『要精密検査』を告げられた日
気付けば私も40になっていた。
歳を重ねたことを実感するのは
友人との世間話で「健康」の話題が増えたこと。
個人事業主で国保に加入している私には
40歳の「特定健診」のお知らせが届いた。
健診の無料オプションとして紹介された
乳がん検診「マンモグラフィ」も受検した。
昔から何となく健康だけには自信があった。
社会人になって、結婚して、母になって、
止まることなく走り続けてきた20年。
若い頃みたく「異常なし」揃いとはいかないものの
「経過観察」程度の数値で無事終えて帰路につく。
ーーーーー2023年10月末。
2週間後
見知らぬ番号から不在着信が数件。
大きな仕事の本番前、現場ロビーでかけ直す。
『●●市〇〇課の保健師です。
以前受けられたマンモグラフィの結果
「要精密検査」との連絡がありました。
なるべく早く検査を受けてください。』
う、うそだ…。どうしよう。
いや、まだ確定じゃないし。
急に胃が痛くなり、お昼の弁当も手付かず。
それでもその日の大仕事を冷静にこなせたのは
モヤモヤを払拭させる過去の経験から。
実は10数年前にも1度、精密検査を経験。
結婚間もなくの検査だったこともあり
とにかく不安で不安でたまらなかった記憶。
ただ、その時は「良性」で経過観察。
きっと今回もそうだろうと、自分に言い聞かす。
それしか心を持ち直す方法がなかった。
動揺を仕事現場に持ち込むわけにはいかない。
まだまだ手も心もかかる我が子達を育てながら
目の前には仕事も家事も日々山積み。
正直なところ
自分と向き合う時間が惜しくてたまらなかった。