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虎に翼

一週目から心を鷲掴みされたのは伊藤沙莉の演技だけじゃない(ひよっこで米子やった時に一発でファンになった)脚本演出に脱帽である。

「アナタの幸せを一番に考えているの」と言う母はるさんとはわかりあえないのかと思わせといて、実は最初から全て見抜いたうえで苦労させたくないと取りつく島もないようにしておきながら、桂場の言葉に啖呵を切り六法全書を買ってくれる、そして血を流す覚悟はあるの、とそれよわかっていて聞くはるさん。逃げ恥でおばさんとバカにしてくる若い子に「あなたもいつかなるものを馬鹿にしているのよ、それは呪いなの」といい切ったゆりちゃんに重なる。

そしてそのはるさんの苦労してほしくないという思いをちゃんと受け止めて「愛してくれてありがとう」と先ず言える寅子。そんな一週目は同じ女性として首がもげるくらいうなずきつつ、伊藤沙莉のセリフ回しや周りの人との間やユーモアを入れて軽やかに見せつつ展開していく話の運びに一週目から保存版だ!とブルレイのディスク買い込んでしまった。

なんたって大変な人生みたいだから描ききるために子役時代がないのだろうけど、一週目であれこれに散りばめられた要素で子供時代の背景もすべて想像できる運びになってるのもいい。がんばれ寅子。そして仲野太賀のキャラの良さ。書生として家族のようだけどすこぅし俯瞰で見ているからすべてを理解している彼の、ちょっとした表情の演技にいちいち笑いながら感心している。

そして今朝はたった一回で社会の歪みのために分断される女性を見事に表現していた。Xでの感想が流れてきて「結局女の敵は女だ」などど呟いてる人がいたけれど、どこ見てんだ、これは今現在でも起きていることじゃないか。

男装のよねは行き過ぎるときっと名誉男性になってしまうし、法律か結婚かと婚約者に言われ法律を選んだけれど馬鹿な男子学生のからかいに号泣する一期生の彼女と、天真爛漫に思ったことはすぐ口に出す寅子を突き放すよね。まだ説明はされていないが留学生?や平岩紙さんの役どころなど、いろんなことが語られるのだろう。

これからみんながどうやってうちとけていくのかな。毎日楽しみすぎてワクワクする。

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