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白背景で撮るッ!(5)

他の記事挟んだり、前回からしばらく間が空いてしまいましたが続きです。

前回はありがちな失敗の原因について触れたりすることころまで、主に背景布を使って撮影する場合を想定してやりました。
今回は背景紙を使う場合、どのようにやっていくかについてです。

背景紙の特徴

以前も触れたものの再掲になりますが、背景布と背景紙の違いを比較します。

背景布

◯安価である
◯運搬しやすい(折り畳めて軽い)
◯傷や汚れに強い(洗濯・アイロン可能なものもある)
✕シワが目立ちやすい
✕キレイに設置するのに手間がかかる
✕白飛ばし以外のきれいに写す撮り方が極端に難しい

背景紙

◯シワが目立ちにくい
◯設置するのが簡単
◯撮り方の選択肢が多い(白飛ばし以外もお手軽)
✕高価である
✕運搬がしにくい(折り畳めず、重い)
✕傷や汚れに弱い(汚れたり破れやすい、汚損箇所は切り捨てる)

このようなものでした。
これらを踏まえて、実際に背景紙で撮影したものを見てみましょう。

背景紙での実写・セッティング


左右2灯(Φ185cm透過傘)

どうでしょう。
背景紙自体のシワが目立たない長所を活かして、背景を飛ばさないでもスッキリきれいに仕上げられていますね。
この「背景を飛ばさないでもキレイ」なのが一番わかり易い背景紙の長所です。

透過傘じゃないけど大目に見てね

ちなみにこれは被写体の少し前にΦ185cm透過傘を2つ挟み込むように設置して同光量で発光させたもの。

左から1灯

向かって右側のストロボを使わず、体の向きに合わせて1灯にするとこうして背景はもう一段暗くなり、被写体の陰影も強調され気味に。
キャラによっては陰影があったほうが似合う場合もあるのでこのあたりはケースバイケースで選択していくことになるかと思います。

背景布のときは後ろを飛ばす用だので結構な灯数を必要としていましたが、背景を飛ばす必要がなくなったこともあり、場合によっては1灯でも済んでしまうんですねえ。
用意する機材が少なくて済むので手軽に手を出しやすいですし、運ぶ機材の量が減らせるのでこれは結構ありがたかったりします。
….もっとも、万が一に備えて予備機材を持っていくので鞄にストロボ一個でおしまい!!!にする勇気はないんですけどもね(笑

ポイントとしては、できるだけ大きな傘などを使って大きな光源で均一に全身を照らしてやること。ハイライト部も影も階調がなめらかになり、見た感じが自然であるのがパッと見の整っている具合に繋がってくるので、ちょっとこだわってあげたいトコロ。

また、被写体の立ち位置が背景紙に近いと結構くっきり目に影が落ちて、離れるほどぼやけて分かりにくくなります。これも好みによるところではありますが、基本は最低1.5mくらい離れた位置に立ってもらうのがいいのかとも思います。R部分を踏んで破っちゃっても困りますしね。

R部分に関してはしばらく前にpostしたのですが

Rを大きめにしたほうが境界部の光の当たり方?反射?がなめらかになるので設置時に意識することが大切です。
カメラに向かってまっすぐ設置してやらないと、この部分が斜めに写って何をしても水平がお留守な感じの不気味な感じにもなってしまうので合わせて注意しよう。

照明に関しては今回はこれが最強だと思っている光軸をずらしたクソデカアンブレラなのですが、自宅とかだと展開できないことも多々あると思うので、そういうときは小さめの傘にしたり、壁バウンス(白い壁に限る、だめだったらレフ板や壁に白布等を貼ってやったり…)、でっかい光源を設けてやること意識すると結構いい感じになるかもしれません。

自宅等だと場所もそんなに取れないだろうと思うので、全身を入れるのは諦めて、50mmくらいでちょっと俯角つけて腰上…とかなら割といけるのでは。

実際に俯瞰気味・腰上で撮ってみた例

これはちょっと広めの場所だったので左右から2灯のφ185cm傘、幅2mの背景紙とか使っていますが…

計算上は6畳の部屋でこんなが撮れる

試しに6畳間設定で高さ2mから幅1m×長さ1.5mの背景紙を垂らして、50mmでストロボ1灯で撮ってみたとするとこんな感じになるらしい。
頑張ればできなくもないと思います。誰か試してみてほしい(試させてほしい。)

なんでわざわざ50mm?と思うかもしれませんね。
狭い室内とかだと広角を使ってしまいたくなりますが、これが白背景等で撮るときには失敗のもとになるというのは前回触れました

たとえば50mmと24mmで撮るとこんな差にになるらしい
背景紙等を設置して撮るなら…?と考えたら、どちらがいいのかは一目瞭然ですね。

実際に撮影するならカメラを三脚においてセルフタイマーとかインターバル撮影がいいでしょう。ちなみにスマホは(特にiPhone)標準で28mmくらいの広角なので、ポートレートモードとか望遠レンズに切り替えるとかしたやつが50mmくらいになります。
自撮りでいい感じに撮れる角度!とかは….自分は手が出せないジャンルの話になるので、だれかちょっとまとめてみてほしい。

背景紙、応用編。

背景紙の特徴はシワなくきれいに撮りやすいことの他に、色の選択肢が豊富であることもあります。

同様のセッティングのまま任意の色の背景紙に変えると、

このように。
白背景で撮って色を置き換えたりとかでもこれっぽくはできますが、切り抜き作業とか細部の回った光の処理だとかに手間がかかりすぎるので物理的に色を変えて撮影するのほうが自分は好みです。

キャラとどの色が合うのかなど考えるのが必要ですが、しっくり来る色の組み合わせだと結構に見栄えよく撮れていい感じと思います。
撮るのは割と簡単ですけど、運搬に難があるのが一番の問題点ですね….

新宿だね。

カラーペーパーに関しては何色か用意したけども、現状1色しか使えていないので今後ガンガン使っていきたい所存。


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