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OPの話と感想

3年ぶりにnoteにログインしました(アドレス認証でめちゃくちゃ手こずった)

先日音MDM天が開催されまして、さはらはOPの動画を作ってました。
前回は5年前だったんですが当時は告知動画を作ってました。↓これ。


WEB(これ凄い)ではディレクター(とんでもない)という肩書で紹介されてますが、
具体的にさはらは構成の考案、一部3DCG、実写合成を担当しています。
今回はそれの振り返りの内容になります。

撮影・制作進行についてはMizkoKTさんのこちら


構成

お誘いいただいた段階で既に大枠の構成を運営のほうで固めていただいておりました。
だいたいの流れとして、
・素材が音MAD、切り抜き、3Dモデルなど形になっていく前半のCGパート
・それらが現実世界に飛び出して世界を侵食していく後半の実写合成パート

の2つに大きく分けてます。
さはらはそれをこんな感じにストーリーボードに落とし込んで具体的にしたという形になります。まだこの時点ではカット数は未定。

1月時点の構成一部 見やすさと共有しやすさでGoogleスライドで作成

撮影場所の考案はOP班のMizkoKTさんといけがみさん、埜村武さんを始めとした運営を交えて通話でブレストで出していって決定しました。
この辺は自分だけじゃ絶対に無理だったので本当に助かりました。

そこから実際に音MADに縁のある場所を撮影をしたり、その間に音楽ができたりして、カット数や各カットの尺を洗い出してVコン(ビデオコンテ)を作成しました。
仕事が多忙だったり、CGパートは動きのイメージも作っていた関係で時間がかかってしまい、3月にVコンの作業が完了しました。

多忙と言いつつも正直もう少し構成はちゃんと固めればよかったなあと思ってます。
音MADが形になってる感じや、先述したCGパートと実写パートは地続きになってる感じ(現実世界に飛び出してる感)が薄いというかほぼ無いのでもっとやりようはあっただろうなあと後半作りながら感じてました。
作業に着手してからだと構成は修正しづらい(複数人でやってると尚更)ので、もっと土台をしっかり作っておけるとより良くなったのかなと思います。

3DCG

ここは基本別の人たちにお任せするつもりでいました。
……が、元々お願いしてた人が多忙でなかなか動けなかったりと有耶無耶にしてる間に8月になってしまい、9月上旬までてんやわんやでした。ここは上手く舵を切ることができず反省点。

結果、サポートで咲崎(♂)さん、鮭醤油さん、とりのえささん、モデリングに冬眠しますさんに入っていただき総力戦で作り上げました。めちゃくちゃ助かりました。

さはらはREAPERカットの制作+全体のコンポジット作業(色の馴染ませ等)をしています。

C4DとRedshiftを使用してます

元々VコンをC4Dで作っていたので基本差し替えで形にはなるようにしていたのが功を奏しました。咲崎さんにもC4Dで作業していただいていたので、その辺の工数をだいぶ減らせたのが良かったです。

REAPERの音声波形の素材はこんな感じ。素材フォルダにあった目についた素材から抜粋。
マジで適当に並べてるだけなので画面通りに並べても音MADはできません。
あと野獣先輩の素材はどこのか忘れました。たぶんンアーッとか

エア本素材が使えないのでここの音程合わせでいっぱい使ってます

実写合成

基本とりのえささんと2人で協同で、ちょのゆしさんにもサポートに入ってもらいつつ制作しました。ちょのゆしさんは実写合成だけでなく切り抜きも含めてサポートしていただき非常に助かりました。
埜村さんが事前に香盤表を作ってくださり(これでかなり作業効率上がった)、カット別でタスクを振り分け、各々の作業に取り掛かりました。

使用する素材についてはある程度基準を設け、
・撮影場所に縁のある素材(荒川河川敷→Z会)
・撮影場所から連想できる素材(清水寺…京都…一条三位)
・一貫性の持たせられそうな素材(佃島→CM素材、駅のホーム→イワシ…YTPMV素材、海外素材)

といった風に、ガチガチにはしてないですが選定するときの軸になるようにカット別で相談しながら区分けしていきました。

終盤の太陽を盗んだ坂本くんのカット以降は混沌となるように敢えて細かい成約は設けてないです。

あとはDiscordの掲示板機能やスプレッドシートを活用しながら使用する素材をメモしていって素材被りのないように調整するといった具合で進めていきました。
自分は観測範囲が実写素材ばかりなのもあって素材のセレクトが実写よりになってしまうところを、とりのえささんはアニメ素材多めにセレクトしてもらったので結果的にバランス良くできたんじゃないかなと思ってます。

少し技術的な話
AEの3Dカメラトラッカーという平面の実写素材から自動で奥行きやトラックポイントを解析してくれる機能を全面的に使用してます。

サイネージ内の立ち絵が並んでる映像はとりのえささんにお願いして作ってもらいました。色調をいじってる関係で本編では視認しづらいんですが背景のモーションもかなりしっかり作り込んでもらっていて凄い。


あとは3Dモデル等を馴染ませる必要のある撮影素材に関してはパースを取らないといけないので、そこは3Dソフトを使って解析してます。
自分の場合はC4Dユーザーなので3D解析とカメラキャリブレータという機能を使ってます。
カメラキャリブレータはXYZの3軸に手動で線を引いていくとパース解析してもらえる機能です。

解析したパースに3Dモデル、ライトを配置してAEでコンポジットしてます

モデルの案出しは上記の-32℃さんのラフから選びつつ、あとは告知で使われた剣、鏡、有り物や簡単な作業でできそうなものから選びました。

また冬眠しますさんを始めとしたモデル制作本当にありがとうございました。クオリティがぐっと上がりました。
ここは想像以上に上手くいって嬉しかったです。

ここのカットのおまけ
モデルの後ろにコメントを流してたんですが隠れちゃったので供養。

ここでも一部エア本要素

タイトル前のラスト、出場者の代表作等から連想できる素材を一人一つ選んで、東京の街を取り囲むようにしてます。
基本実写は撮影素材を使用しているのですが、ここはラストのロゴが決まる前に雲を抜けるカメラワークが必要だったのでGoogle Earth Studioを使ってます。


感想

昨年12月にお誘いしてもらって、年明けから本格的に動いて完成が9月15日だったため、期間で言うとおよそ9ヶ月間という本企画の制作物では(恐らく)最長の期間だったんじゃないかなと思ってます。
本番まで非公開、水面下で動くという特殊な立ち位置で、9月に入ってからは何ツイートしても匂わせっぽくなるんじゃないかと思って下ネタの投稿しかできませんでした。

また撮影に関して、
Mizkoさん、いけがみさん、埜村さんが主体となって都内近郊だけでなく、関西や北海道まで撮影に行っていただいたのは感謝しかありません。
1日だけ都内の撮影に帯同させていただいたときは凄く楽しかったです。

聖地巡礼みたいな感じでしたね。撮影関係なく普通に他の場所も巡ってみたいな。


…他にも色々書きたいけど書ききれない!!
撮影、3Dモデル、合成、アニメーションだけでなく、
キービジュアルイラストや音楽もこれタダで発注してんのかってぐらい素晴らしいクオリティのものばかりで、OPはきっとそういうものもあったからこそ、このクオリティで出せたんじゃないかなって思ってます。ありがとうございました。



放送当日、やることやったし楽しみ~ぐらいの気楽な感じだったんですけど、
放送が始まってあれだけのコメント数を目の当たりにすると流石に緊張しましたし、リアタイで反応をあれだけ貰えるのはかなり興奮しました。

EDのメドレーめちゃ良かったしラストOPで締めるのかっこよすぎ



その後の放送もそのままリアタイで見てましたが、どのコンビの動画もめちゃくちゃ笑ったし感動しました。

全組楽しかったですが、個人的に刺さったのは
『女の子がかわいい合作』がかなり記憶に残ってますね。完全に油断して見てた。
音MADってギャグ、かっこいい、ポップみたいな何というかポジティブ寄りになりがちなので怖い系は自分の中では相性悪いイメージあったんですが、こういうアプローチの仕方もあるんだなあと印象深い動画でした。

あと異常震域の動画がかなり面白かった。シンプルに笑った。

あとあと同じレスリングMAD作者かつ長老の面々の関内さんとくろしおりさんの『掘り鉄』はどんな動画で来るのか凄く楽しみでしたし、凄く良かったです。
自分が野球観戦が趣味で、結構関内駅行くってのもあって駅周辺の環境音を使った音作りや風景がめちゃくちゃ刺さりました。(特にハマスタのところ)
後半のオムニバスパートも好き。U149の普通に単品で見たい。



だいたいこんな感じですかね
やっぱ人と一緒に作れるっていうのは楽しいですね、文化祭みたいで楽しい
また企画やらやるときは声かけてください!忙しい時は分かんないけど喜んでやります!たぶん!


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