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CPP Investments カナダ年金計画(CPP)基金


CPP Investmentsは、1997年の議会法によって設立され、カナダ年金計画(CPP)基金を投資し成長させ、カナダ人の退職後の安定した収入を築くことを目的としています。1999年にはCPPからの初回移転金額121億ドルで、公開株式への投資を開始しました。2001年には初めてのプライベートマーケット投資を行い、翌年にはCPP Investmentsのガバナンスモデルが世界銀行から模範として認められました。2006年にはCPP基金は約1000億ドルの資産を持ち、トロント本部に約100人の従業員がいます。同年、公共株式の内部アクティブマネジメントプログラムを導入し、民間株式、インフラストラクチャー、不動産への主要な投資活動を拡大しました。2008年にはロンドンと香港にオフィスを開設しました。2014年から2020年にかけて、ニューヨーク、サンパウロ、ルクセンブルク、ムンバイ、シドニー、サンフランシスコの6つのオフィスを開設しました。2016年に基金は3000億ドルに成長しました。CPP Investmentsは、2017年の株主総会において、女性取締役のいない45社のカナダ企業に対して投票権を行使しました。その結果、半数近くの企業が女性取締役を追加しました。2018年には、緑の債券を提供する最初の年金基金となり、世界の低炭素経済への移行に適合することを確認しました。2022年には、CPP Investmentsは5000億ドル以上を管理し、2000人以上の世界クラスの専門家を擁していました。2022年にCPP Investmentsは、ポートフォリオと運営を2050年までに温室効果ガス排出量のネットゼロにコミットする計画を発表しました。


エド・カス氏(CPPインベストメンツのチーフ・インベストメント・オフィサー)は、労働問題、政治的緊張、技術の変化が資産価格に与える影響について考察しています。AIの急速な進歩や米連邦準備制度の政策変更が投資環境に影響を与えており、特に地政学的な変化が資産配分に影響を与える可能性があることを強調しています。また、AIの技術が進歩しても、その影響はまだ限定的であり、将来の勝者やビジネスモデルについての不確定要素があることを指摘しています。投資家として、常に自らの信念を問い直すことが重要であり、市場が期待していることと実際の経済の動向との差異に注意を払う必要があると述べています。

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