2022.12.14 WANDS×BREAKERZ ROCK BONDZ

2022年12月14日 WANDS×BREAKERZ ROCK BONDZ
場所はZeep OSAKA Riverside

年の瀬迫るこの日。天気は朝は雨、LIVE会場でグッズ販売が始まる頃には雨が止んでいた。
初回のZepp Haneda公演は最高潮に盛り上がって世紀の対バンライブだった。
終演後の評判で行く予定をしてなかったけれど、急遽チケットをGETしたファンも見られた。

スタートはほぼ定時刻。ロックバンドの対バンらしからぬ誠実さ。そこが好き。
先行、BREAKERZ。
それはもう盛り上がった。
天性のスター性を持ったDAIGO、常にスマイルで最高のギタリストSHINPEI、色気と一本のギターで弾き切る職人ギタリストAKIHIDE。
WANDSファンにとっては衝撃のLIVEパフォーマンスだったように思える。
初めてライブを見る人にとってはROCKってこんなに楽しいんだ!自由なんだ!
ある種、ROCKに対する価値観を変えてくれた夢の様な時間を魅せてくれた。
そしてBREAKERZ自身も本当にこの日を待ち望んでくれていたのだ、と感じるプレイで観客のマスク下は全員笑顔だったと思う。
LIVEを見ながら、あぁDAIGOさんは音楽を愛しているのだなと心から伝わってきた。
セットリストもBREAKERSファンからしても攻めているな、と感じたセットリスト。
まさに魅力がぎゅっと詰まった、そんなBREAKERZのLIVEだった。

後攻、WANDS。
今日はどんな歌声を聞かせてくれるんだろう。今日も最高のギタープレイを聞かせてほしいな。
会場の誰もがそう思っていた。
しかしこの日の上原はいつもの歌声ではなかった。
伸びのある太い歌声も、突き抜ける様なシャウトも思う様にいってないようだった。
そんな中、ギタープレイで魅せてくれる柴崎さん。
ステージが演奏中の照明から暗転してMCの照明に変わっても、張り詰めた緊張感に包まれる会場。
ざらざらした話し声に時折咳が混じって、普通に話すのも辛そうな上原をみて柴崎さんが「調子悪そうですね」と優しく話題に触れる。
続けて「まぁ・・・そんな日もありますよね」と。
音楽業界の第一線に居続ける柴崎さんだからこそ増す説得力と、優しい語り方に緊張がすこしほどける。
その後も苦しそうな、悔しそうなパフォーマンスを続ける上原。
初めてファルセットで歌う様子も見られる。
振り絞るシャウトや頭をかきむしる姿はまさに殺気迫るようだった。
懸命に何度も歌おうともがき苦しむ姿に思わず泣いてしまったファンもいたと思う。
終わってからも、ごめんねと何度も謝りながらファンと目を合わせる上原。

WANDS第5期としてのライブはずっとコロナ禍で「早くみんなの声が聞きたいな」としきりに言ってくれていた。
これほど声を出せなかったことを悔やむライブがあっただろうか。
みんな必死に手拍子で、手を、拳を上げて声のない声援を送る。
本人はライブパフォーマンスに「悔しい」と言っていたが、ファンは声が出せなくて「悔しい」と思ったはず。

WANDSという伝説的バンドの3代目ボーカルとして彗星の如く現れて、最初は常に前ボーカルたちと比較され、ファンクラブイベントですら気難しい顔をして歌っていた上原大史が、初めてのツアーで見せた伸び伸びとしたパフォーマンス。
プロフェッショナルの仕事であれば、今回100%のパフォーマンスを出来なかった事は本当に悔やしい結果だったと思う。

でもこれは乗り越えるべき試練だったのかもしれない。
なんなら、対バンでよかった。そしてそのお相手がBREAKERZさんで良かった。
音楽的にも人生的にも先輩たちしかいな環境で良かった。
これは必要な経験であったのだ、とスラムダンクの映画を見て胸にストンと落ちてきた。

押し潰されそうなプレッシャーの中歌ってた事が少しづつ笑って話せてる様に
これからまだまだWANDSの活動が続いていって「あんなことがあったね」と笑って話せる様に

今回の事はまだまだ時間がいるかもしれないけど、大丈夫。
いつかファンの声で大合唱できる日を願って。

Being最高🤘

2022.12.16

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?