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「アナウンサー志望の学生」という特殊な世界

先日知り合いの20代女子(関西セブンズ担当)と飲んでいると
「なんで男は女子アナが好きなんですか?!」
と、全男性を代表して怒られた前田です。

なんでって言われても…。

みんな、好きな女子アナさんの1人や2人いますよ。だって最低限の品があるし、仕事してるし。あとかわいいし。
もちろん僕にもお気に入りの女子アナさんがいます。NHKの首藤奈知子さん。

12年ぶり、今年4月から「おはよう日本」に復帰。あゝ毎日首藤さんに会えるなんて幸せすぎる。

毎朝首藤さんに会える

現在42歳の首藤さんは、20代の頃にもおはよう日本を担当。ニュース番組では踏み台が必要になる推定150cm以下の低身長、その踏み台で躓くドジっ子キャラ、そしてなにより賢そう。今まで隠していましたが、僕が30代前半の頃のMacBookの壁紙は首藤さんの和服姿です。めっちゃ好き。首藤さん復帰がうれしくて、最近早起き。

僕がメディアとして活動しているせいか、マスコミ志望の若者によく会います。なかでも「アナウンサー志望の学生」は特殊な世界。

関西の大学に通っていてテレビ局アナウンサーとしての就職を目指す多くの若者は、東京にあるアナウンス学校に関西から通います。
彼らは金曜日の夜行高速バスに乗って、日曜日の夜行バスで帰ってくる。なかには実績作りのために自分でライブ配信の実況をやるひとも。とにかくすごく前向きで、僕たちも何か手伝えないかとマジで思っちゃいます。

本業であるはずの大学生活は、どちらかというと入社試験の条件をクリアするため。学費や交通費を稼ぐためにバイトもしっかりやって、自由な時間は自分の将来のためにしっかり使う。
何も考えずに学生時代を過ごし、すっかり社会からハシゴを外されてしまったロスジェネ世代の僕は

すっげぇ、人生をしっかりハックしてんな!

と、感心してしまいます。しかし勝ち抜くために週末東京生活っていろんな意味で異次元だと感じるのも事実。

そんな現状で「関西からキー局アナウンサーに」を売りにした「声光塾」の代表をされるのは、先日関西セブンズの実況を担当してくださった森本光さん。

一番右が森本さん

森本さんだけでなく僕が仕事でご一緒するアナウンサーの方は、フリーランスとして活動する「声のお仕事」な方がほとんど。素人なのでよくわかりませんが、皆さんアナウンス技術も確か。森本さんにも今回大変助けていただきました。だってあの場内アナウンス、ほぼ打ち合わせ無しの丸投げだったんですから。本当にすごかった。

ライナーズのハッピーパークでMCをする谷山さん(一番左)も、声光塾出身。

マスコミ、特にテレビ局は高度経済成長期から学生の人気就職先になりました。新入社員さんの学歴をみても、高偏差値な大学を出られている方がほとんど。
仕事が具体的で高収入も期待できる、夢と収入が両立できる職業です。

一方で、映像コンテンツがテレビの専売特許でなくなり10年以上が経過しました。Youtubeで誰もが発信者になれる時代、技術を持った人が自分で稼ぐことも可能になったのです。昨今よく見るテレビ局アナウンサー経験者がテレビ以外で活躍するニュースがたくさん流れるのは、時代を示しているでしょう。

収益構造の変化に苦しむテレビ局は、これまでと同程度の高額な人件費を払い続ける体力がなくなりつつあります。
もしかすると
「アナウンサーの最高峰は、東京キー局」
とみんなが当たり前に思っていた状況が少しずつ変わってきているのかもしれません。
この流れで、できれば大学生の皆さんが東京と関西を行き来するような状況がなくなればいいんですけども。
若いときの意味のない苦労は、できればやらない方がいい。
人生をハックする若者には、できれば大学の勉強をしてほしいのです。それこそが若者にしかできないことなんですから。

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