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中国経済格差は240倍!?壮絶すぎる貧富の差のリアルに迫る!

前編で沿岸部を中心とした発展したエリアの富裕層は年収3000万以上とお伝えしました。特にここ10数年来、至る所で街づくりやら建物の建設ラッシュで、特に北京オリンピック以降加速度的に成長しています。
私がいた桂林の田舎街も昔は田んぼやら荒れた山肌が露出しているようなエリアに、どんどんタワマンの集合住宅エリアに開発されたりしていました。

私がいた頃はよくペットボトルやら鉄材やらをゴミ収集所で集めた後に、廃品回収所に持っていくと、くたびれた回収所からおばちゃんが出てきて換金してくれました。ペットボトルは500mlなら4本で1毛(1.5~2円程度)に、2Lなら1本2毛とかで売れました。ちょっとしたお小遣い稼ぎですね。
ちょうどその年の冬に中国全土でSARSが大流行し、何百人という死者が出ました。その関係でペットボトルはさすがにやばいということで、鉄くず回収をしていました。近くで建設している工事現場なんかがあると、道端に捨てられている変形した使い物にならない鉄パイプなどを拾っては、廃品回収所に持って行っていました。1㎏5元(80円~100円程度)と、ペットボトルより断然割が良かったんですね。
子ども心に建築現場は大変ありがたかったのを覚えています。

また経済発展に裏打ちされるように環境汚染も凄まじい速さで進行していました。北京を中心にPM2.5が騒がれていたり、10年ほど前の長江三峡ダム建設などの問題は有名ですが、私の父方の祖父母がいた興安という田舎町でも変化がありました。
南部には湘江という長江の支流があり、興安には桂林の漓江とを結ぶ運河「霊渠」があります。中国に着いた年には、河の水量も多く勢いよく流れていました。流れが緩やかなエリアでは泳いだり川遊びを楽しめました。
翌年、観光開発によって船でしか入れない湖のエリアが埋め立てられ、観光客が泳げるような浅い池になってしまいました。泥まみれでしたし、河の水量も減ってしまっていました。1年間で驚くほどの変化です。

※霊渠上流のイメージ。上の画像の1年後が下の画像。水量が明らかに減っているのが分かる。

建設ラッシュをはじめとした経済成長の代償として森林伐採やら環境汚染は進みましたが、不動産の価格は年々異常なスピードで高騰、2018年8月における各主要都市の賃料相場は前年同月比で、北京22%、上海16%、深セン30%、大連21%、成都31%…と、多くの中国人を震撼させています。今日物件を見て一晩悩んでいるうちに価格が高騰していた、という世界です。恐ろしい。。

https://www.sankeibiz.jp/macro/news/180927/mcb1809270500002-n1.htm

近年日本の豊洲エリアのタワーマンションも中国人がキャッシュで買っていたり、日本製品を爆買いする越境中国人が増えていますが、不動産で儲けたという話を良く聞きます。

近年の話はともかく、私が留学していた10数年前でも、北京などの大都市と田舎町の格差は激しいものがありました。

北京に住む従妹は絵に描いたような英才教育を受けており、ピアノのレッスンから英会話、バレエを習い、貴族学院と呼ばれるお金持ちの子息が通うセレブ学校に通っていました。身に付ける服はブランド品ばかりでしたし、中学からはアメリカ留学に行っていました。

従弟も上海に住んでおり、幼少期からバイオリンのレッスンやサッカークラブに加入しているいわゆる英才教育を受けています。

※上海浦東エリアから東方明珠電波塔を眺める

一方、私がいた小学5年生のクラスには年長者ですと14歳の立派な大人の体格をした子も混じっていました。それだけ家庭の経済状況が厳しく学校に入れるのが遅れており、更に留年を重ねるほど勉学にうとい環境で育ったのでしょうか。
また別の12歳の少年は、50元(800~1000円ほど)の制服が買えず、親がお金を出してくれないとのことで、例の担任の男性教員からクラス全員の面前で罵倒されたり、親の人格やらを否定されるなどの目に遭っていました。畑仕事で鍛えたのか小5とは思えないほどムキムキで、いつも辞書を縛ってダンベル代わりに筋トレをしているような子でした。腕相撲がめちゃくちゃ強い。。そんな元気な子がまさか、とギャップと複雑な心境でしたね。

先程私の住んでいた後ろのエリアでタワマンが何棟も集合する住宅エリアを開発していたと言いましたが、そこで働く日雇い労働者は雨の中テント生活でした。
散歩で通りかかった際に覗いたところ、夫婦揃っており、加えて小さい痩せた子どもも一緒に過ごしていました。恐らく学校もろくに通っていないんでしょうか。こうした労働者に支えられてタワマンやら建物がどんどん建っていったんですね。
また別の日、近くのエリアで別の荷車を引いた少年とすれ違ったのですが、父親が物珍しく話しかけたところ、その少年は15歳で、小学校を卒業してからずっと学校に通えず肉体労働をしているとのことです。識字率もかなり低く、まともに教育を受けられていないという状況でした。

更に田舎の方へ足を運びます。父方の故郷に墓参りで行ったことがあるのですが、それこそ徒歩でないと立ち入れない山道の奥にありました。
そこではそもそもカラーテレビが無かったり、ボットン便所で生活している家も多々ありました。なぜかバイクは持っていて若者は乗り回していましたが笑 移動手段には不可欠なのでしょう。

※郊外の方へ足を運ぶと吹き曝しのレンガの家が立ち並ぶ

このように1年間で言語だけでなく、
中国人の大事にしている価値観や文化、
驚異的なスピードで発展していく経済、
その裏で破壊されていく環境、
貧富の差など、

実に様々な実態をリアルに体感できました。

今後中国人と一緒に仕事をする機会のある方や、
ビジネスや旅行などで関わる方、
予定は無いけど興味のある方のご参考となれたら幸いです。

※画像引用元:
http://atoppico.blog.fc2.com/blog-entry-136.html?sp
https://instagrammernews.com/detail/1542032721860238583
https://www.chinaviki.com/china-travel/attrations/Guangxi/XingAn/Ling-Cannel/
https://plaza.rakuten.co.jp/kekkon123/diary/200901240000/


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