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ワンダフル通信<2021.08.11>


「Sundayカミデの18歳の話」

高校2年のクラスは、ジョクラと呼ばれていて、40人中、35人が女子だった。

男子は、僕を含めて5人。


男子の席は、いつも教室の窓側に、5席並べられていた。


その1列に並んだ5席のうちなら、席替えが許されていた。一方、女子は、縦横無尽に席替えを定期的に楽しんでいた。


体育祭のクラス対抗男子リレーは、5人しか居ないので、先生達に入ってもらったり、僕は3回走ったりしていた。


全くもって、最下位の僕達だったけど、先生達は円陣を組んで、アンカーの僕がゴールすると、みんなで抱きしめてくれた。


女子は、自分達がデザインしたTシャツをみんなで揃えて、とても楽しんでいた。


僕達は、5人しか居ないのに、仲良くなる事はなかった。


あまりにも、背景の違う5人だったから。


僕達は、1年間、女子達の作りだす世界の隅っこで生きていた。


それは、とても快適だった。


休み時間もひとりで、ボーッと過ごす事が出来た。何故なら、誰も話しかけて来ないからだ。


男女数が合っているクラスだと、決まって、何らかのグループがあり、満遍なくそれなりにコミュニケーションを取らないと気がすまない性格だったので、それはそれでひとりの時間が失われてしまう。


僕は、当時18歳の高校2年生だった。

本来なら、高校3年生で進路の事を考えるべきタイミングだった。周りの同じ歳の友達は、受験や、就職、やりたい夢などを、少しずつ明確にして行っていた。


しかし、僕はまだ2年生。


ラグビーは、年齢的には最後の年だ。でも、仮に大阪の大会でそれなりの結果を出しても、大学推薦は、学年が違う為にまず来ない。


でも、もしかしたら、1年間の何らかの猶予をもらって推薦があるかも分からない。


モチベーションをどこに持って行くか。


そんな事をひとりで考える時間が、ジョクラのおかげで充分にあった。


ジョクラの教室は、いつも華やかな香りが充満していた。香水、デオドラント、コンディショナーなどの香りが混ざり合って、その香りの勢力達が、全ての匂いを消し去っていた。

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