街の上で。
はじめは不穏な、共感性羞恥にガシガシ訴えてくるような、気持ちがザクザクされるかと思って少し身構えた。
スクリーンには、生活があり、心があった。
生活にはドラマがある。自分だけが主人公というわけでもなく、誰もが誰かのドラマのエキストラであった。エキストラにすらなれないときもある。
結局、いてもいなくても同じかもしれないのに、ひとつひとつがなんでこんなに大事なんだろう。
誰かのドラマが重なって重なってできあがった、ひとつの大きな布のような、それが日常なのだろうか。
あるはずのものだけど、なくてもいいのかもしれない。
女性はきれいで騒がしくて右へ左へ揺れていて、とても感情的。
そうだけど、そうじゃないかもしれないの。
やったことやなったことがないもののことはわからないな。
マヒトゥ・ザ・ピーポーの歌がよかった。哀しくてよかった。
わたしもそこに生きていたとしたら、単行本を持ってうろうろしていたかもしれない。
あの展開は純粋に驚くところなの?コメディだと思っていいの?
トランペットの音は、終わりに続く時間によく合うんだと思いました。
また見たい。