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間違った工具の使い方【主直SS】

こんばんわかー。

本日は何年も昔に書いたSSがパソコンを整理したら出てきたので、
なんとなくのノリで修正して、解説なんかも交えて再び世に出したいとおもった次第です。


ピクシブにもありますが、
工具の解説は入れてないと思うのでこちらは拡張板ですね。
今見ても情熱は感じる出来なので良かったら見ていってくださいな。

目次はこちら


小説はここから

※ペルソナ4二次創作となります。

*注意* 
主直前提。直斗はすでにある程度『開発済み』です。
時間軸は堂島一家が退院する1/20以前3学期中。
工具は無理なく、安全に使用しています
(本来は使用用途以外に使っちゃあかんよ!)

4時間目終了のチャイムがなり終わると、学校全体が開放感に包まれる。
退屈な授業が終わり伸びをするもの。早速友達と語らうもの。
各々が昼休みを満喫し始めている。

1年生の教室にいる探偵王子、男装の麗人、白鐘直斗もその一人である。
机の上のものを手際よくしまうとそそくさと立ち上がり、教室のドアへと向かった。

授業はしっかり真面目に受ける直斗が授業終了3分くらい前からソワソワしていたのを、
クラスメイトの何人かは感じ取っていた。

今日は、先日ついに恋人となった2年生の先輩と昼食を共にとる約束をしていたのだ。
直斗が教室のドアに手をかけようとしたちょうどその時、ガラッと向こう側から勢い良くドアが空けられた。
思わずビクリと体を縮こませた直斗にドアの向こうの人物も多少驚いたが、直斗を確認すると表情を和らげ話しかけてきた。

「ナオえもん、実は頼みがあるのだけれど……」
「……僕は便利なロボットではありませんよ?」
「だが青いし、便利な道具は持ってるし、実はロボットだったりもしたし、結構しっくり来ると思ったんだがな?」

教室の中からクスクスと笑い声が聞こえ始める。
突然の有名人の登場に皆会話に注目していたのだ。

4月の初めに都会から転校してきた2年生の先輩。
狭い田舎である上、今年一年の諸々で知らない人はいない人物となった。

直斗は注目されるのが恥ずかしいのか、顔を下にむけて顔を赤らめる。

「ほ、ほら先輩! ココで立ち話も何ですし、早く行きましょう!!」
「分かったから押すなって、謝るからほら……」

二人が去った教室では、しばらく穏やかなクスクス笑いが残っていた。

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「それで、相談したいこととは何でしょうか?」

もはや定番スポットになった体育館の片隅で先輩の準備してくれた昼食を食べ終え、直斗は再度尋ねる。
先輩はあぁ、と一呼吸おいてから少し真剣な顔になって話し始めた。

「……直斗ってさ、ドライバードリルとか研磨機とかって持ってたりする?」
「え? ま、まあ、工作用のものなら手にしたことは幾度かありますが……?」

真剣な顔で急に予想外の事を話し始めたことに直斗は困惑したが、苦手な分野ではないのでそう答えた。
工作が趣味であり、知識好奇心が強い直斗は女性がてらそういったものに詳しかったのである。

「流石直斗だな。……実は、詳しい人の助言を貰いたくてな。この手のものなら直斗だろうと思って相談したんだ」
「なるほど、そう言った理由で僕でしたか」
「たとえ持ってなくても、電動ドリルとかいう改造好きにはたまらない男のロマンに、直斗が興味を持ってないはずがないと思ってな?」

実際過去にキラキラと目を輝かせながらドリルのカタログや実物を眺めていた経験のある直斗は、
図星を付かれた事が恥ずかしいのか、顔を赤くしてそっぽを向いた。

「ま、まあ……その手の器具は僕も好きですし、協力しますよ」
「じゃあ今日の放課後、バイクで大きめのホームセンターに行ってもいいかい?」
「ええ、今日は僕も時間がありますし大丈夫ですよ」
「よし、じゃあお願いしようかな。放課後、直斗の家まで迎えに行くから待っていてくれ」

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「田舎には大きなホームセンターがあっていいですよね。品揃えも良くて結構重宝します」
「大きいホームセンターだと、1時間ほどただ品物を見て回ることもあってなぁ」
「あ、それわかります。結構感心する商品とかありますよね。使わない業務用の軍手とか作務衣とかなぜか見ちゃいます」
「俺はキッチン用品につい足を運んでしまうな。アイデア商品が結構使えて……」

放課後、二人は稲羽の外れにあるホームセンターに向かった。
二人共つい目的以外の者にも目移りしてしまい、会話が弾んでしまう。

「だが今日の目的はこいつだ」

ホームセンターの一角、主に家庭用向けに並べられた機械類が並べられたエリアに着く。
見本品のドリルや研磨機などがずらっと並べられており、2人の心を否応なしに高まらせる。

「それで先輩は、どういった感じのものがほしいのですか?」
「結構わがままなんだが『変速機能付きで、アタッチメントの付け替えが出来て、なるべく軽いもの』がいいかな……」
「そうですね……変速機能は回転数を見るといいですね。
例えばこのドライバードリルは毎分3000回転のみ、こっちの方は0~4000、最小数と最大数でパワフルさも違ってきます。
ドライバードリルや電動ドリルはだいたい変速機能付きですが、そういったものは基本的に7000円を超える高めのものが多いですね」

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直斗は目の前に並べられている商品を見ながら説明していく。
思案顔の先輩は、顎に手を当てて少し唸ると、一つの器具を手にとった。

「こういうのはどうかな? アタッチメントの付け替えがラクそうで、種類も多いんだが……」
「一般的にグラインダーと呼ばれる研磨機ですか…面で回転するので広範囲を削ったり仕上げたりするにはいいですね。こちらはお手軽価格で高性能なものも結構あります。
しかし、回転数の最小値が高いものが多く、重いものが多いため扱いには熟練度がいるかと。」
「なるほど……難しいものだな。他にも色々と見てみるか。」

真剣にドリルや研磨機を見る先輩の後ろにつくうちに、直斗はふと疑問に思ったことがあった。

「そういえば、先輩はそれらを使って何を作るつもりなのですか? 用途が決まればある程度絞れると思いますが……」
「んー……内緒、かな? 少し時間が掛かりそうだから『推理』してみたらどう?」

振り返り挑発的な微笑みを見せた先輩に、直斗の探偵スイッチが入る。

「いいでしょう。なかなか唐突な謎ですがおもしろそうです」
「さすがに情報量が少いだろうから1つだけヒントをやろう。
そうだな……とりあえず『この中から一種類を買って試す』つもりだ」
「試す……何かを作るつもりでは無いのでしょうか? だとしたら何を試すのか……」
「ふむ、このアタッチメントは良さそうだな。コレは何に付けられるのか……」

様相は違えど、工具コーナーでブツブツとつぶやく二人を、
ホームセンターの店員は関わらないよう遠巻きで品出しをするのであった。

謎を出してから15分ほどが経過したところで、直斗は肩に手を置かれた。
推理中だった直斗がふと我に返ると、1つの商品を持った先輩が後ろにいた。

「あ、先輩……すみません。途中から一人で考えこんでしまって。」
「いや、十分助かってる。それで、コレにしようと思うんだが、どうだろうか?」

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「ミニルーターですか……なるほど、コードレスで軽く、変速機能もあるものですね。アタッチメントも多岐にわたりますが、派手さとロマンには欠けますね」
「値段も手頃だし、今回はコレで練習してみようかと思ってな。本当はグラインダーがベストなんだが、ものは試しだ」
「いや、合計5000円はなかなか思い切った選択だと思いますが?」
「はっはっは、お金の心配はしなくても大丈夫だ。だから気にしないことだよナオえもん?」
「っ!? だからその呼び方はやめてくださいってば! もう……」

ーーーーーくすぐりシーン前ーーーーーーー

「ただいま」
「お邪魔します」

直斗はそのまま先輩のお世話になっている堂島家へおじゃましていた。
といっても現在は家主とその娘は入院中で、先輩以外誰も居ないのだが。

……彼女になってからは、最近良く来るようになった堂島家である。
直斗は手を洗い、手慣れた動作でコートをかけると、寒がりのいそいそとこたつの中に潜り込んだ。
こたつが温まってくる頃、先輩がホットミルクティーを2人分持って来て、直斗の対面に座る。
お礼を言い、早速口をつけて温まると、先輩は買ってきたミニルーターを説明書を読みながら充電していた。

「……それではそろそろ、先ほどの謎の答え合わせをしようか、探偵さん?」

直斗がカップを机においたくらいのタイミングで、先輩は説明書から目を離さず尋ねた。
直斗は頷くと、気合を入れるように1つ息を吐き姿勢を正して語り始めた。

「はい。解答はでました…が、正直僕は、自分が出した答えが間違っていたらいいと思っています」

探偵としてはいけない心構えですが…とつぶやくと、先輩は説明書から目を離さず、続けて?と促した。

「工具というのは用途に応じていくつかの種類を使い分けるもの。しかし先輩は今回、1種類のものを試すといった。
そこで今回の購入用途は何かを作るのではなく、工具自体を何かに『使う』事ではないかという考えに至りました」

アタッチメントの取り付けを試しながら、先輩は相槌をうってくれている。

「何に、使うのか。ルーターならばガラスや木材を彫ったり出来るのですが、グラインダーのほうがいいという発言でその線も消えました」
「ここで、もしかして論理的な使用用途ではなく、突発的に思いついたものではないかと考えました。最近悩んでる素振りもありませんでしたし」
「最近の先輩行動。それに今回の工具を当てはめると……少しぞっとしますが当てはまらなくないのです、嘘であってほしいとも考えましたが、可能性はコレが一番高い」
「僕の出した解答は『僕に、使用する』です……」

ヂュィィィィィィィィイイイ!!

直斗が解答を出した直後、モーターの高い回転音が唸りを上げた。
その回転と、自身の言葉に赤くなっている真剣な直斗の顔を交互に見て先輩は満足そうにニッコリと笑った。

「うん、用途は、正解。少ない情報からよく回答を導けたな、さすがは探偵王子だ」
「せ、先輩……本当に……僕に?」
「そう。ただ、何箇所か間違っている場所を訂正しようか。
実はこの方法はふと思いついたものじゃなく、昔見た『動画』から着想を経たんだ。実行に移そうと思ったのは確かに突発的だけどね」
「もう一つ。重要な事が抜けている。直斗なら分かっているはずだから、ちゃんと言ってもらいたい。
『僕の、どこに、使用する』かをね?」

笑顔のままゆっくりと話す先輩とは対照的に、
直斗は耳まで赤くなり帽子を目深にかぶり、黙ってうつむいていた。

「それを、僕の口から言わせるんですか……本当に先輩は意地悪だ」
「はっはっは、そういう反応する直斗がかわいいのが悪い。言ってくれないと……やってあげないよ?」

直斗はその言葉を聞き、更に視線を斜め下に向け、もじもじと体を動かす。
恥ずかしさと欲望、知識欲の間で葛藤しているその姿は、見ているものの加虐心を更に掻き立てるものであった。

「……ぁ」

30秒ほどの沈黙の後、直斗は消えるような声で口を開いた。

「ソレを、僕の……あ、足の裏、に、使用、して、ください……」


「はい、よく言えました」

加虐心を隠そうとしない満面の笑顔で、先輩はアタッチメントをルーターに装着する。
先の丸い円錐状のフェルト生地のパフは、追加で購入したものだ。

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軽く電源を入れ、装着感を確かめると正座のまま固まっている対面の直斗の眼前に突きつけた。
先程より回転数が低めのモーター音が、静かな部屋に響く。

「さあ直斗、その優秀な頭で想像して見てほしい。
この回転するものが、今からキミの足の裏に触れる様子を。
耳かきや指とは違って、俺が自分の意志で動かさなくても、容赦なく襲ってくるその刺激を」

近づいて、後ろに回った先輩に耳元でささやかれ、
その光景を想像してしまったのかビクリと体を震わせる直斗。

「先端で表面をなぞったり、側面で撫で回したり……あ、もちろん指の間にも突っ込むから安心してくれ」

直斗の顔を汗がつたい、足をもじもじとすり合わせる。
頃合いと見た先輩は、ルーターの電源を切り、胡座をかいてその膝をポンポンと叩いた。
その日によって問答無用なときもあるが、最近はソレが始まりの合図となることが多い。

直斗は先輩に顔を見せ無いよう下を向きながら正座の膝を横に崩して、
ゆっくりと脛まである右足のハイカットソックスを引っ張ってゆく。

くるぶしのラインより若干下にある、少しぶかぶかなズボンの裾から白磁のような素足が現れると、
未だに恥ずかしいのか直斗は素足を体の後ろに隠してしまう。

満面の笑みを浮かべた先輩が、もう一度膝を叩き、首を傾げる。
次はない、ということを直斗も分かってしまっている。
引きずるように右足を体の前面に持って行き、おずおずと膝の上に素足をおいた。

「直斗。ちゃんと、よく見なきゃ危ないよ?」

先輩はそう呼びかけながら、ルーターの電源を入れる。
その音に直斗は再び震えながらも顔をあげる。
帽子の縁と手で片目を隠しながら、なるべく見ないように、しかし真剣に回転するルーターの先端を見つめていた。

「さ、どういう感じだろうか? ちゃんと感想聞かせてくれよ?」

回転する円錐パフの先端が、直斗の小さい足裏に迫っていく。
鈍い回転音をあげながら接近するソレは無慈悲にも足に触れるわずか手前で静止する。
しかしその振動だけでもすでにくすぐったく、直斗は目をつむり、足に力を入れる。
しかし足の指を曲げてしまったせいで、拇指球手前で止まっていた円錐の先端に触れてしまい、直斗は短い悲鳴を上げる。

足は反動で後ろにのけぞるが、すんでのところで引っ込めるのはこらえたようだ。
ご褒美とばかりに先輩は円錐の曲面を、右足の外側から、回転に逆らわずにすっとひと撫でした。

「んひぃっ!!」

押さえられない悲鳴を上げる直斗を尻目に、先輩は入射角を変えながら逃げ用とする足裏に二度、三度となぞりつける。

「んくっ!! んんっ!! ちょっ……それだけでっ!! もうっ……ひゃひぃっ!?」

曲面だけでなく、同時に先端を皮膚に食い込ませると、あからさまに反応が大きくなった。
気を良くした先輩は、その角度のまま足裏を滑らせ始めた。

「…っ!? ひっ、あはははははははははははははっ!! せんぱ、ダメです! それっ、くすぐったあああっははははははは!!」

さすがの刺激に、とうとう直斗は足を引っ込めてしまった。手を前に出してタイムという意思表示を試みる。

「はぁっ…はぁ……ダメです。その時点でっ、僕の意思では、耐えられそうにありません……」
「じゃぁ、どうするといい?」

先輩のどこまでも意地悪な質問に『知っているくせに……』と小声で抗議しながら、直斗は再び素足を差し出し

「……動けないよう、拘束をお願いします」
「よし、じゃあ今日は直斗の顔と反応をちゃんと見たいし、これにしようかな」

最初から決まっていたかのように、先輩は後ろに置かれた小袋から短めのバンド三本と長いものを一本、そして柔らか目のタオルを取り出した。
直斗の足首にタオルを巻き、その上からバンドを巻いて調整。
長めのものは一本は先輩の太ももに巻いて、直斗のものを固定するよう、残りのバンド二点できつく締める。
これで簡易ではあるが、直斗は先輩の太ももの上から逃げられない状態となった。

「さて、第二ラウンドを始めようかな?」

直斗は足の指を外側にそらすことで、無言で恭順の意を示した。
キッと気合を入れた凛々しい顔が、これから笑顔でくしゃくしゃになるのかと思うだけで、先輩の心も高ぶってくる。

「今度は始めから容赦しないよ?」

先輩はそう言うと、開いた左手で直斗のあしゆびをくっと掴んで、押さえつけた。
触られるだけでくすぐったかったのか、結んだ口元の端が歪む。
鉛筆で文字を書くように、円錐の上半分を這い回らせると、
すでに限界まで高められていた直斗の神経は悲鳴を上げ、こらえきれず顔を笑顔に歪ませた。

「……っつ!? っぷははははははははははははははははははっ!! だっ、ちょ、んひひひひひひひひひひあ~っはははははははははははは!!」

土踏まず周りを曲面でこすってやると、声にならない悲鳴を上げ、
踵を先端で引っ掻いてやると、悲痛な笑い声が響いた。

「いやぁあああっはははっはっははははははははは!! 先輩っ! そこは許しっ、ダメですっ!ダメっだぁあああっははははははははははははははははははは!!」

足裏の中で特に反応が強かったのは、拇指球を先端と曲面の上半分でいじりまわした時である。
直斗の指は全力で悪戯を防ごうと抵抗するが、先輩の力には勝てず蹂躙を許してしまう。
自由な上半身をビタンビタンと打ちつけ、逃れられない刺激を少しでも軽減しようと試みる。

しかし、ルーターの回転は電池があるかぎり止まらない。
刺激に慣れてきたと感じようものなら、先輩にソレを察知され、
回転数を上げ下げしたり、場所を変えることで異なる刺激を与えられた。

抵抗する気力が減り、足指の力が入らなくなってきたところで、先輩は新たな悪戯に出る。
今まで押さえつけていただけの手を三本、直斗の足指の間に入れ、残りの親指と小指で足を掴む。
これで足の指が見える上、ガッツリ掴まれて更に逃げられなくなる。
しばし刺激から離れ息を整えていた直斗の表情がサッと青ざめるが、気づいた時には動くに動けなくなっていた。

「あんまり動かすと、危ないよ?」
「そんな…動かすなっていうほうが、無理な~~~~っっ!?」

訪れたのは、足の指への刺激であった。
先輩はルーターを軽めに持ち、回転に合わせてくるくると、直斗の露出した親指を刺激していた。

「やははははははははははははっ!? なんですかコレ!なんなんですかこれはああっひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃっ!! こんな所っくすぐったすぎイッヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒ!!」

『指』への刺激は下手な足裏よりも強いものであった。ルーターとの相性が良かったのか、不規則な動きを、適度な刺激で与え続けてくるソレに、直斗は翻弄された。
困惑しつつも笑い声が消えることはない。両手で顔をぎゅっと隠し、自由な片足を打ち付けて笑い悶える。

「顔、隠さないで。見せないと、おしおきだよ?」
「ムリですっ! そんなっ!! ひぃっ!? ……んぎっ、やははははははははははははははははははは!? ああぁぁぁぁぁっはっはっはっはははははははははははははははははは!!」

先輩の指によって開かれた足指の付け根に、回転するルーターを入れられる。ソレがお仕置きの内容だった。
直斗にはあまりの刺激に先輩が言ったことも忘れ、のたうち笑い声を上げることしか出来なかった。

「ほら、顔見せてくれないと、やめられないよ?」
「ムリっ!! ムリいィッひひひひひ!! イジワル! 先輩のいじわりゅうぅぅっひゅひゅひはははははははは!!」
「……ふーん、そんなこと言っちゃう? じゃあいいや、しばらくやめてあげないから」
「やぁああっはははははははははははははは!! ごめっ、ごめんなさあああっっははははははははは!! あやまりますからそこはムリだっくはははははははははは! いひゃひゃひゃひゃひゃっ!!」
「ああ、指ならいいのか。もう、ならそう言ってくれればいいのに……」
「あ゛あ゛あああぁっははははははははははははっ!! ごめんなさいっ! ごめんなさいいいいぃぃぃっ!! そっちもやだぁあっはははははははははははははははははははははっ!!」

5分ほど『お仕置き』は続き、ようやくルーターの回転が止まった時、直斗はぐったりと倒れこんだ。
冬だというのに汗で髪は張り付き、衣服はよれ、うつろな目と半開きの口から漏れる呼吸音が、直斗の疲弊を物語っていた。

「……先輩は、本当に、毎回、とてもいじわるです……」
「いやぁ。直斗が可愛くてつい」
「本当、僕が、この刺激を、癖になってなかったら、ただの拷問ですよ……」
「そう言ってもらえると、頑張った甲斐があったよ」
「全く、調子がいいんですから…ふぁっ!?」

拘束が解かれ、投げ出されていた直斗の裸足でない方の足裏を先輩が人差し指で一撫ですると、横たわった体がビクンと跳ね上がる。
直斗が起き上がり先輩の方を見ると、ブラシ状のアタッチメントに交換されたルーターを試運転させながら、にこりと笑う先輩と目があった。

「今度は、こっち、だね?」

よく見るとアタッチメントは7種類くらいあるようだ。先が細かいもの、固そうなもの、円形のサンドペーパーまであるようだ。
直斗はふうっ、と大きなため息を一つついて後ろにぽふっと倒れこんだ。

「すみません。あと5分ほど休憩させてください……そしたら好きにしていいですから」
「ん、了解。じゃあその間、イジメてしまったこっちの足でもマッサージしてるかな」
「……あまり、悪戯はしすぎないでくださいね?」
「お楽しみはまだまだあるから、大丈夫だよ」

期待と静かな興奮に包まれた空間も、そう長くは続かない。
もう少し立つと、再び笑い声が響く楽しげな空間となるだろう。
その日は2人にとって、久しぶりの長い夜となった。

ーーーーーーーー解説とおまけーーーーーーーーーー

おまけイラスト

なおと 事前


直斗かわいいよ直斗。

これ作ったのも、もう5年も前なんだなぁとしみじみ。
改めて見ると描写が親切じゃないなぁという部分が多かったので補足を入れています。

さて、使用した工具なんですが、
【 今私が持ち運んでいない 】
ことが、まあこの小説のような反応を引き出せなかった証明になるかと思います。

いや、ちゃんと一定以上はくすぐったいんですよ。
電動歯ブラシの色々出来る版みたいなものなので。
すっごい弱い人に対してはすっごい画面映えもするんですよ。

ただ重さに対しての性能は…ぐぬぬ。

まぁ私もこの小説に書いた以上のことは試していないのでどこかで試された方がいたら教えて下さい。

着想はいつもの外国の動画から。
そして東京におらず、付近に大きなホームセンターがかなりあったので、
いろいろ試してみた結果がこれですね。

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今思うとアタッチメントの先端を自作して活用するのがいいのかなと思います。
売っている物は木やガラスや金属に使用するものなので、私のよく使っているブラシの先端や、

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このオシタコくんの先端みたいなのを据え付けて回転させたいです。

皆様も、どんどん試して試行錯誤して自分にしか与えられない刺激を
作ってみてくださいな。

それでは皆様、良きくすぐりライフを!

わかしら


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