嘘をついた私と素直すぎる君。
天:はぁ、、
今は朝の教室。いつもなら友達と話すのに今日はその気になれない。
席に頭を伏せて昨日伝えたことを後悔している。
??:なにやっとるん?
天:うわ!って、なんだ"保乃"か、、
保:なんだ。ってなんやねん!
天:私もわかんないよ、、
保:ほんまにどうしたん、?うちで良かったら話聞くで?
保乃は私の親友だから、言っても大丈夫だよね、?
天:笑わないで聞いてくれる、?
保:もちろん!絶対笑わん!
なんかフラグ立ってる気もするけど、、
天:あのさ、昨日のことなんだけどね
______
昨日の放課後
私は屋上に呼び出されて今向かっている最中。
「放課後、屋上に来てください。」って書いてある手紙を下駄箱に入れるのはベタすぎない?
はぁ、告白されるのかな、、
文面見ても誰かわかんないし。
まあ恋してないし、なにがあっても絶対振ろう!
屋上に着いて、そこに居たのは違うクラスの〇〇君だった。
そんなに目立つタイプではないけど
保乃の幼なじみだから話はよく聞いている。
〇:あ、山崎さん
天:こんばんは
〇:いきなりだけど、俺山崎さんのことが好きだ!
本当に告白されちゃった、、
〇:だから俺と付き合ってくれませんか?
天:、ごめんなさい。まだ〇〇君のことあまり知らなくて、、
〇:そうだよね、、
天:なんで私に告白してくれたの、?
〇:え?
天:あ、いや、その、私って得意なものもないし、
勉強もできないし、
〇:そんなことないよ!俺は山崎さんの笑顔が好きだから告白した。
〇:友達と普通に笑ってる笑顔に惹かれちゃって、あと山崎さん優しいじゃん!
私の笑顔が好き、、私が優しい、、
自分のことを褒められるってこんなに嬉しいの、!
〇:山崎さん好きなタイプある、?
天:うん、まあ、あるけど、、
〇:教えてくれない?
本当は自分でもわからないけど、、
天:、頭がいい人かな、?
〇:わかった!じゃあ来週の小テストで100点とったら好きになってくれますか?
天:え、あ、そうだね!うん、そうする!
〇:じゃあ来週の水曜日にあったはずだからその日にまた屋上に来てもらってもいいかな、?
天:うん、わかった。水曜日ね。
〇:良かった笑
______
天:ってことがあってさ、、
保:、、笑笑
天:ねぇ!笑ってるじゃん!
保:いや、笑っとらん!ちょっと頬の筋肉が勝手に上に上がってるんよ、笑笑
なにいってんの、、
天:褒められたのが嬉しくて流れで言っちゃったけどさ、、
保:まあ大丈夫や!〇〇勉強できひんし!
天:保乃と〇〇君ならどっちができるの?
保:それは、、〇〇やけど、、
天:だよね、、まさか100点取ったりしないよね、、
保:ないやろ!1週間やで!?
そうだよね、、大丈夫だよね、!
______
今日は私にとって大切な日
〇〇君がテストで100点を取ったのか屋上で聞くことになっている日。
お願い!取ってませんように!
〇:山崎さん、今日の小テストで、、実は
〇:満点取ったんだ。
え、、うそ、、
天:おめでとう、!
〇:で、告白なんだけどさ、これだけで付き合うのも無理やりっぽいし他に好きなタイプある、?
あ、そうくるんだ、、
天:えーっと、、足が速い人かな!
さすがに小学生っぽすぎるかな、?
〇:わかった!じゃあ明日のお昼休み校庭に来てもらえますか、?
天:え、あ、うん!わかった。
〇:じゃあまた明日!
校庭でなにするつもり、、?
______
次の日のお昼休み
言われた通り校庭に来たら〇〇君ともう一人いた。
天:この方は、?
〇:あ、陸上部の方なんだけど、今から2人で100m走するから よーいドン!お願いしていい?
天:え、あ、うん。
どういうこと?話についていけない、、
天:位置について!よーい、ドン!
〇:まじか、、勝っちゃった、、
天:えぇ!?勝ったの!?
〇:うん笑 まさか勝てるとは思ってなかったけど
陸上部に短距離勝ったって、〇〇君すごすぎない?
〇:山崎さん、他に好きなタイプある、、?
天:え、あ、うーん、、そうだね、、
この日から私の嘘の好きなタイプに〇〇君がなろうとする日々が始まった。
時には、ゲームが上手い人が好き!と言ったら
1ヶ月で最高ランクに到達してたり
時には、沢山食べる人が好きかな!と言ったら
大食いチャレンジに挑戦して
苦しそうにしながらも完食してたり
時には、オシャレな人が好きかな!と言ったら
〇〇君の家に呼ばれファッションショーが始まったり
こんなやりとりが10回以上続いた。
何回も私の嘘を信じて頑張っている姿に惹かれていった。
まだ、「好き」かはわからないけど。
保:、、しれっと〇〇の家行ってるやん、、
天:あ、たしかに!
保:気づかなかったんかい、!
保:〇〇のことまだ好きじゃないん?
この数ヶ月でかなり〇〇君との距離は縮まった。
でも、、好きかはわからない、、
今更好きって伝えても、、遅いよね、、
保:また難しいこと考えとるやろ?
天:え!なんでわかったの、、
保:まあ親友やし当たり前やん!
保:恋に難しさはいらんねん!素直にいけばいいんよ!
天:え?
保:好きなら好きって言えばいいやん!
天:いや、好きとかじゃないよ!
保:好きちゃうん? それなら なんで〇〇君と距離置こうとしないん?
、、たしかに、、なんでだろ、、
保:好きなら好きでいいやん!〇〇も天ちゃんのこと好きなんやし!
天:保乃、、 なんか保乃が大人に見えてきた、、
保:うちは元から大人やろ!
天:笑笑 ありがと。放課後伝えてくる
保:うん!がんばってな!
______
いつも通り屋上で〇〇君と会っている。
今日はちゃんと想いを伝える!よし!頑張る!
〇:、、他に好きなタイプある、?
天:、一途で私だけを思ってくれる人かな、、
〇:難しいね、どう表せばいいのか、、
天:もう私は〇〇君からもらってるよ。
〇:え、?
天:私〇〇君のことが好き!私と付き合ってください!
〇:、、ほんとに、、?
天:え、ちょっと!なんで泣いてるの!
〇:山崎さんに告白されたのが嬉しすぎて、、笑
天:ありがとう。告白の返事、聞いてもいいかな?
〇:もちろん!俺でよければお願いします!
天:良かった、笑
〇:まさか山崎さんから告白して貰えるとは、笑
天:天って呼んでよ!
〇:えぇ!それはさすがにちょっと、、
天:いいじゃん!呼んでみてよ!
〇:、、天。
天:、、なんか恥ずかしい、、
〇:山崎さんが呼んでって言ったんじゃん!
天:あ、ちょっと!だから天って呼んで!
保:ほんと世話かかる2人やな、笑
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