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お姉ちゃんの言うことは絶対!


この作品の続編になっています。

こちらを読んでからの方が話が入りやすいと思いますが、読まなくても大丈夫ではあると思います!

https://twitter.com/tenkarin_0418/status/1763398757998117278?t=uqw8YHV-tAIjqVPRBOKXsQ&s=19



・・・



天:あっ、おはよ…




少し早起きしちゃって、リビングでのんびりしていると姉の天姉が降りてきた。

そして少し気まずそうな顔。


〇:おはよ

天:うん…い、いい天気だね!

〇:そう…かな?

少し曇ってるような…

天:じゃ、じゃあ、!またあとで!

〇:あ、うん。またね…?

変な空気感だけ残して、階段を上がっていった。



姉の部屋で、色々な命令を実行した日から数日。

あれから少し姉の様子がおかしい。

いつもの元気で、無邪気な姉じゃない。

なんというか…よそよそしい…

まぁ…



ハグしたり、キスしたりしちゃったからなぁ…

冷静に考えて、やばいことをしてるのは重々承知。


あまり思い出したくないので、テレビの方に意識を強く傾けた。



〇:天姉、起きてるー?


時間はお昼。

お昼ご飯を作るから、天姉も食べるのか聞きに部屋の前に来た。

朝会ったきり降りてこなかったし…

天:いらない…

〇:ほんとにー?

天:いらない…


天: …こともないけど…!


〇:食べるってことね。笑



天:でも…迷惑じゃない…?



…ん?

弱い声だったけど、ちゃんと聞こえた。

〇:全然、迷惑じゃないよ…?

天:そ、そう、だよ、ね!

やっぱおかしい。

でも…なんかまだ触れない方がいい気がした。

〇:じゃあ作ってるから、早めに降りてきてね?

天:うん…ありがと…




お昼ご飯はオムライスに決めて、作り始めてると天姉が降りてきた。

目線は合わせてくれない。


天:おいしそう…

〇:もうすぐできるからねー

天:うん…待ってる…


数分して、完成したオムライスを目の前に持っていき食べ始めた。

天:いただきます…

〇:いただきまーす。



天:うん!美味しい!



綺麗すぎる笑顔で、目を輝かせていう姿は俺が好きな無邪気な天姉だった。

嬉しくなって、俺も笑顔になっていた。

やっぱ天姉の笑顔はかわいいよなぁ…

〇:美味しいならよかった。笑

天:あっ…うん…美味しい…笑

〇:やっぱ、俺の事でも考えてた?

天:えっ…!?

驚いた様子で、目をパチパチさせている。

〇:ん?え、気のせいだった…?



天:あ、いや…うん、〇〇との事考えてた…



やっぱり。

さすがにずっと、この雰囲気は嫌だから聞くべきだよな…

いい答えが見つかるかもだし!


〇:なに考えてたのか教えてくれない?

天: …やだ…嫌われちゃいそう…

〇:んー、別になに言われても嫌いにはならないかな。

天: …じゃあ後で部屋来て…?

え、また?

と心の中で思った。

でもまぁ、さすがに2回目は、しないはずだと、

多分、しないと、思いたい、


思いたい…

とまで心の中で思いながら、少し重い雰囲気の中ご飯を食べ進めた。




天:じゃあ、隣座って…?


天姉の部屋。

ベッドの上で天姉の隣に座った。

雰囲気や、距離は、少し前にした時と同じ。


天:ねぇ…あの時のこと覚えてる…?

〇:あー、あの色んな命令聞いた日?

天:うん…正直どうだった…?

どう?って言われると難しいけど…

してる時も、し終わってからの雰囲気も、関係も

そういうのを色々含めて


〇:俺はやっぱ天姉が好きだよ。

天:え、それって…?

〇:あっ。あの、そういう好きじゃなくて!

天:あっ。恋愛じゃなくて!友達として、姉弟として!みたいなね!

〇:そうそう!恋愛じゃなくて!

あっぶな。

めっちゃ語弊生むとこだった…


天:そうだよね…

〇:天姉はどう思ってくれてるの?

天:私は…ごめん、やっぱ



天:〇〇が好きみたい…



そうなのかな?とは思っていたけど

実際に言われると反応に困った。

嬉しいけど、なんとも言えない感情。

〇:天姉が言う好きはどっちの好き?

天:わかんない…恋愛なのか弟してなのか…

〇:そっか…


お昼ご飯を食べてた時よりも重い空気。

でも重いだけじゃなくて、2人ともこの空気を変えれる言葉が思い浮かばないんだと思う。

実際、なに言えばいいかわかんないし…


天:実はね…

〇:ん?

天:あの時キスしたりハグしてから、〇〇を見る度に色んなことを考えちゃった。



"私の事どう思ってるのかなぁ… "


"テレビの女優さんより可愛くなったら、もっと私の事見てくれるかな…?"


"もっとアピールしたら、またハグしてくれるのかな…?"



" また、好きって、言って欲しいな… "

 


天:って…まるで恋する乙女みたいだよね…!笑
 

今まで、何を思ってるのか分からなかったけど

今日やっと知れた。

"すごい、俺、大切に思われてたみたい。笑"

恥ずかしいのか、後ろを向いてる天姉の顔を覗くと

頬に光る何かが見えた。


〇:え、天姉…?

天:ごめん…なんか、〇〇に嫌われちゃうんじゃないか、って思ったら寂しくて…

〇:天姉…


俺の体は何を思ったのか、気づいたら天姉を抱きしめていた。

まただ。

天姉の寂しそうな顔を見ると、思わず心から優しくしてしまう。
 

天姉が好きだから、なのかはわからない。


〇:また、こういう雰囲気になっちゃったね。笑

天:〇〇…ごめん…

〇:ううん、俺は天姉を嫌いにならないよ。

天:こんなお姉ちゃんなのに…?

〇:そんなお姉ちゃんが好きなんだよ。


傍から見たらカップルにしか見えないな…

でも、ちゃんとした姉弟。

いや、ちゃんとはしてないのかもな。


天:じゃあ…これからも好きでいていいの…?

〇:まぁ、うん。いいよ?

天:ありがと…〇〇っ…!


いきなり天姉がこっち向いて、力強く抱きしめ返された。

例えるなら、別れ話をしてたけど


俺はやっぱ好きだ!私もっ!


で、彼女が泣きながらハグをしあってる感じ。

彼女じゃなくて姉なんだけど。


〇:ねぇ、実は俺達、血が繋がってません!とかないよね?

天:えっ?

〇:血繋がってなくて、付き合えるんだよ!とかじゃない…よね…?

天:あー…

〇:え、ちょっと待って待って、


天:ふふっ。笑



天:私達、血が繋がってなかったら今頃付き合ってたかもね?笑


あどけない無邪気な笑顔で、生意気にからかってきてる。

うん、これがいつもの、

俺が大好きな天姉だ。


あっ、そういう大好きじゃなくて。


天:あーあ!これから何しようかな〜。

〇:ん?

天:好きバレしたし、沢山行動していいんだよね?

〇: …ん??


天:ふふっ、もっと私の好きを教えてあげるね?笑


ゆっくり近づいてくる天姉。

ベッドに横になってしまい、枕から天姉の匂いがした。

そして、俺の体に乗っかってきてまた距離を縮めてきている。

まるで天姉にサンドされているみたい。


〇:ちょ、ちょっと待って、

天:お姉ちゃんの言うことは?

〇: …違う、こういうんじゃ、

天:お姉ちゃんの!言うことは!

〇: …絶対…

天:ふふっ、じゃあちゃんと言うこと聞いてね?笑


お姉ちゃんの言うことは絶対。

お姉ちゃんの俺に対する想いを


しっかり体に叩き込まれました。


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