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60で仕事辞めました❗️でも次の職が、まだ見つかってないんですw〜❗️(Part 1.)

イギリス在住30年目。私はどこにでもいるような、60歳バツイチおばん。
英国人の元ダンナと別居を境に、1人息子とこの国で生きていくためサラリーマンを始めて21年目に、このリストラという状況に直面した。

仲良しの息子が、この街から少し離れたLondonで就職し家を出て行った数年前から、やっと自分のお給料を少しだけ自由に使えるようになり、異国での独身生活もまんざらでもないものになっていた。

それまでは、食べ盛りの息子に何倍でもご飯のおかわりをしてもらいたかったため、当時10kg 約¥3,000の韓国かイタリア産の安い白米を購入していたのが、一人暮らしになってからは、贅沢にも5kgで約¥3,500の日本米を食べられる身分になった。金銭的に多少余裕ができると、特に必要ではないけど欲しいと思った物を気にせず購入したり、たまに日本へ帰省する際も、毎月少しずつ貯金しなくてもいいようになった。お金ってホントにありがたい。

そんな21年もの間、毎月24日に欠かさず支払われていた収入が、少しずつ減っていくどころか、突然ぷっつりと途絶えてしまったのだ。
しかも私にはパートナーもいなければ、貯金がたんまりある訳でもない。

したがって、金が底を尽く前に早く次の仕事を見つけないと、好きな食材や物質を購入したり、たまの旅行や娯楽などを楽しむといった一般的な生活もできなくなるし、このままだと生活をするうえで一番大切な、お家賃や光熱費さえも払うことができなくなる時がやってくる。

ふ…不安…。💧

2003年から、ずーっと社会的に弱い立場の方々を援助する仕事をやってきた私は、ここ数年、他人よりも自分をもっと支援したいと思う様になり、仕事がつまらなく感じていた矢先のリストラだった。
きっと目に見えない何かが私に辞める機会を与えてくれたのだと、勝手に根拠のない解釈をし、会社に退職を希望する連絡を入れた。私の他、数人のスタッフも同時に依頼退職を希望。

しかし、年収にも満たない微々たる特別退職金が支払われるリストラ対象人数は、なんと1名のみ(ごくり…)。
これも競争のうちで、人事部との個別インタビューの末、私が勝利を得た。YES!!!

イギリスでは現在、男女を問わず定年が66歳(* 2026年辺りから67歳に繰り上げられるそうだ)なので、私はあと7年も働かなくてはならない。
2020年のBrexit - EU離脱から、海外から出稼ぎに来ていた方々の人数が大幅に減少した為、どこも人手が足りないので仕事も沢山溢れている。
しかも日本と同様、雇用の際に年齢差別禁止法があるので職探しは問題無いに違いない。
私はドラマの一場面のように、明るい空を明日からの自分と照らし合わせながら見上げた(目に星)。

これは、私の新しいチャプターの始まり。✨✨

と、妙にキラキラした気分で颯爽と会社を去ってから、あれこれ2ヶ月が経つ。
それで現実はと言うと、確かに職はたくさんあるのだが、今までと違う仕事や、やりたい仕事に関しては経験が無いため、初任給が恐ろしいほど低い。

友人は、「お金より、心の健康や幸せの方が大事よ。贅沢しなければ人間何とかやっていけるんだから。」と親身かつ無責任なことを言ってくれる。でもお家賃と光熱費と食費だけにお給料が飛んでいく生活は、私にはちょっと辛すぎる。
やっぱ60を過ぎたひとり者のオバンには、今までどおり、人に貢献する仕事しか選択が無いのであろうか。

正直言って仕事の評価は高かった。でも、もう仕事したくない。
しかし私の現状(* 養ってくれる人も金も無い、ただの外国人のバツイチおばん)では、ここでメゲるという一番理想的な選択肢が無いので、何としても職を見つけるしかない。そこで、またもや友人が会話の中で、「あんたは息子も自立しているし、持病も家のローンもないから自由がきいていいよね。」と何気なく言った。

ピーン❗️🎵(頭の中で鳴った携帯の受信音)。

そういえば、私はイギリス国外へ出ても、2年以内に戻れば永住権を失わないビザを持ってる。…ということは、少しの間だけでも大好きな日本で労働可能ということになる。まだ仕事も決まってないのに心が弾んだ。

私の両親は私が26、息子が1歳の誕生日を迎える前に他界したので、今はもう実家は無いが、来日の際は子供の頃から仲良くしてもらっている従姉妹の家を基点に、旅行をしたり友人達に会いに行く。私はとにかく日本が大好きだ。
たとえ短い期間でも、そんな大好きな日本で条件の良い仕事が見つかれば、大好きな彼らと頻繁に会えるし、美味しい日本酒飲んだり美味しいもん食べたりできる。

そんなファンタジーに浸っていた矢先に息子からの情報で、何と東京の駐日英国大使館で、1年契約の職員を募集しているとのこと!!!!
家賃や経費は別途に支給されて、月給40万円。しかも英語さえできれば、特別な資格や経験を必要としない職種である。
あまりのタイミングの良さに、「これは運命だわ!」と、再び目に見えない何かのせいにして、何の迷いも無く応募することにした。

締め切りまであと数日だったが、夜遅くまで英文を何度も描き直しながら、何ページにも渡るオンライン申込書を3日間にわたって注意深く記入し、やっと一番最後のステップである履歴書をアップロードする画面にたどり着く。我ながら、結構立派な内容の志望動機書に仕上がったため、思わず「ふふっ、遂にやったぜ。」と心の中でつぶやいた。その上、締め切りの時間までにまだ7時間以上もあるという余裕。興奮と安堵の混ざった気持ちで『Upload』のボタンを押した。送信!!

あれ❓❓

コンピューターの画面に「Your application has been submitted. (あなたの申込書は送信されました)』という見慣れた言葉ではなく『You are unable to submit your application.』、つまり応募不可の文章が現れたのだ。インターネットの回線が悪いのかと思い、慌てて前ページに戻って何度もアップロードを試みたが、同じ文章が現れるので、心臓バクバク状態で応募要項をもう一度読んでみると…、

え"〜っ‼️ 締め切り時間が、イギリス時間ではなくて日本時間の23時55分⁉️

応募要項の隅々までちゃんと読まなかった私のせいと分かっているだけに、ひどく落ち込んだ。実際に心がチリチリする痛身を感じる程、悔しい気持ちでいっぱいになった。
無理を覚悟で英国外務省のリクルート係に、問い合わせと下手な言い訳のemailを即送ったが、私のわずかな期待を申し訳なさそうに裏切るお返事が戻ってきた。

この仕事をこなせる自信があっただけに、非常に辛い経験になってしまったが、締め切り最終日に応募するのは避けるべきことだと身を持って学ばせてもらった経験である。でも、悔しい…。                     (つづく)


🌿 職探しを始めて改めて思ったのが、自分には恐ろしいほどのレジリエンスがあるということ。🌱

なぜ今になってそう思うのかは、これからの noteで追々お話ししていきたいと思いますので、お楽しみに。
よろしければ、私のこの初投稿について、ご感想をいただけると嬉しいです。良い感想だけではなく、批評も次の目標になるため大歓迎いたします(ぺこり)。

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