鍋の〆に入れる蕎麦を茹でながら、これから読むであろう活字たちのことを思う。

昔から字を読むのが好きだった。商品の裏にある原材料名なんかも全て読みたかった。
(それは第一子に受け継がれているらしく、暇さえあれば何か読んでいる)
字を読めることが嬉しくて、本屋にはできるだけ行きたい。そして手ぶらでは帰りたくない。そうしていると本が溢れるのは仕方ないことで、読める時間と有る量の比率がおかしくなってくる。だけどそれはもう四半世紀も前から変わらないので、ひょっとしたら所有をしたいだけなのかもしれない。
とは言えもうそろそろ終いの空気になってきたので、とりあえずはひとつ、ページを開いてみようと思う。

左手はもらった柚子の匂い。
早く冬が来ればいいと思う。

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