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未来に向けて変わりつつある価値観

最近『自分らしさ』という言葉に、昔に比べて頻繁にふれるようになったと感じる。
それは文庫本の世界でもアイドルの歌詞でも、街中の広告でも。
そもそも自分らしさより協調性、共感性を重視してきた日本にとって、自分らしさとは何なのかを考えてもみつからない人々も多い。

若い世代の人達と関わる時、わたしは必ず何が好きなのか何を将来したいのかについて細かく質問するようにしている。
何故なら便利になればなるほど情報は溢れ、選択肢も溢れかえる。
これは若い世代の生の声である。

『自分が何が本当に好きなのか何が本当にしたいのか分からない』
『周りに良い情報や物が溢れすぎて、どれを選んでも正解な気がする』

そんな現代だからこそ、本当に相手が魂のレベルで欲している価値観を知りたいのだ。

わたしが小さい頃、学校で皆んなが良いと思うものが良いという価値観を植え付けられていた。
道徳の時間でディスカッションの授業があったが、一つのテーマについて何が好きか何が嫌いかを言い合うのだが、同じ意見を持つ者でチームになり協力し発言をする。

しかし仲間が少ないチームは発言をしなかった。
人数が少ない=少数派意見、少数派意見=受け入れがたい意見。
少なくとも私が感じた感覚は、それだった。
題材が子供用なので布団かベッドか寝袋かソファーベッドかといった単純な内容についてであったが、殆どの子がベッドかソファーベッドか布団だった為、寝袋と答えた少数派チームは笑われた。
結果、多数決でベッドが一位になった。

ディスカッションの目的は、子供たちが自由に意見を言い合い、それぞれ選択した物のメリットデメリットを考えさせることにより、考える→考えをまとめる→人前で発言するを培うものだったのではないか。
それなのに多数決で順位までつけた事により、結果は多数派意見が勝利になってしまった。

子供の虐めも皆んなと同じじゃないと虐められるという事案は少なくない。
こうして育ってきた子たちが、流行り物以外で価値を見出すのが難しいと言い出すのも理解は出来る。

こんな時代だからこそ、探究心や好奇心を身につけてほしいと切に願っている。
色んなカテゴリに興味を持ち、それを探り、体感する。
そんな経験を重ねていく事が、きっと自分を知る事になると思っている。

現代のマーケティング業界において、70%多様性30%共感性のバランスが一番売れるとされている。
例えば、成功しているファッションブランドはファストファッションにはない斬新なデザインに着心地や型は馴染みやすいものを追求した物が多い。
他と被らない、自分だけが身につけているという優越感、そこにステータスを感じるのだ。

アニメで言うならば、モブキャラではなく主要メンバーの中の一人。
憧れで誰かの人生を真似るわけではなく、自分自身の心の声で選択した人生を歩むことこそがカッコイイ。
それが受け入れられ、お金も稼げる時代になったことは凄いことである。

自分らしさや自分の特技がお金になる時代。
未来は更にAIも発達し便利になり、自分にしかないものを追求しなければ生きていけない時代になるだろう。

その未来までに、あなたはあなたを知り、あなたの価値を高めてほしい。

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