素人臭い絵で一瞬にかけるアマチュアリズム ~Unity1週間ゲームジャム「あける」参戦記~

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unity1weekお題「あける」に参加しました

もう何度目になるかもよく覚えていないが、今回もunity1weekことUnity 1週間ゲームジャムに参加した。

普段は振り返り記事はブログの方に書いているのだが、今回はnoteに書くとUnityちゃんのフィギュアがもらえるということでこちらに書いてみる。

ゲーム製作の軌跡をnoteに書く…つもりだったが結局ポエムになってしまった。ちなみにつくったのは出オチ的なゲームで、ネタバレしたらほぼ意味がなくなるようなものですが、記事の中ではガッツリネタバレしているのでご注意くださいm(_ _)m

がんばると疲れるので気を抜いてやる

以前はunity1weekに参加するときには「何か1つ新しいことをやろう」という意識を持ってゲームづくりをしていて、今回も音ゲー的なの挑戦してみようかなという考えも一瞬よぎったのだが、年末休みに入ってSwitchのマリオカート8を購入したことにより大変多忙になり断念。

前回のゲームジャム後に垂れ流したポエムにも書いたが「趣味なんだから自分目線で楽しめば良いじゃん」的な観点で今回もゲーム製作を開始。向上心を持つのはとても素晴らしいことだけど、なんでもかんでも向上心持ち込むと色々つまらなくなるなと最近感じてきたので、今回は遅刻前提でやる気が湧き上がってくるまで気長に待つ。

一応12/27が締め切りだったのに、12/26の時点でこのありさまだったが、無事にやる気が湧いてきて2日程度で完成。

さすがに前回のゲームは色々不親切でプレイしてくれる人に悪いなという気持ちもあったので、クリア後にリトライを誤クリックしないようにするとか最低限はユーザー目線も考慮したつもり。

テーマが被ってもいいじゃないか

「あける」というお題を見た時、時期が時期だったので真っ先に浮かんだのは「年が明ける」という題材。これめちゃくちゃ被るだろうなと思ったけど、別にテーマが被ったら私の座ってる椅子に電流が流れて死亡するわけでもないし、アイディア出しに時間かける気も無かったので、さっさとファーストインプレッションでつくり始める。

題材が被ったいくつかのゲームを遊びながら「題材は同じだけどここは違うな」と、同じ題材に対する個人の感性の違いを楽しむくらいの気持ちがゲームジャムには必要なのではなかろうか(…と自分を正当化していくスタイル)。

ちなみにまだ他の人のゲームは少ししか遊べていないが、変形した除夜の鐘に対峙した和尚が彼岸島ばりに丸太で戦うゲームは存在してなかったので、内容は被ってはなかったようだ。

素人臭い絵は武器にもなり得る

以前のゲームジャムでは、グラフィックについてはアセットをよく使っていた。グラフィックだけパッと見たらそれなりのクオリティに見えるので使っていたのだが、下手くそでも自分が書いた方が達成感があることに最近気づく。また、笑いを誘うようなゲームではむしろ素人臭い絵は武器になるように思えてきたので、今回はペイント3DというWindowsにデフォルトで入ってたソフトで頑張って書いてみた。

なぜそう思ったかだが、きっかけは最近M-1で優勝したことでも有名なマヂカルラブリーというコンビの芸人・野田クリスタルさんがつくった「野田ゲー」と呼ばれるゲームが面白いと、お笑い好きの妻が教えてくれたことだった。

「いやいや、俺はunity1weekでさんざん笑えるゲームをプレイしてきたんだぞ」と少し斜に構えて動画を見せてもらったのだが、かなり面白いというか頭がおかしくて笑ってしまった。ネタバレにもなりそうなので詳しくは紹介しないが、ゲーム自体のアイディアも面白いけど、絵がいい感じに素人臭くてシュールさが増しているのも笑える要因だと思う。

整った綺麗な絵だったら笑いは減衰していると思うし、絵がうまい人がわざと下手に書いた絵は、何だかかんだ行って節々に小慣れたうまさが見えてシュールさに欠ける気がする。素人が真面目に書いた下手な絵は、一生懸命さが伝わるものの抑えきれない不自然さが目につき、シュールな笑いや不気味さを醸し出すのではないだろうか。

※誤解が無いように補足しておくと「下手な絵 = 良い」 と言ってるのではない。クオリティの高いグラフィックはそれだけでコンテンツになり得る力があるし、ストーリーやアイディアで魅せるゲームの場合はグラフィックの不自然さが変に目立つと、ユーザーを混乱させて悪い影響が出ることも考えられる。要はヘタクソな絵が良い方向に作用するケースもあると思うよ~という話です。

ちょっとでも面白いと思ってもらえたらOK。一瞬にかけるアマチュアリズム

今回の私のゲームは出オチでクスッと笑えるものを目指した。別に爆笑じゃなくても口角がニヤッと一瞬上がったり、心の中で少しでも面白いと思って「ワロタ」と真顔でキーボード打ってくれるだけでも自分としては満足。私自身も自分でプレイして笑っていたので、はたから見たら完全にヤバい奴である。

わざわざダウンロードするスマホアプリだったり、お金出して買うコンシューマーゲームであれば、こんな内容のゲームだったら笑うどころか怒りが湧き上がってきて低評価炎上間違いなしだろう。無料で気軽にブラウザで遊べるからこそ穏やかな気持ちで遊んでもらえたり、逆に人のゲームを遊べたりするのもUnity 1週間ゲームジャムの醍醐味かなと思う。

もちろん「このクオリティを一週間でつくったの!?」とか「グラフィックの雰囲気良すぎる…」とか「この音楽中毒性あるわ~」とか、いろいろな観点で感動できるようなすごいゲームに出会えるのもこのゲームジャム良いところ。

ただ、クオリティの高いゲームを作れなくても、自分が面白いと思ってつくったゲームが一般的にはクソゲーと呼ばれようと社会に叩きつけるのはロックでかっこいいと勝手に思っているし、アマチュアリズムの本質であるとも思っている。私はこれからもクソゲーを垂れ流していきたい。クソゲーは魂のシャウト。ラブアンドピース。

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