嫉妬しがちな可愛い彼女との1日
ご飯が並ぶ食卓を、僕・姉・彼女で囲んでいる。
不思議と気まずくはない。
でも、僕は今とんでもなく恥ずかしい。
理由は簡単。ひかるに、ほっぺにキスされたから。
やっぱキスは何回しても慣れないなぁ。。
ひ:〇〇どうしたの?
〇:え、あ、なんでもない!
ひ:ふーん。変なのー
いや、ひかるのせいなんだって!!
まあ姉のいる前で言えるわけないか、、
由:〇〇大丈夫?顔赤くない?
〇:え、あ、そうかな、、?
由:ちょっとごめん。
なんか怖くなり目を閉じたら
僕のおでこに、ひんやりとした感触があった。
ひ:なにしてるんですか!?
ひかるの声に驚き、目を開けてしまった。
僕の視界には、あと3cmでキスしてしまうんじゃないかという程近くに由依がいた。
初めてこんなに近くで由依を見たな、、
ひ:ちょっと離れてください!!
最近見ていなかったからなのか、余計に可愛く見える。
てか、こんな近くでなにしてんの!?
〇:ちょっと、、なにしてんの、?
由:熱あるのか私のおでこで測ってる。
少し視界を上にすると、おでこがくっついている。
〇:、、熱ありそう?
おでこが離れ、夏の夜の生暖かい空気に晒された。
由:うん。わかんない。体温計持ってくるね。
さっきのはなんだったんだよ、、
ひ:、、今なら由依さん見てないよね、?
〇:うん。見てないと思うよ
ひ:じゃあ、こっち向いて
ひかるの方を見ると、またおでこに冷たい感触がきた。
〇:、、なにしてるの、?
ひ:由依さんが触れたおでこを私で上書きしてる。
なんか前もあったよな。
生暖かい空気じゃない、ひんやりとした感触に脳が雄叫びをあげている。
〇:、、涼しい、、
ひ:え、ほんとに熱あるの、?
〇:わかんない。けど、さっきキスしたから、、
ひ:、、ごめん、、
〇:あ、そういう事じゃなくて!嬉しかったよ!
ひ:今度はちゃんと唇にするから、、許して、、?
、、、、ん???
どういうことだ?あれ、、ん???
〇:、、なにいってるの、?
ひ:だって、ほっぺだけだったから唇が寂しくなったんでしょ、?
〇:、、ん?
ひ:唇にして欲しいってことじゃないの、、?
、、して欲しくないわけではないけど、、
唇にして欲しい。のか、、?
〇:あ、うん。そうなのかも、、
ひ:じゃあ今するよ、、?
いつの間にか僕は目を閉じて、キスを待っていた。
由:さすがに弟がキスするのは見たくないなぁ笑
〇:え!?
体温計を持ってきたのか帰ってきていた。
慌てて離れ、一見何事もないかのようにしてみる。
由:姉がいるのに良くキスしようと思ったね
ひ:いや、、してないですから!!
由:あ、私邪魔だった?笑
〇:ちょっと!からかいすぎ!
由:または、ここでキスしちゃう?笑
由依が変なモードに入っちゃった、、
こうなると暴走機関車になっちゃうんだよな、、
ひ:私はいいよ、?ここでしても、。
〇:は!?いやいや、、姉がいるんだよ!?
ひ:でも、、〇〇がキスしてなくて寂しいなら、、
由:〇〇って結構犬系なんだね笑
〇:違うから!!
声の勢いで立って言ってしまった。
その時、頭痛が走って倒れてしまった。
ひ:ちょっと!!
ひかるが支えてくれて、床にはぶつからなかった。
由:大丈夫?私の部屋まで歩けそう?
〇:、、うん。由依が支えてくれるなら、、
由:いいよ。ゆっくり行くよ。
由依に支えてもらいながら2階の部屋に入った。
________
由:、、ちゃんと熱あるじゃん。
キスで頭に血が上ったのかな、、?
、、なわけないか。
〇:シチュー食べたい、、
由:お粥作ろうか?
〇:ううん。シチューが食べたい、、
由:わかった笑 持ってくるね。
由依がいなくなった部屋には、また僕とひかるの2人きり。
僕はベッドに横になって、ひかるは隣に座ってる。
その姿が愛おしくて風邪なんて吹き飛びそうだ。
ひ:、、ごめん。体調悪いの気づけなくて、、彼女失格だよね、、
〇:ううん。僕だって気づいてなかったし笑
ひ:、、ごめん、、
〇:そんなに気負わないでよ笑
ひ:だって、、私のせいで、、
ひかるの顔には、涙が溜まっていた。
今すぐにでも零れ落ちてしまいそうなほどに。
〇:なんで泣きそうなの!?
ひ:、、私だってわかんないよ、、
悪いことしちゃったなぁ。。
頭痛のせいなのか頭が回らなくて、ひかるになんて言えばいいのか何も思い浮かばない。
〇:なんか寒い、、
ひ:、、毛布もう1個いる、?
〇:わかんない。でも、、なんか寒い、、
ひ:、、ハグする、?
〇:、、え?
絶対今ハグって言ったよね、?
僕今風邪ひいてるんだよ、?
ひ:ハグすれば温かくなると思う、、
〇:いや、でも、風邪移るしやめといた方が、、
僕の言葉は関係なしに、ひかるにハグされた。
ハグというより覆いかぶされた。
毛布はいらないけど、毛布のように僕を包み込んでくれた。
それが何故か分からないけど嬉しかった。
ひ:暑い、、?
〇:ううん。暑くないよ
ほんとにキスできる程に顔が近い。
〇:離れた方がいいよ。風邪移るかもだし
ひ:別にいいよ。〇〇の風邪なら。
いや、、良くないよ、、
ひ:むしろ移って欲しい。。〇〇の風邪が私の体に入って、それが身体中を支配して、、!
、、ひかるの方が風邪引いてるじゃん、、
由:〇〇ー。シチュー持ってきたよー
2人一緒にドアの方を見てしまった。
由:、、あらら笑 私の部屋で始めるつもりなの?笑
〇:ちょっと違うって!!
ひ:違います!!これはハグみたいな、、
由:ハグ?覆いかぶさるハグ?笑 個性的だねぇ笑
あぁ、もうこれはダメだ。
明日にならないと、この暴走機関車は止まらない。
由:はい。シチュー持ってきたよ
〇:ありがとう
ベットから起きようとすると二人に止められた。
由:病人は大人しく寝てな?
ひ:私が食べさせるから大丈夫!
由:え?私が食べさせるから。
ひ:なんでですか。私は彼女なので。
由:いやいや、私は〇〇の姉だから。変な気も起こさないし私がやるから。
ひ:ダメです。〇〇も彼女にやってもらった方が嬉しいはずなので!
由:そこまで言うなら〇〇に決めてもらう?
ひ:そうしましょう。〇〇どっちがいい!?
由:私だよね!?
ひ:私だよね!?
、、うるさすぎる、、
別にどっちだっていいよ、、
〇:なんでもいいから早く食べたい、、
由:じゃあ私が
ひ:いやいや私が
由:だめだって
ひ:無理です。私がやります。
ほんとにうるさい、、
シチューが冷めちゃう、、
〇:、、ひかるにお願いするわ、、
由:まあ〇〇がそう言うなら、、
ひ:ほんと!!やった!!
ひ:由依さんは、静・か・に・!見ててくださいね?
由:、、私が作ったんだけど、、
・・・
ひ:はい。あーん
〇:、、うま。やっぱ由依が作るシチュー好き
由:ほんと?良かった笑
ひ:!?!?
ひ:はい。〇〇!あーん!
〇:うま。
由:ありがと
ひ:違う!〇〇!あーん!
〇:、、美味しい
由:ありがと笑
ひ:あーもう!!私が食べさせてるから美味しいんでしょ!?
〇:、、ん、?
由:あーなるほどね笑
なんか分かったんだったら教えてくれ、、!!
ひ:由依さんが作ったシチューが美味しいのもわかるけど!私が食べさせてるからでしょ!?
〇:あ、うん!!そう!美味しいよ
ひ:もう一回だけチャンスあげる。はい、あーん。
〇:うん!ひかるが食べさせてくれるから美味しい!
ひ:ほんと?良かった笑
あ、これでいいのか。
どこに嫉妬してんだよ、、
まあ可愛いから許しちゃうんだけど、笑
________
ご飯も食べ終わりあとは寝るだけになった。
さっきの会話で疲れたのかすぐ眠れそうだ。
〇:ひかるも由依もありがとう。
由:ん??まだでしょ
〇:なにが?
由:今日は一緒に寝てあげるよ
ひ:え!?
いや、、何言ってんの、、?
〇:いや、いいよ。1人で寝れるし。
由:だめ。一緒に寝る。これは姉からの命令。
〇:いや、、風邪移るよ?
由:いいよ。明日休みだし。はい。隣失礼しまーす
ほぼ無理やり隣に入られた。
〇:いや、無理だって。
由:なんでよ。まずここ私の部屋ね?
いや、そうだけど、、!
はぁ、、こういう時、由依は言うことを聞かない。
しょうがない。寝るしかないのか。
ひ:私も入ってもいい、、?
〇:は!?いや、え!?
ひ:だって、、私どこで寝ればいいのか分からないし、、
由:この部屋以外ならどこでもいいよ。
ひ:ちょっと由依さんは静かにしててください!!
おぉ、そこまで言わなくても、、
たしかに、ひかるだけ1人で寝させるのもな、、
〇:いいよ。隣おいで?
ひ:、ありがとう笑
、、僕真ん中なのか、、
ひとつのベットで川の文字になると暑いな、、
由:おやすみ〇〇
ひ:〇〇おやすみ
この2人は、数分で寝てしまった。
なのに僕は寝れない。
一番寝ないといけないのに!!!
由:〇〇好きだよ、、
ひ:〇〇好き、、
寝言ですごいこと言ってるし、、
僕も頑張って眠りにつかないとな、、
1時間後に、やっと眠りの世界に入ることが出来た。
________
朝になって、目覚めると頭痛は消えて体はかなり楽になっていた。
これも由依とひかるのおかげだろうな。
〇:ありがとう
小さく呟いたはずなのに2人は起きてしまった。
〇:あ、ごめん。起こすつもりはなかったんだけど
由:なんか頭痛い、、
〇:え、?
ひ:私も頭痛い、、
まさか2人とも風邪ひいたの!?
だから言ったじゃん!!
この日〇〇は病み上がりなのに、2人のお世話で
大忙しだった。
ひ:〇〇私とハグしよ、、
由:だめ、、私としようよ、、
〇:風邪移るから2人とも無理!!!
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