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ライブと一緒

 歌詞とイメージするメロディはすぐにあるのに、どうしてもしっくりとしたものに仕上がらない作品があります。
 以前、佐々並音楽堂で、そんな作品を、3人で共同製作したことがありました。お相手は、アノアとペロ。
 なんともいえない気だるい空気感のラブソングです。
 言いたいことを言いあいながら、試行錯誤の連続で緊張感に満ちた時間が流れ、ようやく、仮ですが全体像が見えて、コードをあててピアノで簡易録音。
 後ろには、軽くペロのブラシもはいっています。

 こんな創作作業は、アノアとペロは初めてだったようで、とても刺激的だったそうです。

 実は私が共同製作に求めるものは、苦手な部分や欠点を補いあうのではなく、
「異なるオリジナリティによる化学反応」なのです。
 私が表現したかった空気感が、より浮きあがり、それでもやっぱり、anoa節のキレイな旋律が随所に散りばめられています。

 将来、アノアとペロ のライブで、欠かせない曲になるのが、ハッキリと見えます。

「この歌、アノアちゃんがちゃんと歌い込んで、自分の間合いで歌えたら、これはめちゃくちゃええ歌になるわ……」
 興奮する私。 一方、アノアちゃんは、
「あかん……悪いとは思わんけど、なんか、集中しずぎて頭がいっぱいいっぱいで、ええも悪いも、まったく客観的に見られへん」
「一緒につくったら、だいたい、みんなそう言うわ……そやけど、ホンマ、めっちゃええやんなぁ…どう思う?」
と、今度は、ペロちゃんに、質問をふりました。
 するとペロちゃん。
「 ……は い ……」
 それ、ライブと一緒のリアクションやんけ!

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