トライアングルストラテジーの発売に踊り、クリエイターの名を世に知らしめたいと思う。
3月4日、とても楽しみにしていたゲームが発売されちゃいました。なんで「されちゃいました」というのか。
それは面白いゲームはとにかく時間を溶かすから。関係各所の皆様におかれましては、しばらくさらに納期遅れが多くなること、ご了承ください。
そのタイトルは「トライアングルストラテジー」。タクティクスRPGと呼ばれるマニアックなファンのいるジャンルです。
僕くらいの年(40代後半)のゲーマーには「タクティクスオウガみたいなやつ」といえば通じるでしょうか。
トライアングルストラテジーには、完成版と変わらない序盤のみが収録された体験版があります。セーブデータを製品版に引き継げるので、もう物語は始まっているのです。最近僕のSlackやLINEの返信が遅いのはそのせい。
前述のタクティクスオウガにハマったのは1995年。僕が大学4年生の頃です。面白すぎて周りにも布教し倒しました。
その後、開発元(クエスト)から製作スタッフがスクウェア(現スクウェア・エニックス)に移籍し、1997年「ファイナルファンタジータクティクス」が発売されて大ヒット。
その後はなかなか同タイプのゲームは登場しませんでしたが、2018年にオクトパストラベラーが発売。タクティクスオウガみたいなゲームとして、中年オタクそしてなんとあの松山ケンイチさんがテレビ番組で絶賛しその名を轟かせます。
今回のトライアングルストラテジーは、40代のゲームファンにはタクティクスオウガのそして若年層からはオクトパストラベラーの影を見る超期待の新作なのです。
週刊ひがしおおさかは基本的にオタクの巣窟で、関わってくれる人もオタク的コンテンツが好きな人が多数。ゲームを紹介してくれる若手もいて、とても快適な環境で仕事をしています。
しかし少し気になるのは、若手も含め多くのプレーヤーが作り手の情報をあまり知らないこと。マリオやゼルダは宮本茂だし、ドラクエは堀井雄二。FF(ファイナルファンタジー)は坂口博信で、メタルギアは小島秀夫。みんな大好きポケモンは、ゲームフリークの田尻智。主人公の名前はここから来ています。
そしてオウガバトルシリーズは松野泰己でした。ちなみに松野さん、最近は猫のツイートばかりしています。
英語が全くできない僕ですが、海外(欧米?)ではゲームも映画と同様にクリエイターがリスペクトされる土壌があると聞きます。
有名なエピソードでは、ビートルズのポール・マッカートニーが1990年の来日時に「息子がファンなんです」と宮本茂と食事をし、宮本はポールにサインを贈ったというもの。また、アメリカのメディアは宮本を「ゲーム界のスピルバーグ」とも表現するとか。
昨今の「ニッポンすごい!」な風潮から、小さな事実が誇張されている可能性もありますが、ほぼすべてのゲームで作り手を意識しない日本の現状とは大きく違います。
「映画は監督をリスペクトしているのに、、、」
と野暮なことを言う気はありません。でも、ちょっとは気になりませんか。作ってる人がどんな人で、自分が好きなゲームをどんな思いで作ったのか。今はWEBメディアやYoutubeでクリエイターインタビューが掲載されています。その気になればすぐに調べられるんです。
最後にひとつ、以前から気になっていた愚痴を少し。
昨今よく聞く「推し」と「運営」という言葉は、コンテンツとの関係を固定化する所以になっているように感じるのです。
推しも運営も、僕たちの関わりにより大きく変化します。
自分が好きなものをより知って、関わる人とコミュニケーションを取ることから新しい関係を作ってこそ楽しい距離感を作れるのではと感じています。
さて、待望のトライアングルストラテジーのプロデューサーはオクトパストラベラーも手掛けた浅野智也。
彼らが作る世界が僕たちをこれから数日(数週)間、わくわくさせて人生を変えてしまうような体験を与えてくれることを期待します。
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