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山荘 #076
広い家がほしいと思った
同時に、あの時車窓の向こうにみた、自分ひとつ収まる陽だまりが欲しいと思った あの感情を思い出した
どこかで自分は、散歩に出かけた友人の帰りを待つような時間や、子供の頃にうたた寝しながら香る夕飯の匂いに包まれているような時間を抜け出せないでいる 今は何もしなくてもいいけどじきに、次のことが与えられる そんな錯覚に甘えている
名曲の書き方も、上司に認められる方法も、夢の叶え方も分からないまま今日までただなんとなく生存している 目的のない旅路の中にいる
道路はどこまでも続くようでいずれ、目的地に辿り着く
始発から終点まで、終点のその先から目的地まで
何かを辿るような、自分の意思で歩くような そんな道のりの最中
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