マガジンのカバー画像

matou

29
東京とロンドンに其々住む20代女子がゆるりと綴る交換日記。美術に触れたとか、四季を感じたとか、刹那的なのとかなんでも。
運営しているクリエイター

#matou

サジェストされた世界から出よう

仕事がリモートワークになって久しい。 東京都で外出自粛要請が出てから、外にでることで身体にもたらされる抑揚のある日々が、14畳ほどの部屋の中で真っ平らに、滑らかに進んでいくようになった。窓枠を通して外を見ると、時折下船することを許された、潜水艦の中にいるような気分だ。 私自身の根が内向的なのも手伝って、すぐにその環境に順応し、かつての生活とは違うリズムを生み出せるようになった。通勤をすることで生まれるノイズを排除すると、日常の細かなところに目が行く。 例えば、もっと柔

籠るけれど世界に開く一年

新年、明けましておめでとうございます。 相変わらず、テキストが苦手な私ですが、今年も頑張ってnote更新します。本年もどうぞ宜しくお願い致します。 2019年を振り返って昨年は折り合いのつけ方、バランスの取り方に苦戦した一年でした。 仕事に全フリになったり、勉強に全フリになってしまったり、お花のことに全フリになってしまったり、家族の発覚、恩師の死から立ち直れなかったり。今まで生きていた中で一番「人間らしい」生き方だったのではないかと感じています。成果を上げるでもなく、無駄な

本当に守りたいもの

またまた沢山の時間が経ってしまいましたが、懲りずに宜しくお願い致します。 偏見に嫌悪する 若葉ちゃん、ご結婚おめでとう。 近々GRIDに行って細やかなお祝いをさせてください。 刷り込まれた価値観で相手のことを測ってしまっていて、振り返るとゾッとする瞬間ってあるよね。そこにちゃんと気が付いて、自分を振り返って正す力に感心しました。 6月のある晴れた朝に100パーセントの男性に出会うことについて 碧さんの軽妙洒脱な文を見て、益々磨きがかかった言葉に、勝手に安心したような気持ち

放心状態になるまで駆け抜けた、

標本リサーチで訪れた漢方の施設。 研究所の文献が一々可愛らしい。 このプロジェクトは完結できていないので頑張らなきゃ。甘えてばかりで申し訳ない。 Sawakoさんに、SONY CSL OPEN HOUSE にお誘いいただいて、感覚拡張や身体拡張について触れた。研究者への憧れが増していく。 個人宅にて行われる、月一の出稽古。 移ろう光と、交差点。 恋人とみた、「2018年のフランケンシュタイン」、DNA BLP。 日常的にDNA落としまくってることへの恐怖心もあったな

モノゴトの起源に触れたい

お久しぶりです、前回の日記から今に到るまで、西日本豪雨や北海道地震、大阪北部地震、日本は大雨や地震などいくつもの災害に見舞われました。 そしてこの文字を認めている今、iPhoneから「地震です」という険しい音でなるアラームが「生きている」という事実を突きつけてきます。 実を言うと、私はめちゃくちゃ臆病で、3.11の震災の映像が衝撃的過ぎて、あれから災害の資料を中々目にできない時が続いていました。見れるようになったのは去年のこと。 災害を境に身の回りの色んなことが崩れていっ

東京は楽しいけれど、この地で走り続けることへの疑問が湧いてきた

東京はすっかり梅雨が明け、40度まで達する暑い日が続いています。 碧さんや若葉ちゃんが疾走感ある日々を過ごしている中で、私はこの先の未来を考えながらゆったりと亀の様に前進していたよ。 今回は、お二人へのお手紙にするまでに時間がかかってしまって、今の自分のまとめとさせてください。 どんなことをしていたかというと、花以外の仕事を変えて、住む環境も変えて、通勤を自転車に改めたり、恋人と別れて、名刺を作って、次のプロジェクトに向けて色んな人たちと一つの作品を作る方向に進めています。

真、問う

タイトルが決まりましたね。 「真実を問う」みたいなニュアンスで取るとお二人がだいぶ切り込んでくれているので、いいタイトルだなーと眺めていて思いました。 ファッションブランドmatohuというのもあるけれど。 さてさて、私は最近何をしていたかと言うと懐石を作ったり、茶事の手伝いや座禅をしたり、茶庭の掃除などなど。インターネットから少し離れてアナログな生活を送っていました。お便り遅くなってしまってごめんなさい。 金沢のお宿無何有さんに行って、日本で唯一室町のたてはなが出来る花