中学校での記憶
休み時間にはいつも1人で誰もいないとこを探してさまよってた中学時代の記憶をつらつらと書きたくなったので、書きました。
屋上に続く階段の黒ペンで書かれた相合傘がピンク色に見えたこと
蛇口に掛けてあったオレンジのあみあみの石鹸袋からすり潰されてぐちゃぐちゃになってた石鹸が醜くて、汚いものに見えたこと
校庭の木に付いたセミの抜け殻を見たときの、自分と同じという安堵感
ジャングルジムの中で斜陽に照らされて、手を伸ばしても届きそうに思えなかった友達の右手
雨の日の国語
晴れた日のプール、
プールの更衣室で埃をかぶってたゴーグル、
僕も同じかもしれないと思った。
誰も居ない美術室で何者かになれるような気がした放課後
耳を澄ますと聴こえてくる、あの子が吹いてたトランペット、
とても高いものだと知って遠くに感じた。
友達が言ってた、高校生になったらCDプレーヤーを買うんだって、
通学中はダメじゃない?と答えると返事はなかった。
クラスのみんなで読み回した本、
白地に四つ葉のクローバーが表紙のそれは、喧嘩っ子のアイツとも、好きなあの子とも、話したことない左後ろの人とも繋がる感覚がしてこそばゆかった。
部活の試合で登校した土曜日
合唱祭の練習に参加しないヤツらに内心、舌打ちをしたこと
図書室の奥にある本当の静けさ
なにかを学んだ塾の帰り道、
自転車に乗って風を切ると明日を楽しみに思えた。
理科室のアンモニアの臭いと、瓶がすっかりくすんだ剥製漬け、
誰かが片付けなかった焦げたボロ雑巾、
綺麗だと思った。
校舎と校庭の間にあるボイラー室への興味
母がワイシャツに焼き付けてくれた学校の校章
「我等友情永遠不滅」
卒業間近の大人びたみんなの横顔を見て思った、
僕は確かに此処に居た、と。
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