札幌吉本とNSC扱い

吉本興業に所属するためには主に吉本の学校『NSC』に通い卒業することになります。
多くの芸人さんの公式プロフィールを見てみると例えば【出身/入社/入門:NSC東京校◎期】と書かれています。
NSCは主に大阪と東京にあり、そのほかに地方校として沖縄 福岡 岡山 広島 名古屋 札幌などがあります。

一方でNSCに通わずに所属になる場合もあり、多くは①吉本の主催するオーディションに合格して所属②吉本からスカウトされる③所属されている芸人の弟子になる(主に落語さん)などの理由が上げられます。
この場合は主に吉本へ所属した年とNSC生が卒業して所属した年を照らし合わせて、NSCだと何期に通った扱いとされます。

例えば霜降り明星
お2人のプロフィールを見ると2011年所属 NSC大阪33期扱いとなっています。
2011年に所属された大阪33期はビスケットブラザーズ コロコロチキチキペッパーズ 男性ブランコなどがいらっしゃいます。
NSCには通っていないが、吉本という組織の中では同期扱いなわけです。

一方で地方事務所はと言うとしばらくはNSCがなかったので例えば福岡吉本は90年に所属は1期生、91年に所属は2期生という感じで分けられていたそうです。

札幌吉本はというとオーディションを経て1995年にデビューとなったタカアンドトシ まさまさきのり(現:錦鯉 長谷川)などが札幌吉本1期生と言われています。
テレビ番組『だれかtoなかい』にタカアンドトシが出演された際はNSC大阪13.5期相当と紹介されていました。
モリマンモリ夫さん曰く、モリマンはタカトシの先輩に当たるのだとYouTubeの街録chで説明されており、ウェブアーカイブを使って97年当時の吉本プロフィールを見るとモリマンさんは94年8月入社・入門となっておりました。
それ以降所属の芸人さんは特に2期3期4期とは呼ばれていないみたい(?)です。
毎月開催されていたオーディションライブで同じ月に合格して所属していたら同期って感じみたいですね。
なので札幌吉本から東京へ移籍すると東京NSCと合わせることになるので、例に上げると2012年に札吉へ所属されたつちふまズ東京NSC17期扱いとなっています。
ということはつちふまズは霜降り明星や大阪33期の1期後輩という形になるんですね。


そんな札幌吉本にも2020年にNSC札幌校ができました。
今までは所属するためにはオーディションライブに合格し所属権利を勝ち取るだけだったのですが、NSCに入学→卒業→所属という道もできました。

しかし2020年は流行病のせいかオーディションライブが一度終わってしまい、2024年現在になっても復活はしていませんのでしばらくはNSCからの所属だけになる様ですね。
20年に所属権利があった者は20年中に所属していたようで、みこはち 中(ちゅん)の2組が所属。
YouTubeの企画で中さんがコンビを組むことになった際に札幌NSC1期生は在学中だったので「相方はNSCに通っていないがいいのか…」とも言っていました。
オーディション(社員さんの面接)に受かって所属だから大丈夫とか周りの芸人さんに言われてたはず、となるとNSCができる前の最後の所属は大ちゃんになる様ですね。

4月になるとNSCを卒業された芸人さんがドサッと所属するのが3年続くと、札幌NSC3期出身の補色が7月に解散。
なかもり サカヅメとそれぞれピンになるのか新コンビを組んだりするのかと思っていると、サカヅメさんが新しく組んだのはNSC3期生ではない方。
学生時代の同級生とコンビを結成し、社員さんなどへのネタ見せを経て所属をOKしてもらったとのこと。
そうして暮花火タダヨシさんが2023年8月に入社。
公式プロフィールには『入門:その他』と表記があるものの、札幌NSC(札幌吉本)で初となる同期扱いになるのではないだろうか。
地方校ができてNSC外から所属になった方って他にいらっしゃるのでしょうか……

ご本人はどう思われているかはわかりませんが、タダヨシさんは札幌NSC生だけが出る若手ライブ『NEW WAVE LIVE』にも出演されていますので吉本全体で見るならそういう括りになるのではと思います。

次にまたNSC生ではない所属者が出てくるのはいつでしょうね。


ちなみに。
基本的には札幌吉本からデビューして東京本社や他事務所に移籍する方が多いです。
これとは逆に札幌吉本に来る方もいます。
これが少しややこしく、移籍してくる場合吉本へ再入社となる場合が混同している様です。

⚠️私調べなので間違いがあるかもしれません!

A.移籍してくる場合

東京や大阪吉本から移籍。
なので芸歴はそのまま、リセットされません。
桂枝光 笑ハンティング モリマン 大林宜裕 桂三段 アマリ隊員などが該当。

B.再入社となる場合

東京や大阪など吉本へ所属していた経歴がある方。
一度吉本を退社してオーディションを経て札幌吉本へ再入社という形になっています。
吉本は再所属になると芸歴がリセットされるシステムがあり、この場合もそのシステムが活用されている様です。
近年では芸歴ロンダリングと呼ばれているそうで、基本的にこのシステムは他事務所で芸歴のある方やNSC出身者の方がNSC入学すると適用されるものです。
ただ、最初に札幌吉本からデビューされて他事務所を経て再び所属した場合はリセットされない様なので人によって変わるかもしれません。
じゅんぺい(しろっぷ)
NSC大阪25期生、2003年デビュー。
大阪吉本で活動後退社、オーディションを経て2009年に札幌吉本へ所属。
Twitterにて2010年に『芸歴2年目です!』とツイートされていらっしゃいました。
束田(コロネケン)
NSC東京17期生、2012年デビュー。
東京吉本でコンビ『メガスタンプ』で活動後退社、オーディションを経て2016年に札幌吉本へ所属。
同期の誰々と〜というツイートが多数ありましたがNSC時代の同期芸人であったり、他事務所の方でも全員2012年デビューの方でした。
コンビで所属した関係で芸歴ではなく結成年で表記されがちな印象なので、リセットされていらっしゃらないかもしれません。

ただ『お笑い芸人』という大きな括りで見ればじゅんぺいさんは2003年デビューですし、束田さんは2012年デビューなのは変わらないです。
ただ吉本興業という会社に入って芸歴何年なのかなという話なのでお間違えない様にお願いします。

C.NSC生の場合①

NSC東京8期生のオジョー
卒業後すぐに札幌へやってきてオーディションライブを経て札幌吉本へ所属。
卒業した年である2003年9月に行われたM-1予選へはアマチュアでエントリーされており、2004年4月に正式に所属。
その間に東京吉本や他事務所に所属をしていないため、卒業して直で入社した扱いになっている様です。
公式プロフィールにもB.のお2人とは違い、NSC出身である事が表記されています。
札幌吉本へ2001年所属 NSC東京6期生のジョーカーもおそらく同じな様です。

D.NSC生の場合②

NSC東京13期生の根本(ゴールデンルールズ)
NSC時代から組まれていた当時の相方が北海道出身で卒業後(2008年)すぐに札幌吉本へ入れると思い来たものの、オーディションライブを経ての所属と知らなかったため主にフリーで活動(のち解散)。
現在のコンビを結成し、道内の他事務所を経て札幌吉本へ所属。
②と同じNSC卒ではありますが吉本へ所属した時点での芸歴で数えることを考えると2012年デビューとなっています。

札幌吉本には他にもNSC経験者が所属されております。
やすろー(ねこ超人)
東京校21期(中退)→オーディション所属(2019年)
三上由貴
東京校21期(中退)→札幌3期生
サバツナ鈴木
東京校27期(中退)→札幌4期生

また、2016年に札幌吉本へ所属していたササタニ
2018年3月に退社後、NSC東京校(24期)の卒業を経て東京吉本へ所属。
芸歴リセットシステムにより2019年デビューになっており、同年に札幌吉本へ所属したスクランブルとは同期となっています。

2012年所属のつちふまズ、一度解散をし小澤さんは引退。
2016年に再結成した際もオーディションライブを経て所属していますがプロフィール上は2012年所属となっているので、近年は臨機応変になっているのかもしれません。
コロネケン束田さんとは12年だろうが16年だろうが同期みたいですね。

札幌吉本はややこしく、過去には解散をすると退社扱いになる場合があったみたいです。
新コンビを結成してそのコンビでオーディションを受けて合格すればまた再所属できるという形になっている様ですが、その場合は最初に所属した時から芸歴を数えるのか、それとも再所属した時から数えるのか。
どうなんでしょう?

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