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思ってるのに、伝えられなくて、でもやっぱり好き。

??:〇〇君は好きな人いるの?

〇:いるよ。天ちゃんはいるの?

天:私もいるよ!〇〇君が好き!

〇:僕も天ちゃんが好き!

天:ほんと!やったぁ笑 

〇:ずっと大好きだよ!

天:私も大好き!


_____



??:いつまで寝てるつもり!?

〇:、、

??:はぁ、、こうなったら!

〇:いっだぁぁ!!

何かが当たった音と、おでこに強い痛みが走った。

この痛みのせいで僕の意識は現実に戻された。


??:やっと起きた!

〇:起きたじゃないよ、、いって、、

??:起きない〇〇が悪いんじゃん。

だからって、、デコピンはしなくていいだろ、、

こういう時に殴るんじゃなくてデコピンなのも"天"なりの優しさなのか、、?

、、どうせなら優しくデコピンして欲しいけど。



〇:てか、なんでいるんだよ

天:暇だから遊びに来た

暇だからって普通家に来るか?

〇:家で寝とけばいいだろ

天:私は早く学校に行きたいの!

〇:じゃあ先に1人で行ってなよ、、



天:、、なんでそんな事言うの、?



初めて聞いた 弱々しく小さな寂しそうな声。

また夢の世界へ行こうとしてたのに 驚きのせいで
現実にもう少しいた方がいい気がした。

〇:え、どうした?

天:あぁ!もう!うるさい!今日学校行かない!

、、あれ、精神年齢が幼稚園に戻った、?


〇:え、行かないの?

天:、、行くよ、、

なんやねん。

久々に見たな。天が落ち込んでる姿。

そりゃあ誰でも落ち込むけど、あまりイメージがなかったから可愛く見えてしまう。

いつも可愛いのに、その何倍も。


って、こんなこと言ったら怒られるか。



〇:行くなら早く部屋から出てって

天:なんで、?

〇:着替えるから。それとも着替え見たいの?

天:はぁ!?このバカ!!


、バカだからってぬいぐるみを投げてくんなよ、笑

それにしても今日の天はなんかおかしい。

あんなにテンションがジェットコースターになってるのは初めて見た。

めんどくさい事にならないように祈ろう。

神様!頼む!今日も穏便に過ごせますように!


_____


天:遅い!着替えにどんだけ時間かけてんの!?

〇:はいはい。悪かったよ

天:絶対思ってないよね?!

まだ怒ってる。

いつもはテンション高くて無邪気なのに。

なんかしたっけな?


んー、、なんもしてないな。

〇:朝ごはん食べるから待ってて

天:今から!?

〇:うん。

そりゃあさっき起きたばっかだし。

天:無理!待てない!嫌だ!!すぐ行くの!!


、、え、ほんとに天か、?

精神年齢 戻りすぎじゃない、?

歳をとるどころか若返ってやがる、、もしかして、

天は神様だったのか!?


って、何言ってんねん。それはないやろ。

いい加減夢から覚めろや。


、、さっき学校行きたくないって言ってたのに、
今は早く行きたい!って、どっちやねん。

なんか今日は疲れそうだな、、

神様にお願いしたのに。あ、天が神様だから叶えてくれないのか。


いや、だから!天は神様ちゃうんやって!



天:、、なに考えてんの、?

〇:あ、いや。んー、じゃあ一緒に食べる?

天:いいの、?

〇:やっぱ無理

天:なんで!?そっちから言ってきたんじゃん!!

やばいやばい、いつもみたいにいじったらダメか。



母:あれ、天ちゃん。来てたのね。おはよう

天:あ、おはようございます、、


、、母さん、天が来たの知らなかったの、?

〇:おい、天。どうやって入ったんだよ。

天:いや、それはその、、

母:こら!天ちゃんにそんな強いこと言わないの!

母さんは天の味方なの!?


天:ですよね!ほら、〇〇私にひれ伏せ!

いや、無理だわ。嫌に決まっとる。

〇:母さん朝ごはんは?

天:ちょっと無視しないでよ!!

母:今日作ってないから食パンあげる。

まあ、充分か。あんまお腹空いてないし。


母:天ちゃんは食パンいる?

天:いいんですか!欲しいです!

〇:いや、ダメだろ。不法侵入が何言ってんだよ。

天:あぁ!そんなこと言っちゃうんだ!

おぉ、なんだよ。


天:誰のせいで遅刻せずに起きられたんだっけ?

〇:いや、アラームかけてたし。天が起こさなくても普通に起きてた。

天:なんでそんなこと言うの、、そこは素直に

「ありがとう。天のおかげだよ☆」

天:って、言えばいいじゃん!

おいおい。最後に☆が見えたぞ。

俺はそういうキャラじゃないんだよ。

こうなったら 1回、天を星にするのもありだな。


、、いやだめだな。

母さんに仇討ちをされ、俺は流れ星になってしまいそうだ。

って、なんで俺が願い込められてんねん。

天に願い込めとけ。


いや、それやと天が流れ星やん。

ってことは 天は神様じゃなくて流れ星やったん!?


それはないやろ。まだ寝ぼけとるん?



母:こりゃあ、また頭の中で何か考えてるね

天:ですね。頭の中覗いてみようかな?

母:ろくな事考えてないよ。やめときな

天:たしかに。やめとこ。


〇:ん?なんか言った?

天:なんも言ってないよ。で、私に感謝は?

〇:はいはい。ありがとありがと。


天・母:こら!ありがとうは2回言わない!



、、この2人って歳の離れた双子なん?

顔も似てるような、、


うん。全然似とらんわ。


天:しょうがない。〇〇のパン食べよっと!

〇:え、無理。

天:なんで!?幼なじみだよ!?いいじゃんか!!

いや、幼なじみだから

変に意識しちゃうんだよ、、


〇:とにかく!学校行くよ

天:また来ますね!お母さん!

母:いつでも来てね。天ちゃん。

いや、家は良くても部屋はダメだからな?


_____


天:はい!1口ちょうだい!

〇:だから無理だって。

食パンを咥えながら 歩いていると角でぶつかってしまいそうだ。

いっそ天に咥えさてみるのもありか。

天:けち、、最低、、バカ、、アホ、、ドジ、、

やっぱやめとこう。



〇:天さ、なんかあった?

天:え?

〇:なんかいつもと違いすぎるから。

ふと横を見ると天が俯いていた。

なんて声をかければいいんだ、、

〇:え、あのさ、


天:〇〇は私と一緒にいるの嫌、?


思いもよらぬ言葉に返す言葉が見つからない。

〇:え、ど、どう、どう、し、た、?

天:私と一緒にいるの嫌?

〇:嫌じゃないけど、、

天:けど、?


〇:なんか寂しいかな、


自分でも何言ってるの?って思う。

でも、なんか声に出てしまった。

天:寂しい?もっと大人数がいいってこと?

〇:そうじゃなくて、友達なんだな、、って、、


〇:ごめん。なにいってんだろ笑


ついに俺も俺らしくないことを言ってしまった。

今日はダメな日だな、、


天:友達やめてみる、?

〇:え、?

天:例えば、、カップルとか、?



〇:本当に大丈夫?頭打った?

天:はぁ!?意味わかんない!!もうやだぁ!!

あ、やばい。みんなこっちを見ている。

まるで俺が泣かしたみたいになってる。

〇:1回落ち着こ、?ね、?

天:元から落ち着いてる!!

〇:そんなに怒んないでよ、、

天:怒ってるんじゃなくて!


天:怒ってるの!!

、、ん??怒ってるんじゃなくて怒ってる、?

〇:ごめん、イマイチ意味が


天:好きなの!ずっと!幼稚園の時からずっと!!


、、え、?

〇:、、ほんとに言ってる、?

天:嘘つくわけないじゃん!好きなんだって!

人生で初めての告白が 色んな人に見られながらの
通学路か、、

でも、なんか天らしいかもな笑


〇:俺も好きだよ。ずっと天が好き。


天:、、ほんとに言ってる、?

〇:うん。嘘つくわけない笑

天:なんだぁぁ!!よがっだぁぁぁ!!

〇:えぇ!ちょっと!泣きすぎ!!

天:だって!〇〇冷たすぎるから、、

〇:それは、、好きだからみたいな、?

天:ツンデレってこと?

言われると恥ずかしいけど、、

〇:まあそういう感じなのか、?

天:それなら良かった笑


〇:てか告白って帰り道が王道じゃない?

天:そうなの?まあ!私達らしいじゃん!

それもそうなのか?

天がそういうならそうなのかもな。笑

天:てかやばい!遅刻しちゃう!

〇:うっそ!やっば!

天:どうせなら一緒に遅刻しちゃう?

〇:ふざけたこと言ってないで走れ!!

天:冷たすぎ!!もっと優しくしてよ!!

結局二人は遅刻して先生にこっぴどぐ怒られたのだった。

付き合った初日からこれかよ、、

でも、なんだかんだ幸せな一日なのかもしれない。

ずっと抱えてたままで伝えられなかった「好き」という思いを、好きな人に伝えられたのだから。

やっぱりずっと天が好きだ。これから先もずっと。

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