グーグルとワクチンの関係




アルファベット傘下のVerily、臨床試験の改善で製薬大手4社と提携--大塚製薬、ファイザーなど
Abrar Al-Heeti (CNET News) 翻訳校正: 湯本牧子 高森郁哉 (ガリレオ)2019年05月22日 13時15分

 Alphabetのライフサイエンス部門であるVerily Life Sciencesが、製薬会社4社と協業して臨床試験プログラムを開発する。

 Verilyは米国時間5月21日、Novartis、大塚製薬、Pfizer、Sanofiと提携すると発表した。各社はこれらの提携関係を通じて、テクノロジー駆動型のアプローチを強化した研究を実施し、より広範な臨床研究参加者にリーチすることを望んでいる。

 この臨床研究プログラムでは、「Project Baseline」のプラットフォームやツールを利用する。Project BaselineはVerilyが2017年に開始した取り組みで、研究と医療行為の間にある溝に橋渡しをすることを目指す。Baseline Platformの目的は、より多くの患者や臨床医に研究に参加してもらうことで、さらに迅速かつ簡単に調査を実施するとともに、より包括的で質の高いデータを収集することだ。

 権利擁護団体のResearch!Americaによると、臨床研究への参加者は米人口の10%に満たないという。研究によくある問題として、Verilyはデータの断片化、非効率なオペレーション、患者にとっての価値の欠如などを挙げている。

 Verilyと提携先の各社はBaseline Platformを通じて「健康に関する電子記録(EHR)やセンサー、その他のデジタルな情報源から健康情報を収集、整理し、活用」する意向だ。また数年後にはNovartis、大塚製薬、Pfizer、Sanofiは、循環器疾患、がん、メンタルヘルス、皮膚科、糖尿病などの領域でこのプラットフォームを用いた臨床研究を開始することを目指している。

米Verily社、米Janssen社傘下の企業とCOVID-19免疫応答研究を開始

大西淳子

 米Alphabet社の子会社である米Verily Life Sciences社は2021年2月8日、米Johnson & Johnson社の子会社である米Janssen Research & Development社から資金提供を受けて、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の免疫応答研究を開始すると発表した。


Google親会社Alphabetの生命科学事業、英製薬大手と合弁設立へ
鈴木 英子 ニューズフロント
2016.08.02
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 英製薬会社のGlaxoSmithKline(GSK)は現地時間2016年8月1日、米Googleの持ち株会社である米Alphabetの子会社Verily Life Sciencesと医療関連の合弁会社を設立することで合意したと発表した。年内に手続きを完了する見込み。

 合弁会社の名称は「Galvani Bioelectronics」。生体電子工学の研究、開発、商品化を手がける。出資比率はGSKが55%、Verilyが45%。両社は向こう7年間で最大5億4000万ポンドを投資する。

 生体電子工学は比較的新しい分野で、電気刺激により神経を通る電気信号の異常を修正し、糖尿病や喘息などさまざまな慢性疾患を治療しようというもの。GSKは2012年より生体電子工学に積極的に取り組んでいるという。

 新会社は英スティーブニッジにあるGSKグローバル研究開発センター内に本社を置き、米サンフランシスコ南部のVerily施設内に研究ハブを構える。当初は約30人の科学者、エンジニア、臨床医を雇用する。新薬開発と疾患生物学に関するGSKの専門知識と、Verilyの埋め込み可能な省電力小型器機およびソフトウエア開発とデータ解析の技術を持ち寄る。

 新会社の社長にはGSK生体電子工学研究開発部門担当バイスプレジデントのKris Famm氏が就任する。GSKワクチン事業のMoncef Slaoui会長が新会社の取締役会会長となり、VerilyのAndrew Conrad最高経営責任者(CEO)も取締役に就く。

 VerilyはもともとGoogleで次世代製品研究を手がけていた「Google X」内の生命科学プロジェクトとして2012年にスタートした。2015年10月のAlphabet設立の際に、GooglとGoogle Xは別事業としてAlphabet傘下で運営されるようになり、生命科学プロジェクトは「Google Life Sciences」部門に、そして2015年12月にVerilyとして独立事業となった(関連記事:Google Life Sciences部門が独立事業「Verily」として始動)。



【イギリス】GSK、グーグル関連会社とバイオエレクトロニクス医療分野で合弁企業設立 2016/08/23 最新ニュース

bioelectronics

 製薬大手英グラクソ・スミスクライン(GSK)は8月1日、Googleの親会社である米Alphabetのライフサイエンス子会社Verily Life Sciences(旧Google Life Sciences)と共同で、バイオエレクトロニクス医療機器を開発する合弁企業を設立すると発表した。今回開発するバイオエレクトロニクス医療機器は、米粒ぐらいの大きさの機器を体内に埋め込み、神経や臓器が送る誤った電気信号を修正する新技術。喘息、糖尿病等慢性疾患の治療に有効だという。新会社の社名はGalvani Bioelectronics。本社を英国に置き、GSKが55%、Verilyが45%を出資する。また、GSKとVrily両社は関連知財を新会社に受け渡す。さらに両社は今後7年間で最大5億4,000万ポンド(約710億円)を新会社に投資する。

 バイオエレクトロニクスの分野では、GSKが2012年に研究を開始し業界をリードしてきた。当時 GSKは主力製品である喘息薬アドエアがジェネリック製品に押され業績不振に陥っており、新たな分野への突破口を必要としていた。GSKは自社内でバイオエレクトロニクスの研究を進めてきただけでなく、他の研究機関世界50社との共同研究を行ったり、ベンチャーキャピタルを通じてこの分野のスタートアップ企業に合計5,000万米ドル(約55億円)投資してきている。すでにこの分野で動物実験による治験の段階に入っており、今後3年以内に人間を対象とした最初の臨床試験を行う計画。当局からの承認まであと数年と意気込みを見せる。

 一方のVerilyは医療機器の小型化や微細化が得意。すでに、コンタクトレンズに血糖値測定機能付きのチップを埋め込み、ユーザーの涙により血糖値の変動をチェックできる「スマートコンタクトレンズ」等の次世代医療機器の開発や、臨床データ分析による多発性硬化症の進行に関連する生物学的・環境的要因の究明等を推進してきた経緯があり、Googleの秘密研究機関会社であるGoogle Xから2015年に独立した。新会社で開発するインプラント機器には、バッテリーの小型化や機器の小型化などが必要であり、この分野にVerilyの技術は活かせるという。また、Verilyはデータ分析やソフトウェア開発の分野での知見も提供していく。

 新会社の本社は、ロンドンの北方にあるハートフォードシャ―にあるGSKのグローバルリサーチ・アンド・ディベロップメントセンター内に置く。同時に、Verilyの本社があるサンフランシスコにも2カ所目の研究センターを置く。新会社の社長には、GSKのKris FammバイオエレクトロニクスR&D担当副社長が就任する。また、取締役会議長にはGSKのMoncef Slaouiワクチン担当チェアマンが内定しており、VerilyのAndrew Conrad CEOも取締役に内定している。新会社設立時には科学者、エンジニア、臨床試験士など30人ほどでスタート予定だ。新会社の社名であるGalvaniは、世界で最初にバイオエレクトロニクス研究を進めた18世紀のイタリアの天才科学者ルイージ・ガルヴァーニから採った。この医療機器が完成すれば、治療の難しかった慢性疾患治療への活路となるかもしれない。

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