【アイドレス】SCWと仲良くなるために
twitterでのつぶやきの代わりに、noteに登録してみました。
twitterでいろいろな呟きを見ていると色々考えることもあるのですが、その内容を書き留めようと思うと長々しくなってしまい、ツイートに収まらず、また、時間をかけすぎてタイミングを逸すことが多いので、ブログに近い形で書き留めた方が合っているかもと思い、試してみた次第です。
基本的には芝村裕吏さんが開催しているwebゲー厶「アイドレス」について、思うところを書き留めていくことになるかと思います。
ツイートの延長線上で、思ったことを思ったままにつらつらと書き、結局自分は何を言いたかったのかを手探りで探すスタイルなので、色々読みづらいことが多いかもしれません。
きっかけ:SCWとの「知恵くらべ」
先日、タイムライン上で、アイドレスの有力プレイヤーの一人である鈴藤 瑞樹さんがこのようなツイートをされていました。
ここから始まる一連のツイートにおいて、鈴藤さんが述べられていることも興味深いのですが、それはまた別の機会に考えるとして、今回はこのツイートの中の一部を見て色々考え込んだことについて、書き記します。
ちなみに、ツイートの一部を見て連想したことなので、このツイートの内容に関するお話ではありません。
このツイートの中で、考えることになったきっかけは下記の部分です。
アイドレスはセルフクラフトとの知恵くらべだと思っていて
この表現に納得された方も多いのではないでしょうか。自分もその一人です。
セルフクラフト、正式にはセルフクラフトワールド(SCW)はアイドレス内のワールドシミュレータの名称です。プレイヤーが作成した様々なゲーム内世界の設定情報(アイドレス)は、このSCWを介してゲーム内に反映されます。
この時、作成したアイドレスが、作成者の意図せぬ利用が行われ、ゲーム内で大きなトラブルを引き起こす事象(爆発)が起きてきました。
このため、アイドレス作成、とりわけ影響範囲の大きいアイドレスにおいては、爆発が起きないよう、悪用を禁じる設定をいれるなどの対策を取ることに重点が置かれています。
こうした、爆発を起こすSCWと、爆発を起こしたくないプレイヤーの関係を指して「知恵くらべ」と表現されたのだと思います。
SCWは敵ではない
ただ、SCWは明確な意図を持って爆発を起こしているのでしょうか。
それは違うでしょう。ツイートされた鈴藤さんもそのような意味では述べていないと思います。
SCWで運営されている世界の雑多な住人(いわゆる設定国民)が、各々の意図でアイドレスを利用した結果爆発が起きている。よって、もう少し正確に述べるのであれば、鈴藤さんが述べられている知恵くらべの相手とは、SCWそのものではなくその中に生きる設定国民達のことなのでしょう。
それを踏まえても、設定国民達に悪意があって爆発を起こしている訳でもありません。(クロスアクシアなど、一部の敵対勢力を除く)
作成者である我々の意図が十分に理解されないまま運用が行われたか、あるいは、爆発対策でないそもそもの目的になにかの欠陥があり、作成者の指示通りに運用した結果として、意図せぬ事象を引き起こしたか、ということなのではないかなと思います。
そんなことをぼんやり考えていると、現実でも割と似たようなことが起きていることに気づきました。
SCWは開発ベンダ?
SCWは、発注者(プレイヤー)の要件(アイドレス)に従ってシステム(世界)を作る開発ベンダなのではないか、と思ったのです。そう考えると、自分の中で色々な事が腑に落ちました。
発注者は色んな思惑があってシステムの開発をベンダに依頼します。ただ、必ずしもその思惑が達成されるとは限りません。
それは開発ベンダ側が原因であることもありますが、発注者側が原因であることもあります。
その上で、SCWがどのように世界を構築しているのかを知る術はないのですから、今回のケースでは開発ベンダ(SCW)側には問題がない前提で考えてみるべきでしょう。
発注者側が原因でシステム開発に失敗するケース、それは、企画および要件定義に失敗しているということになります。
顧客が本当に必要だったもの
「顧客が本当に必要だったもの」という画像をご存知でしょうか。話題になったのは随分前ですし、一部の界隈のみの話題だったようにも思いますので、ご存知ない方も多いかもしれません。
「顧客が本当に欲しかったもの」とは簡単に言うと、システム開発の難しさを揶揄する、いわゆるネタ画像です。
出典:https://gyazo.com/9ed3d3c60da970923550d6917ed9a58c
システム開発における各プロセス全てが酷いことになっているのが見てわかるかと思います。
ネタ画像ではありますが、実際のシステム開発においても、程度の差はあれこうした「酷いこと」になるのは後をたちません。
こうした酷いことになる理由はいくつもあるのですが、今回のお話に関するものは2点です。
1つ目は、自分がやりたいことを相手に伝えるというのが、とても難しいという点です。
「顧客が説明した要件」から「プログラマのコード」あたりまでのイラストが何一つ一致していないのがこれに当たります。要は伝言ゲームに失敗しているのです。
アイドレスでは、爆発しないよう色々な注意書きを書いていたりしますが、これはこの理由に対する対策なのかなと思っています。
2つ目は、そもそも自分が本当にやりたいことを把握するのはとても難しい、という点です。
画像で言うところの、「顧客が説明した要件」と「顧客が本当に必要だったもの」とが、そもそも一致していなかったのがこれに当たります。
最初から、目指すべきゴールが間違っていたら本当のゴールには辿り着けないよね、というお話です。
気をつけていればそんなこと間違えるはずなんてないだろう、と思いますが、これが本当に難しい。
というよりは、とにかく面倒なのです。
地味だし、出てくる言葉は抽象的なことばかりだし、やりたいことに対して「それをするとどうなるんですか」と煽りのような問いを繰り返されて腹が立つ。何より、手間がかかる割に役に立つようにはとても見えない。
そんな作業を進んでやりたいと思う人は、そう多くはないでしょう。
必要性が理解されないからそもそも対策を取らない、あるいは取ったつもりになることが非常に多いです。
ただ逆に、この点をしっかりと検討し、その内容が整理されていると、その後のコミュニケーションはだいぶ楽になります。1つ目の理由の対策にもなるのです。
なぜなら、そもそもの意図や、背景がしっかりと確認できれば、要件定義で伝えきれなかった細かい点についても、その背景を元に適切に補完してくれることが多いからです。(もちろん限界はありますが)
SCWと仲良くやっていくために
ここまで書いてきて、ようやく自分が言いたかったことが見えてきました。
SCWと円滑にコミュニケーションを取る(爆発させない)ために、アイドレスを作る際、そのアイドレスがどういった目的で作るのか、考えてみるのはどうでしょうか、と言いたかったようです。
もちろん、これで爆発が起きないようになるなんてことは言えません。
ただ、面倒でもその手間に見合うだけの価値はあるのではないかなと思います。
なぜ目的を考えなければいけないのか、どうやって考えればいいのかについては、別の機会にまたつらつらと思ったことを書いていこうかと思います。