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audible:DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール

この本のことは知ってた。話題になってたからね。

でも読まなかった。いろんなレビューサイトで紹介されていて、「死ぬ時に大金持ってても仕方ないでしょ?使い切れよ」という内容に見えたので、興味なかったんだよね。

言ってる趣旨は分かるし、そうは言っても寿命は予測できないんだから、無計画に使う訳にもいかない。

しかし、だ。audibleがいいのは結構人気作品がラインナップされてること。「へぇ、あの本もラインナップにあるんだー」ということが多い。本書もそうだった。

1ヶ月1,500円で聞き放題のサービスだからこそ「聞いてみるか」と思う。

ちなみに最近audibleのことをよく書いているので、オススメにaudibleのNote記事がよく出てくるんだけど、結構な人が1ヶ月1,500円で1冊しか読めないと思ってる(正確には入会キャンペーンで1冊無料、さらにaudible会員にはamazon指定の1冊が無料なので、3冊と紹介している人が多い)。

でも、聞き終えた本を返却手続きすることでコインが返ってくるので、事実上無制限に聞ける。裏技でもなんでもなくてアマゾンもちゃんと認めている正規の手続きです。ただ、返却手続きの場所が分かりにくいので、2022/1/27からはそんなことをしなくても、聞き放題へと移行することにしたのでしょう。

最近早朝に近所を1時間ほどウォーキングしてるし、夕方(在宅)仕事が終わった後も1時間ほど室内ウォーキングや筋トレをしてる。その時が絶好のaudible時間。

おかげで結構速く聞き終える。本書も2日ほどだったかな、聞き終えるまで。もちろん1.3-1.4倍速でね。

さて、聞いてみての感想だけど、当初予想していたのと、聞き終えた後では感想が全然違った。いやー、聞いてよかった!

聞き放題だから触れる機会があったけど、そうでなければ自分で書籍を買うことはなかったと思うので、サブスクのaudibleサマサマです。

骨子は当初の予想通りの内容だった。
・死ぬ時に金を持っていても仕方ないよね。
・しかしアメリカ人も他の先進国も年を取るにつれ貯蓄額は上がり、死ぬ時まで右肩上がりという統計データ。つまりみんな死ぬ時一番金持ちになってる。

しかし、聞いてよかったと思うのは、単に「死ぬまで大金を離さないなんてバカじゃねーの?」という揶揄でもなく、無造作に「使って使って使い切れ!」というものでもなかった点。

80歳で1,000万使うよりは、30代で1,000万使う方が有意義だよね?お金を貯めて貯めて、数ヶ月の延命治療のために多額の医療費払うよりは、若い頃にしかできない体験、経験に使った方がよくない?など、徹底して「有意義にお金を使うにはどう人生を生きればいいか」という考察になってる。

煽りや批判、揶揄ではなく、真面目に謙虚に著者の考え方が述べられており、本を書いた時点で50歳という著者が実践してきたことが実例として記載されている。

何度も書くように無造作に使えと煽っているわけではない。普段の生活は収入以上の支出はしない生活を心がけ、老後や子供たちのためのお金はちゃんと取っておき、その上で「今本当にしたいこと、今しかできないこと」には遠慮なくお金を使おうと提案している。

みんな、老後いくらかかるかの計算をしないから不安になって不必要なほどお金を貯め込む。だから死ぬ時が一番金持ちになってるんだよ、と。

老後いくらかかるのか、いくらまでに抑えた生活にできるのか、などにも踏み込んで記述されてる。

ちなみに、その「老後いくらかかる?」の考え方や計算手法が本書では紹介されているけど、ここ日本で本当に今ボクらの世代はいくらかかるのか、国はどこまで保障してくれるのかを知りたければ、「FP3級を取れ」です。以前も記事で書いたけど、目の前の霧が晴れる思いがします。

当初の予想と違って、「うんうん、よく分かる。ボクもそう思う」と、いちいち納得できる内容だったので、聞いてよかった。

ただし。

その上でボクの考えなんだけど、「お金をかけずに楽しめる趣味や人生を模索する」のも歳を取る楽しみだと思う。

著者は、例えばマリンスポーツなどは若い頃しかできないよね?とか、海外旅行も80や90になると若い頃と同じようにはできないよねと書いてる。

それはそうなんだけど、ボクはスポーツをガンガンしたいと思わないし、もはや海外旅行も毎年行きたいとも思っていない(行かないとは言ってない)。

毎朝季節の移ろいを感じながら1時間ほどウォーキングする。耳にはaudible。

帰宅したら1杯20円以下のコーヒーを飲む。

かわいいフェレットと遊ぶ。日中は思いっきり仕事をする。

昼間は妻が作ってくれたランチを食べて、30分昼寝をし、自分の部屋に掃除機をかけて、午後また仕事をする。

仕事が終わればaudibleや録画した番組を見ながら室内ウォーキングをする。筋トレもする。

夕食までの30分ほどゲームをする。

夕食後はNote記事を書いたり、30以上ある登録チャンネルのyoutube動画をチェックしたり、電子書籍を読んだり、楽天ポイントのおかげでほぼ毎月無料で読めてる楽天マガジンで雑誌をチェックしたり、またまたフェレットと遊んだり。

週末はデジカメを持ってひと駅散歩したり、市民プールに行って2km泳いだり、ギターを弾きながら弾き語りを歌ったり。気が向けば月額250円のJOYSOUNDカラオケ(iPhone)と遮音マイクを使って、部屋で1時間ほどカラオケを歌いまくったり。

50歳にして辿り着いた今のライフスタイルをボクは思いっきり楽しんでる。毎日が楽しい。明日死ぬと告げられても「我が人生に一片の悔いなし」と言えると思う(byラオウ)。

今の記憶を持ったまま40歳に戻っても、30歳に戻っても、この50歳の生活をもう一度目指すだろう。

そして大事なことは、この楽しい生活にほとんどお金がかかっていない。初期費用は別にすれば、毎日楽しむ分にはお金がほとんどかからない。

もちろん、マリンスポーツやウィンタースポーツ、なんならハングライダーみたいなスポーツとかが好きで、そこにお金をかける人生も否定はしない。実際ボクも30代までは妻と一緒にスキューバーダイビングやってたし。

でもボク自身は「お金をかけなくても楽しめる人生」を探すようになってきたし、実際それで楽しめてる。

若いうちにしかほぼ組めない35年ローンを組んで家を買おうとも思ってない(もう組めないけどね)。家が欲しくないわけではなく、以前書いたけど、ボクは家で孤独死したいと思っているので、死に場所としての持ち家は老後買うつもりだ。贅沢を言わなければ東京でも500万ぐらいで買えるので、その時になれば現金一括で買おうと思ってる。

だから本書の趣旨とはちょっと違うんだけど、「死ぬ時に大金を持っていても仕方がない」という趣旨には賛成なので、違う方向で使うことを考えていきたい。具体的には寄付とかだね。

実は寄付についても本書で触れられている。大事なのは「死ぬまで後生大事にお金を貯め込むのではなく、有意義な使い方を常に考えよう」ということだと受け取った。

少ないながらも数年前からいくつかの団体に寄付を継続しているし、スポットでクラファンの寄付や一時的な寄付をすることもある。それをもう少し広げてみようかと思った。

ボクも50歳なので、これから先、お金がかかる趣味やライフワークが出てくるとは想像しにくい。だから、寄付を含めて、別な方向で有意義なお金の使い方を考えていくようにしたいと思った。

なお、本書の前半で紹介されているいくつかの手法をボクは知らなくて、早速試してみた。

まず、いろんな保険会社が提供しているという寿命シミュレータ。日本でもいくつもあったので早速やってみた。

めっちゃ長いらしい。いや、別に長生きしたいと思ってなくて、75歳ぐらいで死にたいんですけど・・・。

あと、アメリカでは長寿保険というのがあるんだね。長生きしすぎてしまった時の保険をかけるというもの。通常の保険と逆の考え方だね。

面白いなぁと思ってググったら、日本でも普通にあった。

いろいろ条件はあるようだけど、簡単に要点をまとめると
・保険金を支払うが、想定寿命より早く死んでもお金は返ってこない(損をする)
・しかし、想定寿命より長生きしても年金の支払いは続く。

例えば50歳から65歳まで、まとまった保険金を払っておくことで、65歳から月々いくらというお金が保険会社から振り込みが始まるという仕組み。支払った保険金の元手を取り返す前に死んでも戻ってこないから(死亡保険とは違うので)、その時は損することになるけど、逆に月々の支払額x生きた年月が、保険金総額を超えれば、その後は死ぬまでずっと得をするというタイプの保険。

年金って一般的には公的年金(国民年金と厚生年金)しかないように思われてるけど、月々定額が支払われる制度を年金と呼ぶ。保険会社が山のようにサービスを用意していて、民間年金なんて呼ばれたりする。

それは知っていたけど、保険なんてどれもぼったくりなんで全部興味なかった。調べもしてなかった。ただし、FP3級で必要になる知識なので、勉強はした(保険の掛け方と支払い方で4パターンあり、その名前と手法がFP3級の試験で出る)。

しかし、「思ってたより長生きしてしまった~。公的年金では足らんし、貯金も尽きそう~」という時に保険会社が毎月いくばくか払ってくれる年金制度があるなんて知らんかった。

コストメリットがあるなら加入を検討してもいいかなと思って、早速webサイトで見積もりをしてみた。その結果がこちら。

アホですか(●`ε´●)

月額84,750円!?年間100万?その金があったら、自分でETFなり信託買って、長寿リスクにヘッジかけるわ。

どこの生保会社も同様に見えたので、シミュレーションは1社だけで終了。

保険は「自分で運用できるなら不要」ということが今回もよく分かった一件でした。


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