音楽のエッセイ⑦・・・歌う勇気

私も、演奏技術、行動力、
そしてなによりも若さ、があれば
⇑の 『ババガヌージュ』のような活動をしたいと思っていた。
誰かのために歌う演奏する、それが自分の喜び、楽しさでもある。そしてそこから何かが変わっていく・・・

私ができる範囲でやったことといえば
老人施設で慰問のつもりの独りライブ
それもすぐに、やってあげてるんだ、という
傲慢さを自分の中に発見した。
お年寄りはそんなに簡単に喜んではくれない
慰問行為を甘くみたらいかん。

家にいたくないから老人施設にいる、そんなおばあさんがいた、そんなことにショックを受けた。
日本の老人のために、いやシリア、スーダン、ロヒンギャその他多くの避難民、難民のために、なにができるか?

迫害、抑圧、追放、虐殺

私を取り巻く人間関係においても、意にそぐわない人、意見の異なるもの、自分とちがう、ただそれだけの理由で、相手に向けられる、蔑視、侮蔑、無視、いじめという小さな迫害。
まずはそこ=自分たちの身辺から改善していくことが大事なんだと思っていた。
しかし、それらは依然として自分と、自分のまわりに存在する、職場にも、プライベートな友人たちの間にも、そして悲しいかな音楽仲間にも。

それは汚れた万年雪。

考えることも、歌うことも、演奏することもなく
ただうっすらと微笑みながら死を待つ
そんな風にこれからの残された時間を過ごすことに強い魅力を感じてしまう時がある。

それではいけないのだ

『ババガヌージュ』のような演奏家の活躍はそんな私に歌う勇気を与えてくれているような気がする。

そう

「歌う勇気」

今日、この言葉に出会えたことに感謝する
もちろん『ババガヌージュ』にも。


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