東京記2

先生共の受付を済ませ、我々は新浦安駅から電車に乗りこみ、都内を縦横無尽に駆け回るための都区内フリーパスを購入しに葛西臨海公園駅へと向かった。せっかくなので昨日買ったSuicaに印字してもらった。うれしい
フリーパスを片手に握りしめ最初に向かったのは、かの東京タワーである。とは言っても別にタワーを横目に周辺を散策するだけで登ったりしなかったし割愛する。
 次に向かったのは新橋。NHKのニュース番組でしきりにインタビュー場所になっているあの駅である。ここも駅の外観を見てから写真を撮っただけなので割愛。次に向かった秋葉原が、この東京記2の山場となる地である。メイド喫茶という飲食店の特性上メンバー内でも意見が割れたため秋葉原ではシマエナガ、ドキドキ文芸部、私の3人はメイド喫茶、中野とすみっこ走り太郎は電気街を散策するという手を取った。
 我々3人が訪れたのは、██ほぉーむカフェ██キ店である。線の細いながらも威圧感のあるオーナー的な若い男に通された店内は、カラフルに彩られたメイド様たちが平日の真昼間からカクテルかなんかを嗜む小汚い社会の歯車おじさんたちを接待するというまさに地獄と形容すべき空間が広がっていた。付き添いのメイドの言われるがままに席に座らされた我ら3人。漏れなく初めて吸う空気に呑まれ、誰がどう口火を切るかジリジリしていた。「みなさん恥ずかしがり屋さんなんですねー」メイドさんはいかにも手慣れているようにそう言った。普段そこまで無口でない私もすっかり萎縮してしまい、シマエナガと目を合わせ気まずそうに笑うのみだった。そのなかでドキドキ文芸部は唯一メイドさんの目を見て話をしており、ああメシアだ、と思った。私が注文したのはアイスラテとひよこさんのオムライス。注文ももちろんメイドさんが承ってくれる。待つこと十数分、運ばれてきたのはまっさらなオムライスと、まっさらなラテ。言うなればマッサラテである
このオムライスとコーヒー、メイドカフェでよくある可愛い絵が描いてない!これで合計3000円は「ボ」ではないのか!?と思っていたら、メイドさんはどこからともなくケチャップを取りだしつつ私のオムライスに、美味しくなる魔法をかけてくれた。どんどんと形を成していくケチャップのひよこさんの横には、私こと「たっかー」の名が刻まれていた。ラテにも絵を描いてくれるのだが、「何かリクエストありますか〜?ほゎ〜」と聞かれても特別希望がなかった私は「じゃあ、おまかせで ..」という他無かった。描かれたのはピカチュウだった
味はかなり卵の風味強め中身のケチャップライスはかなり酸味がきいていたので、包む卵の甘みと安定のマリアージュと言ったところか。ラテはクソ甘。砂糖が鬼入っている

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