぎた2人だけの夜。
〇:ひゃあー、寒い…
なぜか冬なのに、BBQをした。
でも、外ではなくて、んー…小屋みたいな?
場所で。
僕と、姉と、姉の友達、あとは両親と。
そしてちょうど今BBQが終わり、家に入ったとこ。
??:ん、あ、おかえり。
〇:おかえりじゃない。なんで片付け手伝わなかったんだよ。"ひかる" 姉。
ひ:しょうがないじゃん。寒いし!
〇:だからって!
ひ:あと!夏鈴を1人にできないし。ねっ?
視線を隣にいる子に移す。
この子が今日来た、ひかるの友達。
まぁ夏鈴さんに手伝わせるのは気が引けるけどさ…
それを盾にするのはずるくない!?
ひ:過ぎたことはしょうがないからね〜
〇:うわ、さいっってい。
夏:〇〇さん、片付けありがとうございます…
〇:あ、いえ。全然大丈夫です!
ひ:夏鈴はタメでいいんじゃない?〇〇君で。
夏鈴さんに〇〇君って…
嬉しいけど……恥ずかしくね…?
父:よし、じゃあ父さん達は寝るからな。
母:おやすみなさい。夏鈴さんもね!
夏:おやすみなさい…
ひ:おやすみ〜。ありがとー!
リビングには3人だけ。
よし俺も、そろそろ寝る、
ひ:今日3人で寝ようよ。
〇:却下。無理。バカ。おやすみ。
ひ:はい。3個目なんて言った?
〇:ん?無理って言った。
ひ:うそつき。怒るよ?
〇:そりゃあ無理でしょ。病院予約しとくね。
ひ:で、小児科にするんでしょ?
〇:うわ。心読まれた。
ひ:最低…もう許さない、ここで寝よ?
〇:ばか。夏鈴さんが嫌すぎるでしょ。ほら、
夏鈴さんの方を2人して向くと
少し口を開けて、ほっんとに
ポカーン。って言葉の通りの顔だった。
ポカーンすらも可愛いんだけどね?
夏:すごい…
ひ:(私達、なんかすごい目で見られてない?)
〇:(うん、これ…どういうこと…?)
ひ:(わかんないけど……わかんない。)
〇:(やっぱバカじゃん。)
夏:今も2人で会話してそう…
ひ:ぎくっ…!
夏:2人はほんとに仲良いね。笑
ひ:まぁまぁ、で、夏鈴もここで寝よ!
夏:私はどこでもいいよ。
…なっ…なぜ、いいんだ…!?
これは試されてるのか…?
まさか、いや、男を見せる…しか、
夏:〇〇君もここで寝よ?
〇:はいっ!寝ますっ!
ひ: …はっや。下心見え見え〜。
〇:うるさい。
〇〇君×タメ。は、致死です。
夏:ありがと。〇〇君、優しいね。
〇: …えっ…っ。
夏: …あれ?顔赤くなってきてない?
ひ:うん。〇〇は褒められるのが弱点なの。
夏:ふーん。〇〇君、スタイルいいね。
赤くなってく頬…
夏:〇〇君って、かっこいいよね。
もう、やめてください…っ…
ひ:ちょっと夏鈴、耳貸して。
夏:ん?…ふーん。ありがと。
大丈夫、大丈夫。
元の感情を取り戻せてきた…!
夏:〇〇君、かわいいね。
〇:ぐぁっ……もう無理です…っ…
夏:顔真っ赤になりすぎじゃない?笑
ひ:可愛いは最大の弱点だからね〜。笑
〇:ひかる姉が言ったのか……あとで覚えとけよ…
ひ:ぎゃぁ。怖い。いけ、夏鈴!
夏:〇〇君、かわいい。
〇:うなっ…!
ひ:もっとやれ!
夏:〇〇君、ほっっんとに可愛すぎるよ?
〇: …っ、もう、ギブ…です…
ひ:だめ!もっとやって!
〇:ちょっと、ひかる!
夏:〇〇君かわいすぎる…
〇:もう…空飛べそう…っ…あぁっ……
・
ひかる姉に、弱点を暴露され
夏鈴さんに可愛い可愛い言われまくり
それに耐えるっていう絵図を数時間やりまして…
ひ:すぅーっ…すぅーっ…
〇:寝ましたかね…?
夏:うん…寝てるね…
ひかるを真ん中に、その両隣に布団を敷いて
川の字で寝ることになった。
まぁもう、子供は寝ちゃったけど。
〇:僕たちも寝ますか。
夏:そうだね。おやすみ、〇〇君。かわいいよ。
〇:わかりましたって…っ…!
リビングは真っ暗に包まれ
聞こえるのはひかる姉の寝息だけ。
・
夏:まだ起きてる…?
〇:えっ、まぁ、はい。
夏: …ちょっと寝れないから話さない…?
〇:え。も、もちろんです。
ひかるの寝息をBGMに、秘密のお話会が始まった。
夏:〇〇君って彼女いるの?
〇:うぇっ!?
夏:あっ…ちょっと静かに…
〇:あ、すいません…
いきなり恋バナはちょっと…
まぁまぁ、恋バナが1番話題にね?うん、うん、
そういうことだな。
〇:彼女はいないです。夏鈴さんは?
夏:私もいないよ。
〇:えぇ。いると思ってました。笑
夏:欲しいけどね〜…
〇:好きな人とかは…?
夏:あー…なりかけ?ぐらいならいるよ。
まぁ、そうだよな…
夏鈴さんにすきになってもらえるのか…
幸せすぎんだろ…!
夏:こんな可愛い姉がいたら彼女作る気ないよね。
〇:どうなんですかね…
夏:好きじゃないの?
〇:んー…好きではあるんですけど、なんというか…ひかる姉がいない日常が考えれない…というか…
夏:そう。ひかる姉は愛されてるね。
愛されてる…かっ。
まぁ、嫌いではないけど…愛して…
夏:お腹すいた…
〇:ん?なんか食べます?
夏: …いいの…?
〇:もちろんです。食べましょ!
布団から出て、キッチンに食料探しに行った。
・
〇:すいません…こんなんで…
夏:ううん。美味しそう。
少しの光に照らされる部屋で
2人の目の前にあるのはカップラーメン。
料理が大変苦手なんです…
夏:3分経ったかな?
〇:多分…?まぁいただきます。
夏:いただきます。
少しの光のおかげで夏鈴さんの顔が見える。
麺を箸でつかみ、すすって…
夏:んーっ。うまっ。
少し笑みを浮かべながら、綺麗な顔で見つめてくる。
料理下手でよかった…かもな。笑
夏:カップラーメンってこんな美味しいんだね。
〇:はい、美味しいんです!
夏:でも、なんでだろ…いつもより美味しい…
夏:〇〇君と一緒に食べてる…からかな…?
…やばい、変に意識しちゃいそう…
〇:ま、あ、あれですね!日頃研究してる美味しくなるコツがあるんですーよね!
夏:あ。そうなの?
〇:はい!まぁ、秘密事項なんですけど!
夏:知りたい。教えて?
〇:えっ…?
夏:〇〇君と私の、2人だけの秘密にしようよ。
2人だけの…秘密…
秘密…重要…カップラーメン…事項……?
夏:お願い。教えて…っ?
〇: …教えます…っ…。
夏:ありがと。まずは?ん、うまっ。
〇:えーっとですね…具材を振ることです!
夏:具材を振る…。なるほど。
〇:あとはー、お湯を線よりちょっと上にする!
夏:ちょっと上。他には?
〇:えーっと…あとはー…!
カップラーメンの"秘密" 需要事項!を共有しながら
食べ終えた。
もう1時を過ぎていて、そろそろ寝ないとな。
と話し始めていた頃だった。
夏:ねぇ、連絡先交換しない?
〇: …うえっ!?
夏:だめなら別にいいんだけど。
〇:えっ、いや、ぜひぜひ!
夏:ん。これ私の。
震える手で、登録すると
自分のLINEに、"藤吉夏鈴"の文字が…
夏:あと。来週?とか遊びに行かない?
〇:あー。ひかる姉にも聞いときますね
夏:ううん。二人がいい。
〇:あー……えーっと…ほっ?
夏:あっ。でも、
夏:これは、だめって言わせないけどね?笑
……神様、ひかる姉、ありがとうございます。
〇:ぜひ、行きましょう…!
夏:ありがと。あとはLINEで話そ?
〇:はい。ありがとうございます…!
夏:ん。そろそろ寝よっか。
〇:はい、そうですね。
小さな明かりを消して布団に入った。
夏:おやすみ。〇〇君。
〇:はい、おやすみなさい。夏鈴さん。
夏:かわいいよ。
〇:だからやめてください…って…っ…。
少しの笑い声が聞こえた後
また、部屋はひかる姉の寝息だけに包まれた。
すごいなんというか…
幸せな、最高な、夜でした。
…って、まさか…夏鈴さんに恋……
少し胸にざわつきを感じながら眠りについた。
・
ひ:おっはよぅ…って…まだ寝てるの?
夏:すぅーっ。すぅーっ。
ひ:夏鈴〜!起きてー!
夏: …やだ。〇〇君と…いっ…しょに…
ひ: …えっとー、〇〇!起きろ!ばか!
〇: …夏鈴さん…やめてくださ…い…っ…
ひ: …………2人とも起きろ〜〜〜!!
この後、2人で、一緒に
ひかる姉に事情聴取されました。
"秘密需要事項"は、2人の秘密のままにしたけど。
ひ:このばか〇〇〜!あほ!
〇:はぁ?!なんで!?
夏:落ち着いて。〇〇君は可愛いんだから。
〇:だから、やめてくださいって…っ…
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