円売り持ち減】来週の注目:FOMC、パウエル議長会見、BOE、BOJ、
短期投機家・投資家の円の売り持ち高は前週から減少した。ポンドは買い持ちに転じた。
来週は米連邦準備制度理事会(FRB)が連邦公開市場委員会(FOMC)を予定しているほか、英中銀、日銀、スイス国立銀行(SNB)が金融政策決定会合を予定しており、政策金利の据え置きが決定される見込み。カナダは総選挙が予定されている。
英国の8月小売売上高は予想外に4カ月連続のマイナスに落ち込み、過去最長を記録。回復への懸念も浮上し、英国中銀のタカ派色が弱まると見られる。
注目されるFRBの資産購入縮小のタイミングを巡り、パウエル議長が先月末のジャクソンホール会議での講演で、経済が予想どおり進展した場合、年内に資産購入ペースの縮小を始めるのが適切になる可能性があると述べた。このため、一時は今回の会合で、計画が発表されるとの思惑も強まった。しかし、金融政策の鍵を握る雇用統計の8月分が予想を大きく下回り、さらに、新型コロナウイルスの変異株流行による消費者マインドへの影響が想定以上だったため、今会合での発表は見送られる可能性が強い。
ただ、タイミングは遅れても、資産購入規模の縮小への軌道は変わらず。今回の会合で11月の資産購入縮小開始が協議されるとの見方が強まっている。パウエル議長会見に加え、四半期ごとに発表されるスタッフの景気やインフレ、金利予測に注目が集まる。初めて、2024年の見通しが加えられる。FRBは資産購入策の縮小と、利上げの政策の違いを再度強調すると見られ、ドルの上昇も限定的となる可能性がある。
そのほか、米国をはじめ、英国でも一部、新型コロナワクチンのブースター接種が始まる。